誉田哲也『ソウルケイジ〜SoulCage〜』
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誉田哲也が描く【姫川玲子シリーズ】の第二弾 『ソウルケイジ〜SoulCage〜』 を読んだ。
前作『ストロベリーナイト』の事件から4ヵ月後に起きた死体なき殺人事件を追う姫川たちの活躍を描く。 あらすじ多摩川土手に乗り捨てられ放置された不審な車両から、血塗れの左手首が発見された、通報で現場近くの工務店のガレージが血の海になっており、手首は工務店の主人のものと判明。 姫川玲子たち捜査一課殺人犯捜査係の刑事たちは、死体なき殺人事件として所轄と組んで捜査にあたる。 果たして、残りの遺体はどこにあるのか? なぜ現場には手首だけが残されていたのか? 姫川玲子ら捜査一課の刑事たちが、手首の持ち主と思しき男の周辺を調べていくうちに、驚くべき事実が次々と 浮かび上がるのだった。 主な登場人物【警視庁捜査一課】姫川玲子 この物語の主役。 警視庁刑事部捜査一課殺人犯捜査第十係第二班・通称【姫川班】の主任。年齢31才。 その頭脳明晰で特異な捜査手法から、27歳で警部補に昇進。 【姫川班の班員】 菊田和男 玲子の年上の部下で、真面目な性格だが、密かに玲子に思いをよせているらしい。 階級は巡査部長。 石倉 保 玲子の部下。 十係のベテラン刑事。 階級は巡査部長。 葉山則之 25歳で捜査一課に取り立てられた。玲子の部下で、【姫川班】には入って3ヶ月になる。 階級は巡査長。 長身で美男子だが浮ついたところは無く、真面目に任務をこなす『模範的刑事』といった印象を姫川に与える。 見かけによらず根暗で無口、笑った顔を見せた事が無い。 湯田康平 大塚亡きあと、ポジションの繰り上がった巡査長。 昇任試験を受けるべく参考書を離さない。 今泉春夫捜査一課十係長 玲子を捜査一課に転属させた人間で、階級は警部。 玲子の特性を見抜いているので、時には玲子の暴走に目を瞑ることも。 部下思いの係長である。 日下 守 捜査一課殺人犯捜査十係で、【日下班】の主任で班を率いる。 階級は、警部補。 一切の予断は捜査の妨げであり、見たもの出たもの聞いたものしか信じない。 【先入観排除原理主義の持ち主】と姫川は思っている。 キッチリ詰めた調書を作成する事から警察及び検察関係者からつけられたあだ名が、『有罪判決製造マシン』 玲子曰く、世界で二番目に嫌いな男だそうだ。 (過去に姫川を襲った男に似ているとか・・・印象だけで、そう思われて少々可哀想だ。) なぜか勝俣を警戒している。 【日下班・班員】 遠山 巡査部長刑事。 溝口 階級は巡査部長。 新庄 階級は巡査長。 糸井 階級は巡査長。 橋爪俊介捜査一課管理官 階級は警視。 要らぬチャチャを入れては、捜査を混乱させる。 キャリアだが、周りからは無能と見られている。 【浦田署の幹部】 中村警視正・浦田署署長 宮川警視・捜査一課理事官 川田警部・浦田署刑事課長 足立警視・浦田署署副長 【浦田署の署員】 井岡博満 警視庁浦田警察署に所属。階級は、菊田と同じく巡査部長。 おかしな関西弁を喋り、玲子に対しあからさまなまでに、本気とも冗談とも取れる思いをぶつけてくる。 玲子は、気持ち悪がっているが、何故か憎めない面がある。 浦田署では、小さいヤマを積み上げて、優秀なデカとして名が通っている。 里村丈彦巡査部長 警視庁浦田警察署に所属。日下と組んでこのヤマを追う。 篠田巡査部長 警視庁浦田警察署に所属。織監(現場周辺の聞き取り調査)の報告で日下に突っ込まれる。 野村巡査部長 34歳。葉山の相方を今回のヤマで務める。 【警視庁本庁】 西脇警視長 本庁刑事部長で、今回のヤマの特捜本部長。 和田警視正 本庁捜査一課長 石津主任警部補 本庁刑事部鑑識課に所属。 今回のヤマでは犯行現場と思われるガレージの鑑識を担当。 峰尾巡査部長 本庁刑事部鑑識課に所属。 今回のヤマでは、切断された手首の発見現場となった車両の鑑識を担当。 森井巡査部長 本庁刑事部鑑識課に所属。 その車両の放置されていた多摩川河川敷の鑑識を担当。 槙原武夫 警視庁組織犯罪対策部第四課(暴力団等の犯罪を扱う。いわゆるマルボウと呼ばれる部署)の主任警部補。 久保田警部補 刑事部捜査二課(選挙違反・贈収賄事件等の企業ぐるみの犯罪を扱う部署)の主任警部補。 