
06年5月19日に発売された、日本語翻訳本「悪魔のダンス」サダム・フセイン著、平田郁子訳、を読みました。世界で初めてのフセイン小説の発売だということです。
内容はフセインの分身のようないろいろな登場人物を配し、イスラム教の教義をベースに新旧取り混ぜた物語仕立てで進行していく。1500年前のユーフラテス川沿いの町が舞台で、他民族の侵略を部族が抵抗の末に打ち負かすという筋書き。
そして最終章で、ツインタワー炎上(9.11WTCツインビルのテロ攻撃をもじっている)のシーンを心地よく描写して終わっている。
私は旧約聖書を少しは読んでいるので、イスラムの経典を読んでいなくても、少しは内容についていくことができたが、著者フセインは言うまでもなくイスラム教の熱烈な信者であるから、イスラム教讃歌で彩られている。
読み終わっていろいろなことを考えさせられました。
私はイラク戦争に反対し、現時点では早くイラク国民に政治を任せる方向で進めてほしいと考えているものです。そしてイラク戦争の勃発に対し、当然攻撃をしたアメリカおよび同盟軍の当時の慎重な態度を期待していました。しかし一方、フセイン大統領に対しても、戦争になれば自国民の犠牲は悲惨を極めることが分かっていたのだから、戦争回避に心がけてほしかった。と思っています。
そして本書を読む限り、フセイン大統領に当時、戦争回避とか国連でのぎりぎりな対話、といった考えは微塵も垣間見られないというのが読み取れました。本書から推測される、当時のフセインの心境は、「アラーの神は偉大である。決して外圧に屈してはならない。戦争での死は殉教であり誇りだ。」と言った心情に貫かれている。
これではアメリカも悪いが、フセインも悪い、と言わざるを得ない。これではイラク戦争で、一般市民の多くが尊い命を落とされたが、悲惨で涙を誘うが、無意味な死のように感じられてしまいます。
本書の目次
第1章 族長イブラヒムと3人の孫
第2章 悪性な孫は他部族へ
第3章 仕掛けられた部族戦争
第4章 陰謀、不義、裏切り
第5章 部族を乗っ取った外者
第6章 部族を売った外者族長
第7章 部族の誇り
第8章 恋人たちのダンス
第9章 報復作戦
第10章 修羅場の婚約祝宴
第11章 外者たちと部族民、それぞれの戦争序曲
第12章 ツインタワー炎上
おわりに
当書が世界で初めて出版されたのは、訳者の平田さんの功績が大きい。あとがきから訳者の記述から抜粋させていただきます。
訳者、平田伊都子(ジャーナリスト)「はじめに」から抜粋
フセインの長女ラガド夫人のお許し(訳書発行のお許し)
05年12月7日、ジングルベルがうるさくJRの浜松町駅界隈に流れていた。
その日初めて、徳間書店の海外翻訳担当・青山恭子さんにお会いした。私は彼女に、イラク戦争の真
実伝えていないプレスや、ブッシュの理由なきイラク侵略戦争について話した。
一般常識で考えても、アメリカのやらかしたイラク侵略戦争はおかしい、間違っている。国連のアナ
ン事務総長をはじめ、世界中の有識者がイラク侵略戦争を非合法だと非難してみせた。しかし、世界の
プレスはこの戦争を検証することもなく、アメリカが嘘を重ね非合法な戦争を続けているのを放置して
いる。しかも、テロリスト撲滅と称してイラク市民を殺しまくっている。その現状も性格に伝えようと
しない。なんなんだ? これは! 今の世を仕切っているのは、国益や国策や国力であり、正義とか真
実とか人道とか、そんなものは何の力もないように見える。しかし、なんとしてでもアメリカによるイ
ラク人大量虐殺を止めなくては!
