「境界に生きた心子」

境界性人格障害の彼女と過ごした日々のノンフィクション[新風舎・刊](海原純子さん推薦/心療内科医・医学博士)

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2012年2月1日

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孤立することの悪影響 (1)

 
 孤立は 極めて恐ろしいものです。

 人から希望, 自己評価や 個性を奪います。

 強力なだけでなく、 即効力をも秘めているのです。

 皆さんがどれほど孤立してきたか、

 いくつか質問をしますので、 判断の目安にしてください。

・ パートナーと付き合い始めてから、 友人が減っていませんか? 

・ もしそうなら、 それはパートナーが、

  人と会うことを控えるよう 要求するからではありませんか? 

・ プライベートな生活を 人に知られたら 恥ずかしいと思いますか? 

・ 理不尽だと気付きながらも、 従わざるを得ない  “ルール” がありますか? 

・ パートナーのせいで、 友人や家族と疎遠になり、 犠牲を払っていませんか? 

・ パートナーのために 外出を避けていませんか? 

・ 新しい友人ができたとき、

  パートナーは その人に会いたがらないことは ありませんか?

・ 電話中にパートナーが帰宅したとき、 その電話について質問されたくなくて、

  電話を切ってしまうことは ありませんか? 

・ パートナーの詮索を避けるため、 異性との連絡を控えていませんか? 
 

○ 囚人研究

 ある実験が行なわれました。

 男子学生を ふたつのグループに分けて、

 一方は 「捕らわれる側」、 もう一方は 「捕らえる側」 という設定です。

 “牢屋” に両グループを入れ、

 それぞれの役割を 演じるようにとだけ指示し、 あとは何も言いませんでした。

 すると、 “看守” 側は辛辣になり、 過剰に厳しい態度を取る 学生もいました。

 “囚人” 側は 外界から孤立するにつれ、 うつ状態に陥りました。

 看守からクズ呼ばわりされると、 自分をそう考えるようになったのです。

 看守は ますます残忍になりました。

 驚いたことに、 囚人は誰も文句を言わず、 実験をやめたいとも言わなかったのです。

 関係者の精神状態が懸念され、 実験は早々に 打ち切りになりました。

 数年後、 学生たちは依然として、

 実験時の無力感, 孤立感を忘れていませんでした。

 むしろ、 あれが実験だったことを 忘れ始めていたのです。

(次の記事に続く)

〔 「愛した人が BPDだった場合のアドバイス」
   星和書店 (ランディ・クリーガー) より 〕
 

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