大石健二・名寄市議会“外伝”

いよいよ、この夏の最大イベント“富士登山”へ

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不届き者たちの春は遠く

 ひとまずホッと胸をなでおろす。
 
 先日の朝刊社会面に載った1段ベタの記事が頭から離れない。
 本来なら目に留まることもない小さな扱いだった。
 その活字に吸い寄せられたのは理由がある。
 それが今の私にとって最大関心事だったからに他ならない。
イメージ 1
 
− 富士山で独男性遭難 −
 
 金環日蝕で国中が湧いた21日に富士山で“遭難”騒動が起きていた。
 記事によるとドイツ人男性は19日に入山し富士宮口5合目を夫人と共に出発する。
 その夜は8合目あたりでテントで一泊して明け方に登頂を目指す。
 
 だが山頂で金環日蝕を待つ内に寒さと疲労で自力下山が困難に陥る。
 救助を求める夫人が下山して通報したという。
 
イメージ 2 翌22日にテントに避難していた男性は無事救助される。
 この救助劇には“おまけ”がついていた。
 独男性以外にももう1人の日本人の男性も救助したという。
 幸いにも『最悪の事故』は免れた。
 
 実は気になることがある。
 この遭難者たちの登攀ルートが私                                  たちのコースと同じだった。
 7月の富士山登頂では同じく富士宮口ルートを予定している。
 
 よりにもよって富士宮口とは。
 何だか高揚する期待に“水を差された”気にもなる。
 それも掟破りの無謀登山だけになおさらだ。
 
 富士山の山開きは7月1日だ。
 従って、この時季は5合目より上の登山が原則禁止となっている。
 にも関わらずルール無視の不届き者は後を絶たない。
 この愚かしい珍事を我が身の教訓として気を引き締める糧(かて)にしよう。
 
 いよいよ富士山登山まで「43日」に迫ってきた。
 

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視界不良の乱高下をゆく

 何か釈然としなかった。
 
 しばらくご無沙汰していた方にお会いする。
 かれこれ3カ月ほどになるだろうか。
 全くお会いする機会がなかった。イメージ 1
 
 そう言えば。
 春先にお世話になった御礼もまだだ。
 思い立って仕事先に訪ねる。
 
 久し振りに拝見したが何かが違う。
 最初は何に違和感があるのかわからなかった。
 お互いの近況を話すうちに気づく。
 頭髪が一層白くなっていることに。
 
 話が一段落したところで机の上の用紙を手に取る。
 「これ読んだかい?」
 見ると新聞記事をコピーしたものをテーブル上にずいッと押し出す。
 
  -  議会改革 本社ランキング   
     道内首位は登別市
    基本条例制定 7市に拡大 -
 
 見出しが目に飛び込む。
 経済紙の細くて小さい活字を追う。
 
 番付表の都市名を指でなぞる。
 名寄市の活字を辿っていく。
 ふ〜む。
 あった。
 道内3位全国47位にランクされている。
 
 ん?
 確か昨年は全国5位に登載されていたはずだ。
 わずか1年で42番も下落するとは。
 今度は記事を読み進む。
 
   (記事)− 前回は5位だった名寄市は(中略)住民参加と
         議会運営は高水準だったが、提出議案を住民が
         閲覧できないなど公開水準が低かった ー
 
 名寄市議会には年4回の定例会や必要に応じて開かれる臨時会がある。
 いずれも議事は議案書に基づいて審議が進められていく。
 その本会議開会時には傍聴者も議案書等が閲覧できるようになっている。
 議案書などの資料を準備するのは議員ではない。
 もっぱら議会事務局の職員が開会前に準備している。
 
 経済紙の記事は本会議場まで足を運んだ傍聴者のみならず知らしめよという事か。
 名寄市議会もすべての議案の細部まではインターネットで公開してはいない。
 膨(ぼう)大なデーター処理量にもなる。
 
 そもそもが公開は議案提出者が行うのが筋だ、という声もある。
 議案提出数は市政執行側が圧倒しているのが現状だ。
 ここで「そっちでおやり下さい」「いや、そちらさまで」と言うのも大人げない。
 
