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音楽と映画、読書三昧のブログです。トリエンナーレバ終了に着き元に戻しました。

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オーディオ・チェックレコードとCDデモ・ディスク

オーディオ・チェックレコードとCDデモ・ディスク


レコード1 物理的諸特性の測定(周波数レコード)
レコード2 録音再度に於ける楽音や音楽の特性(PCMレコーディング)
レコード3 物理的特性の楽音や音楽に及ぼす影響の解析(PCMレコーディング)
監修/伊藤 毅
音楽/東京室内楽協会
ナレーション/有川 博

コロムビア XL-7001-3

イメージ 1


 先日の「ステレオ・ラボラトリーシリーズ」とともに友人が持参してくれたのは日本コロムビアから発売されていた「オーディオ・テクニカル・レコード」でした。これも一纏め315円の中に入っていたものですが、3枚組で9,000円という代物で、PCMで収録されたものです。もうこういうものは一部のマニア以外存在自体価値感がないのかもしれませんが、今となっては貴重品です。

 この3枚のレコードは、当時の最新技術を駆使して製作されており、レコード2、3はノン・ディストーションカッティングと称する再生ひずみ除去装置を通してカッティングされています。要するにレコード針がレコードを通の溝を通過する時に外周と内周ではカッティングヘッドとの位置ずれを起こすので、それをあらかじめ打ち消す補正信号を組み込んであるというものです。そして、カッティングにはドイツノイマン社のSX-68および最新型のSX74というカッティングヘッドを使用し、カッティングマシンは同じくノイマン社のVMS-70を使用しているとのことです。このレコードには製作番号というシールが解説書に貼られており、それによるとATR・Z・39-1742となっていました。まあ、この手のレコードはそんなに売れるものではないだろうと思っていましたが、意外と1,700組以上売れていたんですなぁ。びっくりです。当時はそんなにマニアがいたのでしょうか?

イメージ 2


 で、一枚目です。先のブログに書いた「ステレオ・ラボラトリー・シリーズ」に先駆けて聴きました。まずは小生のシステムチェックですからね。左右チャンネルの分離、各周波数帯の正弦波の再生などをチェックします。正弦波は下は31.5Hzから63,125,250,500,1K,2K,4K,8K,1.6Kまで収録されています。31.5Hzの音はまるで空気が震えているという印象です。テープデッキで録音していた頃、映画「大地震」の冒頭の地震の音を再生したら、家族のものが本当の地震と間違えて大慌てしたのを覚えています。今回はそこまでには至りませんでしたが、そういう記憶が蘇ってきました。我が家のシステムでは125Hzが一番再生音が大きく、共振していることが分かります。また、1.6KHzの高音域はもはやちりちりノイズのごとくですがまだ小生の耳でもしっかり聴き取ることが出来ました。

 二枚目は無響室での録音がいろいろな楽器で収録されています。ヴァイオリン、トランペット、ドラムセット、フルート、ウッド・ベース、ガット・ギター、ヴォーカル、アンサンブルという素材を約0.9m離れた地点にマイクをセッティングしての設定です。ある意味、このレコードが一番興味深いともいえます。マイクは当時の代表的なもので、次のようなものが使われています。
独NEUMANN---M-49,M269,U-87
独SCHOPS---M221B
独SENNHEISER---MKH-405,MD421
独BEYER---M-160
RCA---77DX
ELECTRO VOICE---666
ALTEC---639B
AKG---C-12A,D-24,D-202ES
SONY-C-37A
イメージ 3

 ヴァイオリンの音はまず標準マイクのB&Kで録音されたものが収録されていますが、これがちょっと生々しくヴィヴラートの音がそのまま聴こえてしまいます。その点M-49はそういう部分はソフィスティケートされていて聴きやすいです。一方ドラムスの音はEVの666がシャープな音と立ち上がりの良さで聴かせてくれます。ウッドベースでは77DXが響きが豊かで一日の長があります。ピアノではB&Kでは粒立ちがリアルで良いバランスです。M-269は全体に明るい響きで纏まりがありますが、M-221Bは音の広がりにやや不足を感じます。うーん、マイクによって得手不得手の楽器があるのがこれでよく分かります。

