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2012年2月1日
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対戦車スクーター(Vespa150 A.C.M.A. T.A.P)
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軍隊と呼ばれる組織というのは傍から見ると非常に金食い虫で、軍隊の歴史は政府から予算を勝ち取る為の闘争の歴史と言っても過言ではありません。新しい装備を買おうものならその予算を通すに四苦八苦、ことさら相手国の新兵器の威力を宣伝して「とんでもないのがでてきた!これに対抗する為に新型を作らせてください!」という文法で予算を引き出す、これが予算獲得の常套手段。 そして、いざ戦ってみると実はそんなにたいしたことないとか・・・、えぇ、よくある話です。 第二次世界大戦が終結してその後の東西冷戦の対立もやや沈静化した頃、植民地でのゴタゴタやら色々と火種を抱えていたフランス。その矢面に立たなくてはならない軍部としては緊急展開にうってつけの空挺部隊にどうにかして火力の高い兵器、或いは対戦車兵器を配備したかったのだけれど、東側との世界の命運を賭けた戦争でも無いので廻してもらえる予算が無い。それでも政府は「それでなんとかしろ」という、軍隊なんてどの時代でもこんな現実と戦わなくてはなりません。ならば、と与えられた予算でなんとか開発したのが、これ、というわけです。 日本でも故松田優作が『探偵物語』で愛用していたこともあり、お洒落アイテムとして認識されているイタリア製スクーター「ベスパ」に75mm無反動砲を装備。輸送機から空挺部隊と共に降下し、その機動力を生かして迅速に移動して活躍することが期待・・・されたのだと思います(謎)。 見るからに冗談としか思えない兵器ではありますが、なんと800台も生産されて実戦にも投入されています。「これが新兵器だ!」と見せられた兵士達の顔が見てみたい・・・、大丈夫かフランス人??? ボディを突き抜ける75mm無反動砲の姿が実に勇ましい兵器です。歩兵の危機に颯爽と駆けつけ疾走しながら正面に現れた敵戦車を迎撃・・・と言いたいところなのですけど、砲弾を装填する部分はシートの真下、車体中心線上にあるものの砲身がハンドル軸を避ける為に左にずらして斜めにマウントされているので正面に向かって発射することはできません(汗)。 珍妙な姿なのでネタとしてあまり軍事ネタに詳しくない方が運営されるHPやブログでもこの雄姿(?)が紹介され、「これで正面の敵を撃つのだろうか?」というコメントをよく見ますがムリです、はい、それが現実です。 無反動砲ですから走行しながらでも撃てることは撃てるのでしょうけど、実際は停車して射撃準備を整えたそうです。シートはフレームに薄皮を1枚とりつけただけすから、乗車したまま発射したらお尻がどうなるかは保証しませんけどね(−−)。 さらにスクーターですから悪路など走れるはずもなく、市街地限定の兵器と言えるでしょう。平原に空挺降下した場合、舗装路にまで運んでいくのも大変のような気がします。ベスパそれ自体が約100kg、75mm無反動砲も50kgもあるシロモノですw 何故にJS3(IS3)の後にコレの話をするのか・・・、それは『セーラー服と重戦車』の最新刊を読んでいただければわかると思います。
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