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 タイの首都バンコクで年末年始に発生し死傷者を出した八連続爆弾テロは、当局も犯人像を絞れないまま捜査が難航、タイ経済や社会生活への影響が深刻化している。

 タイ南部ではイスラム組織による爆弾テロが頻発しており、危険だとの共通認識があったが、首都バンコクは国民の崇敬の対象である国王のお膝元だけにこれまでテロの発生はなく、世界中からの観光客も安心しきっていた。それだけに、衝撃の余波は続いている。

 米・独企業が対タイ投資計画を白紙化したのをはじめ、外国人観光客が減り、市内主要ショッピングセンターでの買い物客も減少した。首都での住宅販売も当初予想の二〇%減の見込みで、テロ保険料の掛け金も三〇から五〇%程度引き上げられる見通しだ。韓国アイドル「RAIN」が二月に予定していたバンコク公演も六月に延期されるなど各分野で影響がでている。

 こうした中、捜査当局は、テロは南部でテロ活動を続けるイスラム組織か、あるいはタクシン前政権関係者ないし支持者のいずれかの犯行とみている。一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)治安関係者の間では、イスラム組織は無関係で、タクシン前政権となんらかの関係がある政治的テロとの見方が有力となっており、タイ枢密院のプレム議長も「悪意のある者が私利私欲のため政府を攻撃した。標的が政府なのは明白」と、暗に前政権関係者を非難している。

(フォーサイト2007年2月号)

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