さんかれあ(5)
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燃え上がる廃墟の中、見つめ合う千紘と礼弥。しかし「混濁期」に陥った
礼弥の目には妖しい光が宿っていた。千紘を待ち受けるのは、惨劇の運命か!?それとも…!? 切ない想いの蘭子がまさかの行動に…!!?ゾンビっ娘ラブストーリー、急展開!! たとえ君が腐りゆくとも、愛を叫び続ける――! 夏祭りを二人で楽しんでいた千紘と礼弥だったのだが突如、千紘の首筋を無意識に噛み切ってしまう 礼弥。『混濁期』の影響による抑えきれぬ衝動は、これから起こる惨劇の始まりに過ぎなかったのだった……。 ゾンビ愛好家の千紘とゾンビとして蘇生したヒロイン・礼弥によるゾンビロマンチックラブコメ『さんかれあ』 5巻です。今春からTVアニメの放送も予定されていて、これからますますの盛り上がりを見せてくれそうな 本作ですが、5巻はオリジナルドラマCDが付いた限定版の方を購入しました。なかなかに豪華な仕様ですね。
理性を失いゾンビとして愛するものをも食べてしまう、『混濁期』状態となり、4巻ラストでは千紘に襲い 掛かってしまう礼弥。ですが、ゾンビっ娘ラブコメ的にはいよいよ本領発揮してきたかなぁとも思わされました。 特別な存在ながら、普通の女の子としても接していた千紘だけれど、そう想えば想うほど礼弥にとっては 食欲を刺激されるだけでしかなく、けれども同時に“愛することへの飢えも満たされる”わけであるから、 はっきり言って千紘としてはどういった行動が彼女に対しては正しいのか分からなかったと思うんですよね。 しかし、こういう難易度の高い状況の時ほど、答えは案外シンプルなものだったりします。 自分の死に直面しようとも、好きな娘がゾンビであろうとも、ただ単純に『好き』って言えばよかったんですよ。 人を愛することを素直な気持ちで伝える。……そう、愛の力の奇跡がここにも。そこ!クサイとか言わない! 生死の危機だから本音が言いやすかったのかは分かりませんが、ゾンビっ娘(礼弥)との恋模様に何かしらの 可能性みたいなものを感じさせられた瞬間でした。これまでも面白い作品ではありましたが、あらためて、 “ゾンビっ娘とのラブコメ”という特異性を十二分に活かして、純度の高いラブストーリーに着実に 仕上がっていってるなと再認識。それに加え従姉妹で幼なじみのわんこも存在感が薄らいでいないのが嬉しい。 ラブコメでは定番の主人公の幼なじみで、ヒロインとの三角関係を演じることになる圧倒的にアウェーな 立場でありながら、今回も自ら負け戦と分かっていながらも……いや、だからこそでしょうか。あえて千紘に 自分の本気を刻み付けるわんこの勇気ある行動に感動しましたよ。後半は完全にわんこのターンでした。 そんな後半のハイライトとなるのが、ゾンビ化の錠剤を飲んで、わんこがまさかの……!?な23話。 幸いにも錠剤の中身は、ただの睡眠補助剤というオチで安堵したものの、彼女も千紘と同じく生死の危機に立ち ながらも好きな人と向き合える人でした。これだから、これだからぼかぁ幼なじみヒロインが好きなんですよ! 自分が選ばれないと理解していながら、本気で片想いを続ける。普通は到底耐えられることではない ですよね。けど、幼なじみはそれを承知で耐え続ける。近くて遠い。一生、変ることはないであろう距離感。 なんていうんでしょうね。二次元限定ではありますが、幼なじみにはロマンを感じずにはいられません。 わんこも典型的な幼なじみヒロインではあるけど、だからこそ彼女の片想いを応援したくもあるんです。 作中ではメインヒロインの礼弥が当然優遇されているので、自分の感想記事内くらいでは語らせてください(笑) いやぁ、ほんとね……。
主要キャラだけでなく、今回はダリンもなかなかいい味出していましたね。ゾンビ研究家としての側面から、 どうやって混濁期となった礼弥を救って見せたのか。その秘密を千紘から問いただすうちに、その答えが愛で あることから千紘に“愛”を教えてもらおうと迫ってきたりして、意外なキャラの意外な行動に驚かされたりも。 ただ、混濁期となるのは人間だけではなく動物も同じようで。ラストの展開からするとばーぶが 混濁期となっているようなのですが……。ゾンビとはいえ、降谷家の家族にして大切なペット。漫画やアニメ、 ドラマにおいても動物ものには大変弱い私ですので、あまり悲しい結末にならないことを祈りたいとこですが。 あ、あと恒例の巻末での萌路の禅問答コーナー。亞理亞さんのメインヒロイン化。その意見賛成です! 【評価:★★★★★】
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