アメリカは自分たちが犯している全ての罪の責任をフセイン元大統領にかあぶせて、イラク人殺しを
続けている。獄中からひとり、「米軍出ていけ」と叫ぶフセイン。その手負いの虎が小説に託したメッ
セージとは何かーー? こうしてフセインの長女ラガド夫人に、発禁にされた最新小説の出版許可を申
し出た。
アラビア語で主婦のことを「ラッバトール・バイト」(家の神)と呼ぶ。日本では「山の神」。いず
れにしろ女は神らしい……。
父フセインの小説を戦火の中から持ち出したのは、長女のラガド夫人だった。そして、その父を救お
うと国際弁護団を立ち上げ陣頭指揮をとっているのもラガド夫人だ。
ラガド夫人の鶴の一声で、発禁処分のフセイン小説はこの日本で世界初出版とあいなった。青山さん
、私、ラガド夫人……期せずして女の連帯が送るサダム・フセイン元大統領の最新小説。
始まり、始まり……。
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本当にフセインなのでしょうか。
2006/5/20(土) 午後 10:42 [ 資産運用倶楽部 ]
(レス)内容の幼稚さからフセインだと思われます。ただ、アメリカも嘘800ですが、フセインも自国民の幸せを真剣に考えないと、ワヤですよね。
2006/5/20(土) 午後 10:46
まったく同感です。心の支援をします。NPO法人・ウイズネット・マサカーネ (mine) karasukumi2000@amber.plala.or.jp でう、これからも頑張ってください。
2006/5/21(日) 午前 3:40 [ too*ny*n ]
世界中に宗教戦争があるんですねぇ。キリストの十字軍、日本の聖徳太子も仏教戦争でなくなったんですね。いま、キリストの子孫が生き残って居る。と言う映画が有名ですね。日本に数がわからないほどある仏法信者が一つ所で暮らせるのも、信じてないからなんでしょうねぇ。マミ
2006/5/21(日) 午前 9:48
興味深い書物には間違いないけど、本当に本人が書いたものなのでしょうか・・・
2006/5/21(日) 午前 10:41
私は”宗教や人種の枠が無ければこの世界は理想郷になるだろう”という ジョン・レノンの「イマジン」が大好きです♡♡
2006/5/21(日) 午前 11:29 [ pia*o2*67 ]
(レス)感動も、ユニークさも、驚きも、何もない小説?です。本人以外がきたらもっといい本になっているでしょう。これは世界発禁になっているから興味をもたれるだけで、世界が発行すれば、内容の貧弱さから問題にされません。
2006/5/21(日) 午後 0:28
(レス)宗教と政治の分離は日本が、敗戦で偶然手にした特徴ですが、アメリカもイラクも宗教と政治が密接にかかわっていますよね。政教分離がすすめばかなり世界の平和が取り戻せると思います。
2006/5/21(日) 午後 0:32
始めまして。。どこに真実があるのか難しい政治的な話は 判り得ないけれど、実は昔の友達が子供の人権を守る活動の中で バクダットバーニングという本を仲間と翻訳し出版。 なかなか本屋さんで売ってないので図書館で借りて 読んだことがありますがいつも犠牲になるのは子供たちで あるだろう事が真実です。
2006/5/22(月) 午前 7:37
この本には興味があります・今度図書館で借りてみますね。
2006/5/22(月) 午前 10:54 [ ichi5hatak ]
(レス)そそっかしさん、この本も紀伊国屋では山積みですが、その他の本屋では先ず見かけません。実は私は最初は、立ち読みで書評を書くつもりでした。そして大きな本屋でしたが、行ったら「1冊の入荷です」と言われ買ってしまいました。とんだ出費でした。
2006/5/22(月) 午後 8:18
(レス)いちごさんそれがいいとおもいます。わざわざ買うことはないと思います。発売を伝えるビデオ。 http://today.reuters.com/tv/videoChannel.aspx?storyid=2ed8d173822be4ff2742a93f63100ecda3f696e3
2006/5/22(月) 午後 8:22