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小説 結城純一郎の演説 (3)

小説  結城純一郎の演説  (3)

 愛知県本部名古屋支部の代議員藤田真紀子は結城総裁に怪我がなくて安心した。彼女はカリスマ主婦とメディアから命名されて
いた。夫は自民党の参院議員で名を藤田公孝。彼女は夫と離婚して昨年6月の選挙で名古屋から衆議院に立候補し当選をしたのだった。
真紀子は菓子をつくる料理研究家でもあった。おいしい菓子を結城総裁に届けようと彼女は母性本能で思った。

 佐賀県本部代議員広田素子も結城総裁がテロリストの手にかからなくてよかったと安心した。彼女の仕事は会計士であったが
東大医学部を卒業しているので応急手当ができた。さきほど防衛隊に「わたしは医学の心得があります。なにかあれば言ってく
ださい」と志願してきた。素子に隊長が応じた。「自民党が大会つぶしを仕掛けてきているので、今日は何があるかわかりませ
ん、そのときは医療班でお願いします」「わかりました」と素子は了解し席に戻った。
 

 演壇の結城純一郎は声を張り上げこぶしを振り上げた。それはまるでヒトラーの演説の模倣でもあった。

 同士諸君、わが日本の傷口はあまりにも大きい。この責任の一切は、占領軍である在日米軍とこれまで政権を担当してきた
自民党にある。わが党はたくましい文化国家を建設しなくてはならない。そのためにはまず、自民党本部の執行部幹部どもを
断固として処刑せねばならない。

 すでに自民党本部ビルは昨年9月11日、わが党の突撃隊である国家青年同盟によって占拠した。偉大なる911の勝利で
ある。何故、占拠が必要であったのかは言うまでもなく、資料データーの保存のためである。自民党はアメリカからの要求ど
おりに日本を植民地として運営してきた。その数々の資料を自民党本部は証拠隠滅しようとした。その情報は自民党本部職員
としてもぐりこんでいたわが党の秘密情報党員によってもたらされた。わが党の突撃隊はすぐさま自民党本部ビルに押しかけ
自民党職員をビルからたたき出し占拠したのである。(なりやまぬ拍手)

 米国の下請け機関である東京地検と警視庁は違法行為であると国家青年同盟に対して、自民党本部ビルからの立ち退きを
要求しているが、自民党本部ビルは3000名の勇敢な若き戦士たちによって、占拠闘争が今も貫徹されている。この偉大
な占拠闘争を支えているのが国家婦人同盟である。国家婦人同盟による食料差し入れは連日、突撃隊を励ましている。
(拍手)

 すでにわが党は新宿駅西口広場に処刑場を設定した。自民党本部の幹部という悪徳政治家の公開処刑は、NHKと民放によって
現場からテレビ中継され、その電波は全国列島各地に住む臣民の茶の間に届くだろう。「永田町の自民党本部幹部を処刑する
議案」は岐阜県本部の佐藤聖子代議員から提出され、わが党の中央委員会はこれを了承し運動方針としたのである。(拍手)

 臣民の目の前でこれまで自分たちを支配してきた売国奴の政治家、財界人、国家官僚どもを公開処刑することによって、
植民地支配の精神的権威を壊滅させることができる。ギロチンこそ独立の第一歩である。

 次に処刑台におくられるのは、マスコミ界の仕掛け屋どもである。マスコミ界からの内部告発によって、わが党はすでに
ギロチン名簿を作成した。60年間にわたり神聖な臣民の茶の間に、精神破壊の毒素をたれ流し続けた、マスメディア権力の
罪悪は重大である。

 マスメディア権力によって、青少年がどれだけ、悪に蝕まれてきたかはかり知れない。
世界で優秀な日本民族の息子、娘たちをここまで弱体化させてきたのは断じて許すことができない。日本マスメディアの役割は
占領支配政策の柱として、日本民族の精神支柱を壊滅することであった。日本文明の全的滅亡を内部から実行してきたのが
日本マスメディア権力であったのである。仕掛け屋と実行者は処刑の実行という事実の前に突き出される、売国奴たち
に断固した運命を提示する、それが公開処刑である。(九段会館が割れんばかり拍手)

 たくましい文化国家を築くためにこそ、日本民族の子供たちに、売国奴たちがいかなる末路をとげるのかを、事実をもって
教育する必要がある。徳川幕藩体制の寺小屋教育、そこでのからだを鍛え心を鍛える原点から出発しよう。

 マスメディア権力どもの処刑をえてこそ、この恐怖によって、現代のタレント、テレビ俳優、歌手、コメディアンたちが
わが党に忠誠を誓わせることができる。テレビなどで親しんできた芸能人による、国家生活党への賛美宣言こそ、臣民は時代が
変換したことを肌身で感じることができるのである。

 同士諸君。日本文明の全的滅亡から不死鳥のごとくよみがえった日本臣民道をいまこそ全世界に提示しようではないか!

アメリカ、西欧同盟、そして全アジア諸国は、全世界は、「野蛮なサムライが21世紀に復活した」と、
満腔維新の日本を非難するであろう。
しかし動揺してはならない。
世界はすでに部族戦争に突入している。どの部族、どの民族の遺伝子が21世紀世界で生存できるのかの壮絶な死闘に
突入していることは明白なのだ。日本民族は21世紀に生存する!
これが全世界への回答であり満腔維新の宣言である。(熱狂的な拍手)


 

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