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Kashmir / Led Zeppelin

カシミールに想いをはせて

N0.350

 訳詞をちょっと避けている部分もあったLed Zeppelin。私のようなあまりのめり込んでいない人間には、ファンの多い彼らの曲はちょっと敷き居が高いんですが、私のfavoriteでもある名曲「カシミール」に挑戦します。
 改めて言わなくともご存知の、2枚組み大作Physical Graffitiの中の1曲。東洋風にアレンジされたこの曲は、ハードロックというより、民俗土着ロック、とでも言いましょうか、魂にずしっと響くロックだと思います。

 カシミールとは、インドとパキスタンと中国の間にある、山岳地帯地域の名称で、この地をめぐってはインドとパキスタンで領有権を今も争っています(停戦状態で、それぞれが領有地域を持ち、分けあっているのが現状)。ヒンズー教とイスラム教の対立の代名詞ともなっている地域です。この曲が作られた頃は、インドとパキスタンのその他の領有問題も真っ最中の頃でした。 

 東洋風、ということで「カシミール」とつけられたそうですが、詞を書いたロバート・プラントは、モロッコのサハラ砂漠近くを通った時にイメージを膨らませたそうですね。だから、砂漠の中、遠くに海が見える、そんな光景の描写です。その地をカシミールにたとえ、自身の理想郷と捉えて歌ったのがこの歌ですね。実際のカシミール地方は砂漠でも何でもなく、アフガニスタンのような山岳地帯。まあ、西洋人の東洋の認識はその程度のものなんですかね。

 とはいうものの、曲は素晴らしい。初の弦楽器導入の効果が現れて、ロックという枠に捕らわれない、斬新な曲調になっていますよね。本当に大好きです。後に、パーシーとジミー・ペイジが2人でアコースティック風なアルバム「ノー・クオーター」を作りましたが(ジョン・ポール・ジョーンズは呼ばれなかった!)、そのアルバムのクライマックスはこの曲でしたね。

 映像は、これ。79年ごろ?。ジョン・ボーナムの雄姿が見られるのは嬉しい。youtubeに移動して見てください。
http://www.youtube.com/watch?v=hAzdgU_kpGo&ob=av3n

 「ノー・クオーター」でのライブ映像。後半ではさらに東洋風にアレンジが。
http://www.youtube.com/watch?v=V0jiiURy_So


 歌詞はこれ。

http://www.lyricsmode.com/lyrics/l/led_zeppelin/kashmir.html
どうやら、LPについていた歌詞は聞き取りのため、間違っているようです。多くのサイトで、こちらの歌詞が使われています。

//////////////////////
カシミールに想いをはせて

1
太陽を俺の顔にたたきつけてくれ。星たちよ、俺の夢を満たしてくれ。(*1)
私は時と空間の旅人、私がいた場所にとどまるのだろうか。(*2)
優しい民族(gentle race)の年長者たち(elderly)と座る、
今の世界ではめったのお目にかかれないこと。
彼らは座って待つその日々について語るのだ。そしてすべてが解き明か(reveal)されるだろう。

2
軽快な神の恵み(lilting grace)の言葉(tongue)から、話をし、歌を歌うのだ、
その音は私の耳を気持ち良く撫でてくれる。(*3)
しかし、私が関われる言葉は何一つない。お話は全くハッキリと聞こえるのに。(*4)

3
ママ、私は空を飛んできたんだ、否定などできない。(*5)
この地にやって来たんだ、もちろんのことさ。

4
私の目に見えるもの、すべてが茶色に変わる。
太陽が地表を焼き付けるのだ。
目に見えるものは砂地、この荒野(wasted land)を見渡す。
見つけようとしているんだ、私がいた場所を。(*6)

5
足跡を残さぬ嵐のパイロット、夢の中の出来事のようだ。(*7)
私をあの場所に導いた道を見よ、黄色い砂漠の河の流れだ。(*8)
理想郷(shangri-la)は夏の月の下、私はまたそこに戻るのだ。
カシミールを進む時、6月に高く舞い上がる砂煙(dust)が見える。

6
四方から吹く風の父よ、私の長年にわたる航海を満たしておくれ。(*9)
無我の境地、何も恐れず、恐怖の苦境(海峡)により沿って進むのだ。(*10)

7
私は今まっただ中、道を進む真っ最中。
私には見える、進む道がハッキリと。
その時は、ここに留まっていておくれ。

8
私が落ち込んだ時には、君よ、私といっしょにそこに行こうじゃないか。
お前を連れていくんだ。(*11)

