歌登温泉「民宿朝倉温泉」立寄り(平成20年9月)
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歌登市街から道道120号でうたのぼり健康回復村に向かう。うたのぼりグリーンパークホテルの前を通り過ぎて少し行くと民宿風の建物に行き着く。日が暮れて夜の帳が降りていた。以前は日帰り入浴12時から受け付けていたそうだが、現在は16時とかなり遅い。(上記の建物画像は翌日再び来て撮りなおしたもの)
鉱泉の発見者は先代の故朝倉福市で大正年間にヤマベ釣りに来て発見したという。昭和8年(1933)年、鉱泉の分析を道庁に一升瓶に何度も鉱泉を持ち込んで分析証を得る(当時は道庁が分析業務を行っていた)。その後、昭和24(1949)年に入って現地に入植し、野天風呂に近い簡易な粗末な簡易小屋を設けたようだ。評判を聞いた湯治客が訪れ、いつしか朝倉温泉と呼ばれるようになる。現在地に民宿旅館を建てたのは昭和50年代に入ってからという。 ●参考資料 「歌登町史」(昭和55年発行) 北海道新聞旭川支社・湯快だな ◇日帰り入浴情報 ロビー兼休憩所にサングラスをかけた剥製鹿が一頭。
◇温泉分析書(脱衣所掲示)・源泉名および湧出地:歌登温泉(源泉名 朝倉温泉)歌登町辺毛内3665番
・湧出地における調査および試験成績 調査および試験者:北海道立衛生研究所 調査および試験年月日:平成13年6月6日 泉温:12.2℃(気温:27℃) 湧出量:100ℓ/分(自然湧出) 知覚的試験:無色澄明、炭酸味、無臭 pH値:5.9 ・試験室における試験成績 密度:0.9998(20/4℃) 蒸発残留物:1.010g/kg(110℃) ・試料1kg中の成分 *陽イオン ナトリウムイオン=240.6mg、カリウムイオン=9.0mg、アンモニウムイオン=1.2mg、 マグネシウムイオン=58.8mg、カルシウムイオン=55.4mg、マンガンイオン=0.7mg、 第一鉄イオン=10.1mg *陰イオン フッ素イオン=0.2mg、塩素イオン=23.1mg、硫酸イオン=13.7mg、 炭酸水素イオン=1098mg、リン酸イオン=1.1mg *遊離成分 メタ珪酸=86.9mg、メタ硼酸=3.1mg (溶存物質:1602mg/kg) 遊離二酸化炭素:2308.mg 成分総計:3910mg/kg ・泉質:含二酸化炭素−ナトリウム・マグネシウム−炭酸水素塩泉(弱酸性低張性冷鉱泉)(旧泉質名:含炭酸・土類−重曹泉) ◇温泉成分に影響を与える項目・源泉が低いため加温している。
こじんまりした浴室に、主浴槽、水風呂、サウナ配置。シャワー付カラン2台・シャワーのみ1台、シャンプー・ボディソープ完備。
(画像左)茶褐色の濁り湯で湯の表面には白っぽい蝋のような湯の華が漂っていた。白っぽい湯の華の正体は硫酸マグネシウムではなかろうか。硫酸アルミニウムという説もあるが、温泉分析書に載っているアルミニウムイオンは極めて微量(0.053mg)なのだが。温泉レポートの中で郡司氏はAL39.4mgと記しているが、昭和8年当時の古い温泉分析書を見たのであろう。それにしてもアルミニウムイオンがこれほど変化するものだろうか、当時の分析方法に疑問が湧いてくる。
(画像右)接近して画像を撮ろうと身構えた瞬間、突然バイブラマットから泡が湧き立ち黄土色の濁り湯に変貌した。湯船の水質汚濁を防止するために、エアーを送って攪拌させているのだろうか。何となくばっき槽を想像してしまった。 加熱装置の配管が何本も走っている。冷鉱泉を浴槽に張って加熱しているような構造である。循環ではないが、掛け流しでもない。家庭風呂と同じような溜め湯の状態である。湯縁に設けられた源泉蛇口を開放すると冷鉱泉が迸る。配管でぬるくなったせいか18.8℃、pH6.2であった。コップで飲泉してみると、強い炭酸水が刺激的である。微妙に金気炭酸臭も感じ取れる。
期待して含二酸化炭素泉の湯船に身を沈めてみる。遊離二酸化炭素が2,308mgもある割には、つるすべ感が弱いようだ。というより、きしきし感のほうが優勢である。恐らく、溜め湯状態で加熱し、エアーを送って攪拌するうちに炭酸成分が飛んでしまったのだろう。せめて、水風呂に冷鉱泉を張ってくれると感激するのだが。
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