この家に勇者様もしくは救世主さまはいらっしゃいませんか?!(1)
|
ある日突然、俺の家に異世界の巫女やらお姫様やら魔法使いやらが押しかけてきた…。 日本でごく平凡な生活を営む16歳の高校生、石川涼には秘密があった。 それは、生まれついて非凡な超常的な能力、勇者の素質などを持ち合わせ、幼少の頃から頻繁に 異世界に召還されてはその危機を救ってきたのだ。しかし、今度は全員一度にどの娘も自分の世界を 急いで助けてほしいと言いだして、しかも運悪く幼なじみのお隣さん、佐賀夢乃にこの秘密が バレてしまい自分も付いていくと言いだして…俺はどうすればいいんだ。 ●平凡な幼馴染みは、世界の危機を救う人 「あんた、何よそれ……」 「何度も言ってるだろ。甲冑だよ」
猿が喋った。「猿じゃない」ショックのあまり棘のある声で言うと、涼は仮面をすっぽり脱いだ。 「猿なのはこの仮面だけだぞ。この剣は竜で、背中の翼は鳳、甲冑は羊と蛇で――」 「……なんか一気にうさんくさくなったんだけど」 「俺に言うなよ」 シリーズ第一弾。 一見すると普通の高校生の石川涼だが、生まれもっての異能力を持っていることから過去に異世界の 危機を救ったことがあったのだった。そんな彼に世界を救ってもらおうと次々と異世界人が現われてきて……。 スクウェア・エニックス・ノベルズより刊行された著者の初期作品『ステレオタイプ・パワープレイ』の リメイク版。平凡な主人公が、実は過去に異世界や宇宙を救ったことがある凄腕主人公で……という、最近では よく見かける気がするファンタジー作品ですが、当時からすると時代を先取りしていた内容ともいえるのかしら? ――短評―― 過去にクリア済みの世界で『強くてニューゲーム』な状態だから、ピンチらしいピンチもなく異世界の ヒロインたちも敵味方関係なく好意的。面白いかどうかは別として主人公に感情移入して、というよりは 幼馴染みヒロイン・夢乃の立場――傍観者な気分で終始読んでいました。置いてけぼり感を少し感じるかも。 ヒロインにいたってはアンドロイドにお姫様、魔族の女王などいくらでも派手になりそうな要素はある ものの、淡々と展開しているしどうにも地味な印象が……この地味さは著者らしいとも言えるかもしれませんが。 ただ、夢乃は、この手の幼馴染みヒロインとしては珍しく、主人公の日常を支える幼馴染みではなく自ら 主人公の非日常に首を突っ込んでくるタイプなのは珍しいかな。それゆえにもうちょっと涼とのエピソードなり が盛り込まれていれば二人(特に涼)に感情移入できたんでしょうけど。うーん、色々と物足りなさがありました。 タイトルやイラストも今風にリメイクされたけど、失礼ながらこのタイトル改変は超絶にダサいと思う。 【評価:★★】
|
