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2005年4月8日

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■驚いた毎日の自浄作用。実はポーズ?■

2005年4月6日のMainichi INTERACTIVE柴沼さんによる「ネット時代のジャーナリズム:ジャーナリズムへの重要な問題提起」には正直びっくりしました。そして感動すら覚えました。特に素晴らしいと感じた部部を抜き出してコメントしてみたいと思います。

「本欄でも位川一郎(経済部)、渡辺雅春(社会部)の両記者が相次いで堀江氏の姿勢を批判した。しかしそれを読んで私は違和感を抱いた。堀江氏の行動は、今後の日本の商風土とジャーナリズムのあり方を考える上で重要な問題提起だと考えるからだ。」

まず、視点を変えている点が素晴らしい。同じ視点からだけ物事を見ていては何時までも深まりません

「この1年だけでも三菱自動車、西武鉄道、三井物産など、日本を代表する大企業の違法行為が次々と判明した。メディア界でも第三者名義株問題が発覚し、総務省はテレビ局71社に行政指導を行った。こうした不祥事の背景に「日本の商風土」があることは明白だ。ライブドアの行動は現段階では違法行為ではなく、行政指導も受けていない。」

ここが一番感動しました。「高級メディア」としては珍しく、

自分達メディアが違反行為を犯したことを認めて、そしてライブドアの行動が違法・違反行為ではない事実を明確に書いています


こうしたマスメディアによる表現は、最近では、産経OBの俵さんが、産経新聞の地裁判決に関する報道について、「解説記事や社説はお粗末だったが、グループ会社の立場上ゴマスリの口出しを完全にはシャットアウトできなかった、ということだろう。残念だが、憂き世の常だ。」■フジOBもフジの報道姿勢を批判■で、新聞社の内部での問題を赤裸々に語ったくらいしか記憶にありません。

「フジサンケイグループの企業に在籍経験がある森喜朗前首相は「カネさえあれば何でもいい、というのは今の教育の成果か」と発言した。ごもっともな意見だが、森氏は文部相経験者であり今の教育の成果に責任を持つべき政治家でもある。」

これまたやりますねぇ。産経の「正論」かと思いました(笑)。

「日本経団連の奥田碩会長(トヨタ自動車会長)も「カネさえあれば何でもできるというのは日本の社会としてはまずい」と批判した。そのトヨタは3月、ニッポン放送株を、時間外取引でTOB価格より高値で全株売却したと報じられた。“李下に冠を正す”というのは、日本の企業風土なのだろうか。」

これは驚きました。大手マスメディアにとって一番大切な優良スポンサー企業のトップの言動に対して、大スキャンダルがないにもかかわらず、一歩踏み込んだ発言をするとは!

「ネットが“特ダネ”を発する例もある。(中略)母親は「直接の要因は、テレビのニュースだということですが、それも結局はこのブログを応援してくださったたくさんの皆さんのおかげです」と感謝の気持ちをブログに掲載した。そのブログがライブドアのものだったというのは、どこか象徴的だ。」

ライブドアに関する報道が過熱してからというもの、

ネットの力を素直に認めた「高級メディア」の発言は久々ですね


「堀江氏が行動を起こさなければ、今の形でのパ・リーグはありえず、球界改革も進まなかったはずだ。プロ野球、商風土、そしてメディアのあり方について議論を巻き起こした堀江氏を、私は断固支持する。」

私も今回のホリエモン騒動の一番の収穫は、市民がM&Aについて詳しくなったことではなく、ホリエモンに対する偏向報道とそれに対応するネットでの情報提供が行われたことにより、「メディアのあり方」についての議論が私などの市民レベルで巻き起こり始めたことだと思っています。

と、ここまでであれば、単に感動して、流石「高級メディア」!となるところでしたが、まるでこの記事を免罪符(?)にしたような記事が同じ毎日で翌日にでていますねぇ(苦笑)。まぁ、私が意地悪な見方をしすぎなのかもしれませんが。

それは、2005年4月7日の西さんによる「ライブドア問題:融合への道はネットリテラシーの確立」という記事です。

西さんはこの中で、

「ネット側にはテレビほどの歴史が無いせいもあってか、本当の意味でのリテラシーの尺度が確立していないように思える。そこ(リテラシー)の部分が改善されない限り、ネットとテレビの融合も簡単には進まないということになる。」(カッコ内hbiki補足)

として、ネット側の「リテラシー」が改善されることがネットとテレビの融合の鍵だといっています。そして、「リテラシー」という言葉を

「ネットのリテラシーとは、(中略)ネットから得られる大量の情報の中から、正しいものと間違っているものの違いをきちんと判別できる能力'を指している」

と定義しています。そして、ホリエモンの

「堀江流の考え方であれば、新聞やテレビの報道に頼らなくても、面白い情報を発信するところには多くの人が集まるので、ネット内での自浄作用があるということであった。」

という提言に対して、

「面白い情報と、正しい情報とでは明らかに大きく違っている。 正しく伝えるよりも、事実を誇張したり脚色したりすることによって、面白い情報が作り上げられてしまうことは多い。」

