【重松清】『卒業』
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最近ずうっと映画も本も
大量殺人的な作品ばかり観ていたから。
ミステリー好きだもんね、グボちゃん。
でもたまには感動的な物語も
挟んでいかないと・・と
思って読んでみたのだけど。
2004 重松清著
『卒業』
主人公はすべて40歳の男性の4つの短編。
テーマは「ゆるす、ゆるされる」。
「まゆみのマーチ」
危篤の母の見舞いにきた主人公と、その妹の35歳になるまゆみ。
子どもの頃のまゆみは、いつでもすぐに大声で歌いだしてしまい、
学校の先生に手を焼かせていた。
そんな妹をいつもかばい、決して叱らず、温かく見守る母に主人公は納得がいかなかった。
「あおげば尊し」
末期がんの父親を自宅で介護することになった小学校教師。
主人公には「死」に興味を持ち、そのいきすぎた行動がクラスの問題となっている生徒がいた。
彼は少年に父の介護を見せることにした。
少年が死に興味を持った本当の真相とは何だったのか。
「卒業」
14年前に自殺した友人の娘の女子中学生がいきなり訪ねてきた。
死んだ父親のことが知りたいという。自分もリストカットしたとも。学校でのひどいイジメも。
主人公と女の子の、彼女の開いたホームページでのコメントのやりとりが始まった。
「追伸」
幼い頃死んでしまった母親は主人公のために日記を残した。
父親は再婚相手を「お母ちゃん」と呼ぶことを条件にその日記を見せるが、
少年は新しい母親を受け入れることができなかった。
やがて大人になり作家になった主人公は、
自身のエッセイで死んだ母親をまるで生きているかのように描いてしまう。
「まゆみのマーチ」は
電車の中で読みはじめてね、
新橋駅でオトモダチから「遅れるメール」があったから
改札口を出た片隅で続き読んで待っていたの。
会社員が行きかう、新橋駅の雑踏のなか
涙がこぼれおちそうになるのを
グッと堪えたよ。笑
重松の涙腺攻撃マジック・・・・
「さすが!」のひとことに尽きる。笑
「追伸」なんて、マザコン度200%なんだけどね。
読みはじめた最初っから、もう悲しくて・・・
悲しくて・・・・
これはヤラレル。
グボちゃん的に、近年でこれだけ悲しかった小説は、
浅田次郎の「ラブレター」以来かなぁ?
実の母を慕い、継母を受け入れることができない
子どもの気持が痛いほど伝わって・・
でも、血の繋がっていない子から訳もなくなく嫌われる
継母の辛さもまた心に響くのよ。
ちょっとグボちゃんの、プライベートな話になっちゃうんだけど・・
グボちゃんには10歳年の離れた、母親が違う長兄がいるの。
でも実家には、亡くなった兄の母の写真の一枚もなければ、
遺品のひとつもないの。
父が新しい妻を迎える際に、
祖父母がすべて処分してしまったのね。
幼い時に死なれて、仏壇に写真も飾ってもらえない顔も知らない母親。
兄はどれだけ想ったことだろう・・・
人との出会いと同じで、本でも映画でも出会いってあるよね。
この小説との偶然の出会いはまるで
「私を忘れないで・・」
と、兄の母からメッセージを受け取ったようだった・・・
じんわりとこころに沁みる感動作。
でも、「マザコン男はどうしても好きになれない」という女性には
オススメでない・・かも。笑
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