<注釈>

*1 Let the sun beat down upon my face, stars to fill my dream 
 おそらく、後半はLet the stars fill my dreamということなんでしょうね。太陽と星の両方に、祈っている、という。

*2 I am a traveler of both time and space, to be where I have been
私がこれまでにいた場所(where I have been)にいるべき旅人(traveler)、つまり、時と空間を旅してきたけど、私はかつていた場所に留まるべきなんだろう、ということかな。

*3 Talk and song from tongues of lilting grace, whose sounds caress my ear
軽快な(lilting)神の恵み(grace)を受けた言葉(tongues)を用いた話と歌、その音は私の耳を愛撫する(caress)、つまり、神のお言葉から生まれた歌等に私は癒される、ということでしょう。

*4 But not a word I heard could I relate, the story was quite clear
 not a word (that) I heard: 私が聴いた言葉は、どれ一つも〜でない。
could I relate: (倒置が起きて)=I could relate(関係する・語る) not a word...
つまり、私が聞いた言葉で私が語れる言葉は何一つない=(人々が)話している言葉は解らない、でも、(聞こえてくる)お話はハッキリとしていた=話の内容は明確だ

*5 Oh, I been flying... mama, there ain't no denyin'
there is no -ing:〜できない  ain't noの二重否定は、口語では強い否定
 この場合のflyingは文字通りの「ずっと飛んでいる」と、この地に向かって「やって来ている、向かっている」の意味かな。

*6 Trying to find, trying to find where I've been.
where I've been: *2のwhere I have beenのこと。私がかつていた場所=私の(心の)故郷、ということかな。

*7 Oh, pilot of the storm who leaves no trace, like thoughts inside a dream
 足跡(trace)を残さぬ嵐のパイロット、って何だろう。砂漠に吹き荒れる砂嵐のたとえ、なんでしょうが、それが夢の中の記憶をぬぐい去るように、すべてを消し去っていく、ということなのかな。

*8 Heed the path that led me to that place, yellow desert stream
heed:見る path:道  lead-led-led:導く
 the path=yellow desert streamとみました。つまり、あの場所(=where I've been)に連れていく道は、砂漠(desert)の中の小川(stream)のように見える道(雨期には川になる道)。

*9 Oh, father of the four winds, fill my sails, across the sea of years
fill my sailは、私の帆を満たす=私の航海を助ける、ということかな。四方(東西南北)の風を操作する神に、そう祈っているのでしょう。

*10 With no provision but an open face, along the straits of fear
 洞察・深く考えること(provision)はなく、何の防備もなく(open face)、この世の恐怖・恐ろしいこと(fear)ばかりの海峡(strait)=苦境を乗り越えていく、ということでしょうか。

*11 Let me take you there.
 私に君をそこへ連れていかせてくれ=君をそこに連れていくよ。


Translated by hotel_zihuatanejo

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閉じる コメント(6)

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旅情豊かな歌詞ですね。こうやって訳詞を呼んでいると、プラント、なかなかの詩人であったことを再認識させられます。
とかくサウンドに興味が行きがちの曲ですが、歌詞も大きく成長していますね!

2010/10/19(火) 午前 8:31 BBコシ 返信する

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コシさん
民俗風ロック、という形容をしましたが、Zepが他のロックバンドとは一味違うのは、歌詞の面もあるかな、と思います。

2010/10/19(火) 午後 8:49 hotel_zihuatanejo 返信する

この曲のリフによくパーシーはメロディをつけたものだと思います。永遠と続くこのリフで押すZEPがすごいですね。

2010/10/23(土) 午前 5:12 SGT 返信する

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SGTさん
そうですね、カッコいいリフほどメロディつけるのは難しそうですからね。

2010/10/23(土) 午後 10:16 hotel_zihuatanejo 返信する

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初めまして〜♪
「カシミール・歌詞」で、検索して、こちらに、お邪魔致しました。記事のBGMに使わせて頂いたんですが、名曲ですが、私が住んでいる処に、ちょっと、風刺をこめて、使わせて頂きました。
理想郷〜〜になれる様に〜〜☆ポチ〜♪お邪魔致しました〜☆

2011/7/14(木) 午後 5:56 [ にゃお ] 返信する

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ピリフォリアさん、はじめまして。
Zepのカシミールは写実的であるようで、かなり観念的な歌詞ですから、イメージを膨らまして考えるのが一番です。私も理想郷目指して進んで行きます!

2011/7/15(金) 午後 10:34 hotel_zihuatanejo 返信する

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