 この調査は全国787市と東京23区を対象に実施したらしい。
 調査は情報公開、住民参加、議会運営の分野でアンケート方式で回答を求めたという。
 
 
 それにしても経済紙の「〜(中略)公開水準が低い〜」という真意がよくわからない。 
 多くの発行部数を誇る経済紙だけに、その波及効果は大きいものがある。
 短く要約された記事からは読み取れない。
 残念な事に。

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日蝕グラスで未来をのぞく

 静かに侵食していった。
 
 
 午前3時に目が覚める。
 カーテン越しに見る濃紫色の空は晴れの予感がする。
 ひとまずホッとする。
 
 前夜は午後から取り掛かったガーディニングの疲れで22時に就寝した。
 早起きは早い就寝のせいで決して年齢によるものではない。
 勢いよく掛け布団を跳ね上げる。
 
 今朝の『金環日蝕』は自宅庭からでも観測可能だ。
 ひと月前ほどから天文台で市民観察会を開催するとのアナウンスがあった。
 次の日蝕は18年後というから今朝は観察会への参加を決める。イメージ 1
 
 調達済みの日蝕グラスにカメラや飲料水をバックに詰め込む。
 掛け時計は4時を少し回っている。
 観察会は6時30分からでまだ余裕がある。
 
 読みさしの本を読む。
 「司法記者」(由良秀之著)。
 背表紙のタイトルに触発されて買い求めた。
 しばらくして推理小説だと気付いたがそのまま読み進む。
 
 視線を上げ時計の針を読む。
 5時30分を指していた。
 ゆっくり行く分には良い頃合いだ。 
 しおりを挟んで本を閉じる。
 市街から約9キロほど北北東にある天文台「きたすばる」へ車で向かう。
 
 
 丘陵の天文台には職員やボランティアが準備に追われていた。 
 反射望遠鏡を前庭に運び出して赫奕(かくやく)と昇る太陽に筒を向ける。
 
 私のような一般人もすでに5〜6人ほどが前庭に集まっている。
 顔見知りの職員の方に挨拶を済ませて輪に加わる。
 日頃お世話になっているご婦人がいらっしゃった。
 
 そこへ額に粒々の玉の汗が噴き出た青年が駈けつける。
 どうしたらよいのかわからずキョロキョロと周囲を見まわす。
 ご婦人が手招きするとにこやかな笑みで輪に加わる。
 
イメージ 2
カウントダウンが始まった。
 さっそく日蝕グラスを眼に当てて太陽を見上げる。
 
 !
 グラス越しに見える黄色い太陽の右肩がわずかに欠けていた。
 おぉ〜。
 欠けていく太陽は多分初めて見た。
 
 いや幼い時にロウソクの煤(すす)で曇ったガラス越しに太陽を見た記憶がある。
反射望遠鏡では欠ける現象が左右逆に投影される。 
 
 何かの現象を見ていたのだろうか。
 いや面倒な遠い記憶を彼方に押しやる。
 これから先に同じ金環日蝕を見ることができるのは18年先だ。
 それよりも何よりも先に呪文をかけなければならない。
 
  『金環日蝕』
 まさに春の椿事(ちんじ)と呼ぶにふさわしい。
 急がなければ。
 
 この希少な天体ショーに遭遇した天啓に胸の内で手を合わせる。
 そしてかねてから抱く切なる願いの呪文をぶつぶつと唱えた。 

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ローマで休日を

 「その後の二人」はどうなったのだろう。
 
 
 衛星放送の映画『ローマの休日』を観る。イメージ 1
 この映画を観るのはこれが初めて。
 
 いくつかの有名なシーンは知っている。
 例えば教会の壁にある真実の口でする悪戯の場面は何度か目にした。
 他にもスペイン広場でジェラートを手にするシーンも記憶にある。
 いずれも予告編かCMもしくは雑誌か何かで見ているのだろう。
 
