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長崎市と五島市を結ぶジェットフォイルやフェリーの旅客運賃が再来年度から20パーセントほど値下げされる見通しだ。今月1日に長崎市で開かれた会議で、対象となっている7隻の船舶のうち最も老朽化が進んでいる九州商船所有の「フェリー福江」を最初に作り直すことが決まった。新船建造に2年ほどかかるため五島航路の運賃引き下げが実施されるのは平成23年度からの予定。
また、五島市の福江島と椛島を結ぶ定期航路が、船会社の経営悪化により、明日3日から休止されることになった。昨日、桑原海運関係者より燃料代がなく運航できないとの連絡が五島市に入った。現在、椛島の人口は200人あまりで高齢者も多く、定期航路の休止は買い物や通院など島民の生活に支障をきたす。このため、五島市は明日3日から海上タクシーをチャーターし、これまでと同じ運賃で一日3往復させるとともに、今後航路を引き継ぐ船会社を探すとしている。この航路は国などの補助金で赤字分が補填される仕組みとなっているため、国交省九州運輸局は桑原海運の経営難の原因について調査中だ。
民主党圧勝の衆議院選挙も冷めやらぬ中、椛島航路の問題は五島市民にとってもショッキングなニュースだ。自民党長期政権で疲弊した島の現状がしだいに浮き彫りになっている。五島に限らず、日本全国でも商店街の空洞化は福江商店街と変わらないが、やはり離島というハンデは大きい。格差や限界集落は離島から加速しているが、離島の中でも椛島のような小離島が急速に進んでいる。人間の身体が末端から壊疽していくように、日本列島も離島から沈没しはじめている。今までにない大胆な改革で、五島に新しい風が吹かなければ、ありきたりの島内政策に時間を費やしたところで沈没を止めることは出来ない。
時代が進み五島人が無くしてしまったものがある。対馬と同じく五島にもチングという言葉の名残があるように、昔は東シナ海を自由に行き交う海洋人の島であった。五島列島は日本、韓国、中国を結ぶ中継地として重要な役割を担い、様々な文化が行き交う島として九州島と同じ大きさで古地図にも描かれている。国際交流があたりまえだった五島人も、時代が進み国境によって五島人の自由が奪われ、交付税に依存する辺境の島へと変わり、人々の意識も依存型で本土と同じように韓国や中国の人々を差別する考えが増えてきた。五島人のルーツをたどれば愚かな考えだと気づくだろう。五島の活性化には、島の歴史と身近に存在する元気な離島にそのヒントが隠されている。椛島のような海路問題を増やさないためにも、五島が自立するためにどのような改革を進めなければならないか、官民一体となって大きな壁に挑まねばならない時が来ている。
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