藤代刑事調査官 死体検案のスペシャリストで最高責任者。階級は警視。 勝俣健作 公安部を経て捜査一課に転属し、捜査一課殺人犯捜査第五係主任となり【勝俣班】を率いる。 通称“ガンテツ”と呼ばれる男。 悪態と裏金を武器に仕掛ける情報戦を得意とする、姫川曰く『絵にかいたような悪徳刑事』 今回は名前だけ登場。 【その他の人物】【國奥 定之助】東京都監察医務院の定年間近な監察医。 玲子の法医学知識の源で、國奥自身は玲子を恋人だといってはばからない。 玲子のファンみたいなもんか? 玲子自身は飲み友達と認識、月に一・二度玲子と食事をしているが、話のタネは、いつも変死体。 【三島忠治】 木下興行株式会社に勤務する鳶職。 建設中のマンションの9階から転落して亡くなった男。 【三島耕介】 三島忠治の息子 父を亡くしてから、養護施設の品川慈徳学園で育つ。 高岡工務店で働く大工職人。 高岡を『おやっさん』と、親しみを込めて呼ぶ。 【高岡賢一】 中林建設の大工職人を経て、高岡工務店を興す。 仕事は、大きい工務店の下請けを専門に、また小口のリフォームとかをしている。 身寄りの無い耕介の親代わりみたいな感じで、何かと世話をし、耕介が高校卒業後には自分の会社に雇い入れている。 実家は、足立区南花畑でタバコ屋と駄菓子屋を営んでいた。 【田山晋介】 多摩川の土手で出会った老人。 いつもここに散歩に来ている。 【イイヅカタケシ】 河川敷のホームレス。 聞き込み中に見かけた河川敷の白テントに住む男。 【中川美智子】 19才。三島耕介の彼女。美容専門学校の学生。 ファミリーレストランの店員。 【中川信郎】 美智子の父。 木下興行に勤めていた。 仕事先の現場で転落事故死。 【内藤和敏】 建築作業員13年前に事故で同乗していた妻を亡くし、一人息子は全身麻痺に。 事故の1年後に自殺。 【内藤君江】 49歳。足立区北千住にて居酒屋『ないとう』を経営。一人暮らし。 弟・和敏の入院している息子を看ている。 【内藤雄太】 和敏の息子で18歳。 5才の時に父・和敏の車に同乗していて事故に遭い、意識は有るものの全身麻痺の状態。 【戸部真樹夫】 41歳。中林建設からの出向という形で木下興行に勤務。で、肩書きは、総務係長。 保険契約業務を担当。 【小林実夏子】 32歳。ホステスで、戸部の情婦。 【栗原 充】 以前高岡が勤務していた、中堅ゼネコン・中林建設の常務取締役で総務部長。 【井川ヒデヒコ】 中林建設の城南地区担当で、中林建設で働いていた頃の高岡を知る人物。 【日下依子】 日下の妻。 【日下芳秀】 日下の息子で、中学生。 学校でイジメを受けている模様 【姫川篤志】 玲子の父。 【姫川瑞江】 玲子の母。心臓を患っている。 【田中正毅】 河川敷に住むホームレス。 【沢井雄司】 ガス器具会社の人事部に勤務。実家は『更科』と言う蕎麦屋を経営していた。 そこの息子で、高岡賢一とは幼馴染。 【清水規子】 三島耕介が居た養護施設の品川慈徳学園の元・副園長で、現在は園長を務める。 【鈴木太一】 鈴木不動産販売の社長。 高岡が生まれ育った町で不動産屋を経営。 【松本】 電気工事屋。高岡と同じ現場で働く。 【木下社長】 木下興行を経営。戸部真樹夫の出向先の社長。 【矢代】 木下興行の女性事務員。 【池尻辰夫】 南埼玉中央病院に勤務する外科医。 【警視庁番記者】 尾関・毎朝新聞の記者 古田・朝陽新聞の記者 橋本・読日新聞の記者 読後の感想相変わらず、勘の鋭い玲子である。飛ばし気味の玲子を抑えるのに今泉も苦労しているっぽい(笑) 今回のヤマで日下の意外な姿を目にした。 日下がガンテツを嫌う理由も判った。 玲子は日下を嫌っているが、日下は日下なりに突っ走る玲子を心配しているのも判った。 意外や意外なりである。 しかし、この姫川シリーズはホント、登場人物が多く、どこに的をしぼって記事を書くか、骨がおれる。(^^; それでも書く事によって、この事件の背景が浮かび上がってくるのは確かだ。 誉田氏の事件の描き方の特徴は、これまでのを読むと犯人の視点で取っ掛かりが描かれている。 間々にも犯人の視点が入り込む。 捜査員の視点よりも多いかもしれない。 故に、初めから犯人の名が浮かび上がったりもするが。 前作では、どんでん返しもあった。 さて、今回はどうでしょう? 興味を持たれた方、是非読んで見てください。 |