 映像はモノクロ・プリントだ。
 白黒フィルムだからこそか。
 役者たちのクローズ・アップ場面のみずみずしさが際立つ。
 その生き生きとした表情に心ゆくまで堪能する。
 
 雑然とした部屋で何故かオードリーヘップバーンが長椅子で眠っていた。
 そこへ甘ったるい二枚目のグレゴリーペックが登場する。
 中途から観たので筋がわからぬままTVの前に腰を下ろす。
 
 オードリーの役柄はどこぞの国の王女様だ。
 一方のグレゴリーは一攫千金の特ダネを狙う記者ジョーに扮する。
 
 テーマは身分違いの恋という設定か。
 つかの間の自由と興奮の中で2人は互いに魅かれていく。
 このシチュエーションが観る者に「こんな恋をしてみたい」と夢を見させる。
 
 そして。
 ラストで王女と記者は見つめ合う。
 クローズアップされる2人の表情と視線だけで胸が灼けてくる。
 互いの想いや信頼が痛いほど伝わってくるシーンに画面が滲んでいく。
 イメージ 2
 
 オードリーが素晴らしい。
 
 中盤で演じるお嬢さまと恋をした王女の表情が大きく違う。
 可憐なお姫様が凛とした王女に変身する。
 恋のなせるワザか。
 同時に2人の恋に「ままならなぬ人生」を垣間見せられる。
 これが何んともせつない。
 
 それにしても公開されてから60年近い。
 
 今はやたら特撮や騒々しいだけの活劇が横                             行する。
 そんな中でも一向に古臭さを感じさせない。
 久し振りに観る者を無理なく主人公に同化させ共感を呼び起こす映画を観た。 
 折をみてDVDでしか観る手だてがないが最初の出だしから観賞してみよう。

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ひとりぼっちの映画館

 耐え難くなってきている。
 
 すっぽりと時間が空いたので映画館へ足を運ぶ。
 『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』
 場内には人っ子ひとりいない。イメージ 2
 
 雨のせいかも知れない。
 昼過ぎから雨が降ったりやんだりしている。 
 そのせいか気温も下がって肌寒い。
 
 この映画館は時折だが貸し切り状態になる。
 無人だと何故だかホッとするから不思議だ。
 だが上映時間が迫ってきても入場者がないと今度は逆に不安になる。         
 
 そのうち背後で人の気配を探るようになる。
 一方で1人だけで観賞するのは大層申し訳ないという気持ちにも。
 これだけの施設と設備そして従業員の方々を一人だけで独占するのだから。
  
 ここは最近まで道北で唯一の映画館だった。
 
 あれはいつだったか。
 最北のマチに映画館が新たに開館したというニュースを目にした。
 今も継続して上映されているかどうかは定かではない。
 マチの文化の灯を絶やすまいと採算度外視の経営は大いに評価されてよい。
 
イメージ 1
  肝心の映画の話に戻ろう。
 巨費を投じた映画ということだけはわかった。
 
 セリフ回しが気になって仕方がない。
 思わせぶりや洒落た言い回しに皮肉を効かせた台詞が多用されていささか食傷気味になる。
 それにやたらとカットバックが目だった。
 必要以上に用いていて物語の時間軸が崩れてしいまいかねない。
写真㊤は© eiga.com より転載しました。
 
 それにしても痛かった。
 このところ長時間座ることがしんどくなっている。
 上映時間は2時間位だったが何度も座り直した。
 
 原因はわかっている。
 昨年5月から取り組んでいるシェィプアップのせいだ。
 そぎ落としたのは腹部のぜい肉だけではなかった。
 臀(でん)部のクッションをもそぎ落としたのだ。
 
 耐え難い痛みに何度か席を立とうとした。
 だがそうはさせない逡巡がはたらく。
 私1人のために。
 上映せざるを得なかった映画館の方々に合わせる顔がないではないかと。
 
 映画を観たあとで、よく感想を聞かれる。
 今回の作品はあえて言うと。
 ひたすらエンドクレジットがスクリーンに投影されるの待ったと言うのが正しいかも。

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開設日: 2009/2/1(日)


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