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僕は65歳を過ぎてもロードレーサーに乗っているので,人に「よく続けられますね」と言われることが多いのですが,たしかにこの年齢になると,ゴルフを除いて(ゴルフがスポーツだとして)スポーツを続けている人は少ないようです.僕が自転車を続けているのは,自転車が好きだからというのが第一の理由ですが,それだけではなく,年寄りであるが故に続けている,続けざるを得ないという事情もあるのです.
みなさんは「廃用萎縮」という言葉を聞いたことがあるのではないかと思います.これは人間の器官とくに運動器が使わないと,どんどん弱ってしまうという現象を指しています.若い人でも病院に長く入院したことのある人は,ベッド上で安静を保っているうちに,脚の筋肉があっという間に細くなってしまい,最初にベッドから降りて歩いた時に,ふらふらしたという経験をお持ちかも知れません.若い人であれば,その程度で済みますが,老人ではそのまま寝たきりになってしまうことも少なくありません.そこまで行かなくても,日常生活においても筋肉を使わなければ,あっという間に衰えてしまいますし,これは運動器に限ったことではなく,認知能力にしろ,記憶力にしろ,使わなければすぐに衰えてしまいます.
ある時,黒柳徹子さんがテレビでこんな話をしていました.プロレスラーのジャイアント馬場が黒柳さんに言ったことがあるそうです.「黒柳さん,歳を取るというのは,おととい出来たことが,今日は出来なくなるということなんですよ」と.黒柳さんの話はその後に「ですからあたくしは,毎日やることを決めていて,それだけはどんなことがあっても続けるようにしているんです」と続くのですが,僕はこの話を聞いてなる程と思い,ジャイアント馬場は,ただのでかい男ではなかったのだと,改めて感心しました.
若い人であれば,ブランクの後にまたスポーツを始めることは,それ程困難ではありません.しかし僕の歳になると,いちど止めると,同じスポーツであっても再開するのは不可能ではなくても,非常に難しくなると思います.何よりもその時に再開する気力が残っているかどうかが疑問です.そう思うと,自転車を休むことにある意味で恐怖感を覚えているという方が近いかも知れません.
この寒い季節,朝早く暗いうちから手足を凍えさせながら走っていると,さすがの僕も,何でこんな思いをして走らなくちゃいけないんだ,と思うこともないわけではありません.しかし寒い時期の1ヶ月でも休めば,その後にまた走り始めても,つらいだけで楽しくはなく,止めてしまう可能性もあると思うと,休むわけにはいかないぞ,という気持ちになってきます.また最近は,Facebookで自転車の記錄をアップしていますので,それをチェックしている自転車仲間から励まされるという点も大きいと思います.
これからも本当に身体が動かなくなるまでまだまだ自転車を続けたい,ではなく続けるぞ,とここに宣言をしておきましょう.
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