 次は無響室出の録音に残響を付加するものです。解説書によるとポピュラーでは一般に2.5秒から3秒程度、クラシック音楽では古典派の曲では1.5秒、ロマン派の音楽で2秒を超えるぐらいの残響時間最適だそうです。確かに、聴いてみると残響がある方がはるかに聴きやすいですし、聴いていて疲れません。よく風呂場で歌っていい気分になるのはこの効果なんでしょうね(^▽^;)

 次には帯域による音の変化です。CDはその特性から2万Hz以上がカットされています。レコードではそういうことが無いのでその違いは歴然としているのですが、いかんせん年を取ると高域を聴き取る能力が不足してくるのでその違いが判然としなくなります。多分10歳以下の子供にレコードの音とCDの音をきちんとしたシステムで聴かせたら多分その差を確実に聴き取ることが出来るでしょうなぁ。ここでは12KHz、6KHz、3KHz以上をカット、60Hz、130Hz、300Hz以下をカットの6種類のソースが用意されています。原音に対して12KHz以上カットでも既に寸詰まりの音として聴こえてしまいます。また低域のカットは安物のラジカセの音でとても聴いていられません。

 ピークレベルについてのチェックもこのレコードで出来ます。こうして聴いてみると、レコード時代の音源はレコードの溝幅と収録時間の関係でピークレベルのカットをしてあるものが結構あったんだなぁという印象を受けます。特にクラシックなんかでは収録時間が長いと、オーケストラ曲で外周であるにも関わらず音がひずんでしまうものが結構ありました。それが特定のレコードで発生していたのですからこれは確信犯です。テラークなんかのレコードではひずむより針飛びを起こしましたからねぇ(^▽^;)

 さて、最後にと落下ビリティのテストバンドがあります。通常のレベル、+3dB、+6dB、+9dBです。これがレコードの最内周にカッティングしてあるのです。ドラムスセットの音源ですが強烈です。ま、何とか小生のシステムはビビらず針飛びも起こさず再生することが出来てほっとしました。そんなことで、改めて自分のシステムにほっとしたところです。

イメージ 4


 さて、このレコードの比較と平行してCDの音源も確認してみました。用意したのはソニーのデモンストレーションCDです。こちらはデモンストレーション用ですからさぞかし凄いのだろうと期待してしまいますが、あにはからんやでした。確かに、パイプオルガンのフルスケールは最低域の音は空気が震える感じの音で我が家が共振します(^▽^;)このオルガンの音源はNHKホールのパイプオルガンの音で下は30Hzからうえは16KHzまで収録されています。まあ最高音域は悲鳴に近い音ですけれどもね。3曲目には「ノー・モア・ラブ」という曲のミックスダウンの様子が収録されています。さすがソニーですからマイクも機材も自社製です。24チャンネルマルチレコーダーのPCM1610、PCM-F1などを駆使してマイクはC55、C38等で収録しています。完成されたトラックには冒頭にE.ベース、E.ギターのアンプのホワイト・ノイズが入っているというものです。デジタル収録の難しさですね。続いて自然の音として、京都詩仙堂の獅子脅しの音や大井川鉄道のSLの汽笛、京都方広寺の鐘の音が、楽曲としては五輪真弓のの「鴎(かもめ)」、松田聖子の「天国のキッス」が入っています。前者はフランス収録のデジタル・リマスタリング、後者はデジタルレコーディングです。これが明暗を分けています。「鴎」はもとのソースが良いのかすばらしいリマスタリングで圧倒的な迫力で聴き手にボーカルが迫ってきます。ところが松田聖子の「天国のキッス」はこれがデジタルか?と思わせるしょぼくれた音です。高域は伸びていないわ、バックの音は平板で奥行きは無いわ、ボーカルとバックの音楽がバランスが悪すぎます。よくこんなソースをデモに採用したな、と思わせる出来です。曲はヒットしましたがこのCDを買った人はかわいそうです。まあ、デジタル初期にはこういう粗悪音源も出回っていたということなんでしょう。

 てなことで、アナログ録音の良さを再認識した次第という結論です。世の中、アナログのレコードが見直されている訳です。

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