「境界に生きた心子」

一言メッセージ :境界性人格障害の彼女と過ごした日々のノンフィクション[新風舎・刊](海原純子さん推薦/心療内科医・医学博士)

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「無意識の彷徨」

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「無意識の彷徨」 (21)

 
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/47422983.html からの続き)

  
○警察署・外景

  −−−フェイドイン。


○同・廊下


○同・心理課

  裕司、ソファに横になり片手の甲を目の
  上に当てている。
  なつみと友辺が見守っている。
裕司「………」
友辺「……君はお母さんを見捨てたんじゃな
 かったんだ。子供の力ではどうしようもな
 かった。精一杯のことをしたんだよ……
 (労る)」
  裕司、唇を噛みしめる。
なつみ「目の前の恐怖に対して、裕司くんは
 感情を消し、現実から自分を切り離すこと
 で身を守った……(慰謝する)」
裕司「………(涙が滲む)」
なつみ「そして最愛の人を失った苦しさから
 免れるために、お母さんの以前の記憶も消
 してしまったんだと思う……」
裕司「……僕は、母を嫌いだったんじゃない
 んですね……?(確認するように)」
なつみ「あなたはお母さんを心から好きだっ
 たのよ……(愛情深く)」
裕司「……母も、僕を……」
なつみ「(裕司の手を包み、深く頷く)その
 とおりよ……ご自分の命に代えるほど…
 …」
友辺「女性の力で、9才の子を体ごと放り投
 げたなんて……」
裕司「……母が、僕を助けてくれた……お母
 さんが僕を………(涙が止めどなく溢れて
 くる)」
  なつみ、裕司を抱く。
友辺「………(見守る)」
  裕司、なつみの腕のなかで嗚咽する。
  背中が大きく震える。
なつみ「………(裕司を強く抱きしめる)」
裕司「………お母さん……!(涙)」
  
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/47496171.html
 

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