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私は詩でも文学作品でも欧米のものは嫌いだ。嫌いと言うより、感覚的にしっくりしない。
私は詩は余り読んでこなかった。北原白秋の詩に山田耕筰が曲をつけた美しい日本の歌曲には親しんできた。沢山の詩人がいて、作曲家がいる。日本の歌曲は大好きである。
もちろん美しいドイツ・リートも好きである。しかしやはり日本の歌曲が素晴らしい。西洋の音楽としてはクラシックにいいものはあるが、西洋よりも東洋の音楽に心を打たれる。中南米の音楽もいい。アフリカの音楽もいい。しかし西洋からやってきた音楽は、その善し悪しとは別に、どことなくしっくりしない。
西洋のマネ事の音楽も、商品としての音楽も、才能乏しき独りよがりの音楽も、いくら人気がある歌でも歌詞が詩として稚拙なものは本人が自己満足で歌う分には一向構わないが、文化の香りのしないものは大嫌いである。しかし現代日本で心を打つのは沖縄発の新しい音楽である。
詩といえば、数年前、簡易保険の1泊旅行で山口県長門市仙崎の「金子みすず記念館」に行った。1903年生れで1930年に26歳で亡くなっている。20歳で詩を書き始めわずか5年間でこんなに沢山の素晴らしい作品を残せたのはやはり才能だなと思う。活字になった詩よりも展示されている自筆の詩からは伝わってくるものが多かった。
「いのちとこころの宇宙展 童謡詩人 金子みすゞ」展(2004.12.30~2005.01.17東京松屋銀座)の記念誌をここ記念館で買ってきた。
どこが素晴らしいか? 講釈はいらない。 読んで感じるしかない。
漢字まじりのひらがなで書かれた文章の美しさ。こんな美しくやさしい文字が世界にあるだろうか。日本文化の香りはやはり文字と切り離しては考えられない。同じ言葉を漢字で書くか、ひらがなで書くかによって伝わるものが違う。意味が通じればいいのであれば活字でもいい。しかし自筆の文字でなくては伝わらないものがある。
2008.08.25
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