編みぐるみのバックチャーム
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請負代金の支払いを巡るトラブルから、編みぐるみのバックチャーム(アクセサリー)部分を模倣した商品を販売することが不正競争防止法違反(2条1項3号)にあたるか争われた訴訟の判決が東京地裁であった。(東京地裁平成24.1.25)
判決は、不正競争防止法違反を否定した。
この判決で注目すべきことは、商品のアクセサリー部分のデザインも不正競争防止法によって保護されるかである。
まず、不正競争防止法2条1項3号は、「他人の商品の形態…を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為」を不正競争行為と規定しているところ、
その趣旨は、費用、労力を投下して商品を開発し、市場に置いた者につき、投下した費用・労力の回収を容易にし、商品化への誘引を高めるために、「一定期間(最初に販売された日から起算して3年間)、商品の形態を模倣した商品を流通に置く行為を規制し、市場における先行利益を確保すること」にある。
そして、「模倣」とは、他人の商品形態に依拠して、これと実質的に同一形態の商品を作り出すことをいい、「双方の商品を対比して観察したときに、形態が同一(デットコピー)であるかまたは実質的に同一であるといえるほどに酷似していることを要する」としたうえで、
編みぐるみ部分の頭、胴体、手足などの各部分の寸法、毛糸で全体が編まれている点、顔に目・口が付けられていない点で共通し、一見すると似た印象を与えるものであるということができるが、
「それ以外の細部におけるデザインや各付属品の形状、質感などが異なることから、需要者にとって軽微な相違ということはできない」として、実質的に同一な商品にあたらず不正競争防止法違反を否定した。
さらに、同号にいう「商品」とは、それ自体独立して譲渡等の対象となるものであることが必要であり、商品の形態の一部分が独立した譲渡等の対象ではなく、販売の単位となる商品の一部分を構成しているにすぎない場合には、
「当該一部分に商品の形態上の特徴があって、その模倣が全体としての『商品の形態』の模倣と評価し得るなどの特段の事情がない限り、一部分の形態をもって『商品の形態』ということはできないと解される」ところ、編みぐるみ部分のみを単体で販売しているなどの事情がないことから、模倣と評価することはできないとした。
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