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携帯基地局による健康被害者は世界でも日本でも増え続けています。
こんなニュースがあります。
もめる条例化・携帯基地局:太宰府からの報告/1 請願者 /福岡
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20120125ddlk40040296000c.html
◇見えぬ電磁波に苦慮
携帯電話中継基地局を巡る紛争防止条例の制定が、太宰府市で紛糾している。基地局の電磁波が健康被害をもたらしたとして宮崎県延岡市では撤去を求める裁判も起きている。太宰府の議員提案条例は、健康問題をひとまず置いて、建設計画書の提出や住民説明会の開催を義務化し、紛争を未然防止しようとする。だが、市側は条例ができると基地局の設置が難しくなり住民や観光客の利便性が保証できなくなるなどとして市長が議会の可決に拒否権を発動、再議を求めた。基地局は今後増設が予想され、太宰府に限った問題ではない。関係者にインタビューし、問題の背景を探る。【勝野昭龍】
初回は、一昨年12月市議会に基地局設置の適正化に関する請願を出し、採択された同市青山1、元小学校PTA会長、笠利毅さん(49)と、妻で九州大大学院准教授(環境政策、環境経済)の加代子さんに聞く。
−−まず、中継基地局とのかかわりから。
笠利さん 自宅から60メートルにNTTドコモの基地局があります。一昨年9月にKDDIがその横の美化センターに建設しようとしたのです。「電磁波が倍になる」と市に相談すると「地元議員がOKだから」と言われ、反対署名を集めるしかない、と。2カ月で2532人分集まりました。公明党の議員さんが請願の紹介議員になってくださいました。KDDIは建設を断念しました。
−−今ある基地局は03年9月の供用開始ですね。
笠利さん 長男が化学物質過敏症で、接着剤、合板、ペンキゼロの自宅を造ったのが03年春。基地局の建設は半年後で何も知らされませんでした。そのうち、息子は口内炎がよくでき、難聴、規律性障害、娘もいつも口内炎に。夫婦にも飛蚊(ひぶん)症などが出ています。息子は小学校を卒業すると口内炎が治りました。KDDIの問題が出てから勉強して初めて関連性に気づいたのです。高周波アナライザーで計測しシールドカーテンで電磁波を遮断しています。
−−基地局から約100メートルの太宰府東小の児童の健康アンケート調査をされています。
加代子さん 医師2人にも協力してもらい設問を作りました。135人が回答し、教室が3階で基地局の影響を受けやすい4、5年生と自宅が基地局に近い子ほどイライラや口内炎、めまい、動悸(どうき)などの訴えが多く、1階の6年生は発生率が低くなっています。
−−教室にシールドフィルムを貼りたいとも?
笠利さん 昨年末、市教委からより一層の安全を求める保護者の思いまでは否定しない、と認められたのですが、先日、市長部局との協議により、議会で議論が続いており保留させて、と……。
−−紛争防止条例は、市長の再議要請で再可決に3分の2以上の賛成が必要となり難しい情勢ですね。
加代子さん 環境問題は基準を守っていて起こるのです。国の電波防護指針も熱影響だけを問題にし、極めて微弱な電磁波を長期間浴びる影響は考慮していません。WHO内の研究機関が昨年5月、限定的に発がん可能性を認めたので、国も研究を検討すると言っています。市は安全と言い切っています。市長さんは昨年4月の選挙前までは「市民が困っている時、助けるのが市役所。NTTまで行って、言ってやる」と言われていたのに……。残念です。
〔福岡都市圏版〕
もめる条例化・携帯基地局:太宰府からの報告/2 提案者 /福岡
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20120126ddlk40040346000c.html
◇事前の情報公開欠落
昨年12月の太宰府市議会に携帯電話中継基地局の設置等に関する紛争防止条例を提案した市議の門田直樹さん(55)=自民党=に、なぜ条例が必要なのかを聞く。
−−条例の提案に至った経緯を?
門田市議 約8年前に近所に突然基地局ができ撤去になってからの関わりです。基地局を巡っては全国で問題が起き、何カ所も裁判になっているのに、人体への影響を考慮した法令がない。あるのは国の電波防護指針です。その指針も熱効果に基づいた規制値で、微弱なマイクロ波による影響は考慮していません。私は05年から5回一般質問しました。「トラブルが起きているのは事実、市としてどう考えるか」と。「業者は国の基準を守っているから市は何もできない」の一点張りです。一昨年12月に請願が議会に出され大多数の賛成で採択されました。私はずっと条例作りを言ってきたので進めたのです。
−−それで、議会が動いたのですね。
門田市議 議会全体で、世界の基準、他自治体の取り組み、人体への影響の有無、防護指針などを研究しました。条例は10対7で可決されました。
−−市は昨年7月に「住民紛争等の防止に向けた実施方針」を定めています。
門田市議 「事業者は説明を求められた場合、説明会を開催し誠意をもって解決にあたる」としています。条例では60日以上前に事業計画書の提出、40日以上前に説明会の開催を求め、業者が従わないと市長が勧告します。事前の情報公開が大事なのに実施方針には規定がないのです。
−−条例の可決直後に市長が拒否権を発動し再議を求めました。
門田市議 再議の理由に、条例が制定されると基地局の設置が進まなくなり市民、観光客の利便性を損ねるとありますが、条例では基地局を建てるなとは一言も言っておらず言いがかりに等しい。
こんなことで拒否権を行使するのかと思いました。議会の存在意義も問われる。議会が議論を尽くして可決したものに市長が簡単に拒否権を使うのでは、いま市で作ろうとしている自治基本条例も意味がなくなるのではないでしょうか。
−−1月30日の特別委員会で再審議されます。本会議で3分の2の賛成がないと廃案です。その後は?
門田市議 再度研究、調整して新たな条例案を出します。議会も市民の代表なのですからもっと頑張らなければと思っています。
〔福岡都市圏版〕
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