滞納債権 静岡市が放棄へ 市営住宅家賃や水道料金など 徴収や回収困難な場合/09.11.22読売
滞納債権 静岡市が放棄へ 市営住宅家賃や水道料金など 徴収や回収困難な場合/09.11.22読売
静岡市は、市営住宅の家賃や水道料金などで発生している滞納債権のうち、債務者が生活困窮者となったり死亡したりしたため徴収・回収が困難になった債権を放棄する方針を固めた。これまでは債権の中身が精査されず、徴収・回収が可能な債権と困難なものとが区別されずに毎年度積み上がってきたため、現実には徴収・回収できない債権についてまで催告状を送るなど無駄な経費や労力がかかっていた。市が滞納債権を放棄するのは初めてで、「徴収可能な滞納案件とそうでないものとをきちんと区別して、効果的に滞納整理を進める」(市財政局)狙いがある。
市が放棄を検討している滞納債権は、市営住宅の家賃や水道料金のほか、市立病院の診療報酬など20種類。18日に開かれた市債権管理委員会で、滞納債権を洗い出すよう関係部局に指示があった。
2009年度上期の収入未済額(前年度からの繰り越し分のみ)は、市営住宅の家賃が約4億3700万円、市立静岡病院の診療報酬が約1億8300万円、市立清水病院の診療報酬が約1億1200万円、水道料金が約2億9900万円など。市は来年の市議会2月定例会に債権を放棄するための議案を提出することを目指している。
債権放棄にあたっては、法的手段などの適正な事務手続きを経るのが前提となる。市は、〈1〉滞納者が生活保護を受けている〈2〉滞納者が破産法の規定で債権の責任を免れている〈3〉滞納者が死亡し、相続財産よりも強制執行にかかる費用や他の債権などの合計額の方が多いため、債権を徴収・回収してもコストの方が高くつく――などの場合に限って債権放棄する。
債権放棄の背景には、「現実問題として徴収できない債権を、市の資産として計上し続けるのはおかしい」との判断がある。また、放棄すればその分は滞納繰り越し分として翌年度予算に計上されないため、「納付書の郵送や納付催告など無駄な作業を省け、徴収可能な案件にもっと力を注げる」との考えもある。
こうした債権放棄は、地方自治法で特別の定めがある場合を除いて議会の議決を必要とするが、浜松市では2007年12月、独自の「市債権管理条例」が制定された。債務者が生活保護を受けている場合などに限り、議会の議決を経ずに市長の権限で債権を放棄できる――との内容だ。
静岡市債権管理対策課は、「滞納債権の放棄は今回が初めてなので、まず議会に審議をお願いしたい。放棄すべき定型的な案件が確認できれば、条例化も考えたい」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20091121-OYT8T00972.htm
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