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護摩壇山(和歌山県 標高1372米)
きちきちといはねばとべぬあはれなり ばった・富安 風生
貝塚市南一一九五番地更地になりて我が生家なり
トラウマはわが身に着いて離れざる友に告げては苦しみ逃がる
藤堂医師赤ら顔にて現れし聴診器持て我が腹を診る
暗闇の冷たき夜気に散歩する犬はいやいや付いて来るなり
ムッソリニ銃殺されて逆さづり古来イタリア過激なるかな
月曜を火曜水曜週末へ木曜金曜滑り込むなり
ペンネーム直木三十五(みそご)に周五郎清水三十六(さとむ)は本名なりき
(作家 山本周五郎)
ふるさとの岸和田だんじり秋祭り「カーネーション」のドラマの中で
(NHK-TV朝の連続ドラマ「カーネーション」)
天井の木目は水の流れなり杉の中身を流れて止まず
「十二月今年も残りあとわずか」DJバラカン言えば奇異なり
取りとめもなき日がつづく霜月は人の心を邪(よこし)まにする
足元の冷たくあれば人間は靴下重ねる知恵を持つべし
講談の語りに覚えし十勇士穴山小介影武者なりき
(真田十勇士)
霧隠、猿飛、三好清海に穴山小介影武者なりき
落葉(らくよう)の欅大木身を震う朝の散歩の人おどろきぬ
インフルに肺炎ワクチン年毎に打ってそんなに長生きしたいか
朝からは市場周りの散歩して夕べ犬連れ散歩に出たり
ねちねちと電話の声は寂しさの固まりなるか用事もなきに
国道をよぎる陸橋渡るときガソリン臭の匂い立つなり
歩きながら犬の名呼べば我が顔を見上げる瞳散歩嫌いの
生者死者憂れいは夜気に漂いて霜月晦日暮れてゆくなり
青丹よし奈良は山国排ガスに龍田の錦荒れにけるとぞ
世の中がどんどん変わりゆくけれど犬もおのれも欠伸するなり
周五郎どこがどうして違うのか現代小説面白くなし
秋の薔薇花びら薄く咲きにけり凍れる夜気に匂い放たず
アネモネの土に埋めたが芽が出るか秋の日向に待つ犬と僕
順調も不調も共に老いの身の師走朔日スタート台に
晩秋に似合う音ありブラームス二十六歳六重奏曲
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