ともっともな反論をしています。これってまさにホリエモンに対する「高級メディア」の報道そのものですよね。その点については、

「雑誌やテレビやゲームは、発信側、すなわち子供に影響を与える側の当事者は明確である。それ故に、世間の糾弾を受けると、それなりの自粛をしなければならなくなり、その結果として、何らかの自浄作用が機能する。しかし、ネットの場合には、情報の発信側も受信側も、極めて匿名性が強い一面がある。」

として、当事者が明確な高級メディアには「何らかの自浄作用が機能する」が、匿名性の高いネットでは「自浄作用が機能しにくい」といっています。

普段ならば「じぁ、毎日はどうなの?」と聞きたくなりますが、昨日の素晴らしい記事がありますから、ある程度の説得力を持ちます・・・。と、ここでひねくれも者私は考えてしまいました。

なるほど!前日の柴沼さんの記事は「高級メディア」の自浄作用が機能したという証拠ですね?


いやぁ、昨日の今日でこれは露骨すぎません?って私はかんぐり過ぎかなぁ・・。

そして、この記事は更なる「高級メディア」賞賛を続けます。

「情報の正誤についての選別眼を持たない子供に対しては、それを養うような教育も求められることになる。その手段としては、新聞やテレビのように、きちんと取材をして、確かな裏づけを取り、正確な報道を行っているメディアに触れさせる必要があるだろう。」

確かに柴沼さんの記事は、冷静でしっかりと書いていると思いますが、

今回のライブドア関連の一連の偏向著しい新聞・テレビ報道を子供に見せたら、「情報の正誤についての選別眼」が持てるようになりますかねぇ?


私は大いに疑問です。

そして、最後にネットとテレビの融合が進まない理由としてこの「リテラシー」をつなげてきます。

「携帯電話機で地上波デジタル放送を受信できるワンセグ放送の規格を決める際に、テレビとネットの混在表示をテレビ局側が嫌ったのも、そうした文化の違いに起因するところが大きい。」

「同じ一つの画面の中で、例えばテレビ放送が地震の現場を中継しているのと同時に、ネット上の無責任な流言飛語が危機感を煽るようなことになれば、重要な災害情報が混乱を招くための材料になってしまいかねないからだ。」

へぇ。ARIBがテレビの中に他のチャンネルの小画面を出すことに反対したりしたのもそうですか?BS/CS共用のセットトップボックスにWebブラウザー機能を搭載することを拒否して、BML形式に限定したのもそうですか?

「国内での“テレビとインターネットの融合”の可能性はほぼ断たれた。(中略)背景には(中略)(セットトップボックスに)Webブラウザーを搭載すれば,企業がユーザーに放送局を“バイパス”させて自社サイトに誘導できるようになる。これは放送局自身が企業とユーザーを結ぶ“ゲートウエイ”となって手数料などの収入を得る,現在想定しているビジネスモデルを根本から揺るがす。」(日経ネットビジネス)(カッコ内hbiki補足)

からではないですか?

そもそもなんでテレビ局が主導して、テレビやセットトップボックスが何を出来るかを決めるんですか?受信機規格であるならば、テレビが映るための最低の条件だけを決めるだけで終わるべきでしょう?

自らの利益確保のためにテレビやセットトップボックスで何が出来るかを実質決めて、テレビとネットを融合させないように動いておきながら、繋がらない理由を「ネットのリテラシーの低さ」にするとは・・。


その上で、

放送は文化の世界であり、通信は技術の世界である。それ故に融合は難しいと指摘されてきたが(略)」

「放送は文化」発言が突然登場。

どうして放送だけが文化で、通信は技術なのでしょう?


いきなりの言い切りに正直私は戸惑います。そして最後は、

「お互いが融合を求めていることは間違いないのである。本当の支障は何処にあるのかを察するところから、新たなビジネスを生み出すスタートラインが見出されるのではないか」

これはそのとおりだと思います。本当の支障はどこにあるのでしょう?

どこかの独占企業による既得権益保護活動が理由だとは思いませんか?


昨日の記事で少しは期待したのになぁ・・。

(補足)
その後、毎日新聞さんは掲示板形式ではありますが、「ネット時代のジャーナリズムとは何か」について比較的オープンに市民の声を吸い上げて公開しようとしているようです。ここは評価したいと思います。

私は、毎日新聞さんには以下の点を期待したいと思っています。
(1)自社の記事へのTBの許可
(2)自社の記事へのコメントの許可と記者による回答
(3)取材対象者の許可がある場合は、取材時のテープや映像のネットでノーカット放送
(4)意見が分かれる記事については他社記事との比較
こうしたことが出来れば、私個人としては毎日のWeb版にお金を払うと思います。

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