チミクリ草
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マツバ ボタン
我が家ではこの花を チミクリ草 と呼んでいる。私がチミクリ草と初めて出合ったのは、今から60年前である。男女共学になって大分慣れた中学2年生のときである。写真のように艶やかで華麗なものではなく貧弱な細い枝葉に小さな赤い花が、三々五々咲いていたように記憶している。花を教室に持ってきた女性に聞くと「チミクリ草・・」と教えてくれた。チミクルとは幼児言葉のように、いじらしい語感を持っていた。
チミクリとは当時の方言で 摘みとる ということである。今ではこんな方言を使う人は居ないだろうが、私は チミクル という表現は大好きである。如何にも親指と人差し指の爪に挟んでギュット摘み取る誘惑を感じるのだ。しかしそれは60年前のチミクリ草で、掲載した写真のようなチミクリ草は既にその面影は微塵も無い。枝葉も太く逞しくなり花も六色にもふえている。立派な マツバボタン になっている。マツバボタン とはいい名前である。
とは言うものの60年の変化を身につけた立派な マツバ ボタン であるが我が家では暎子さんも私もマツバ ボタンは馴染めない。与論島に来て私達も島の風土に馴染んできた所為か変化を好めなくなっている様である。私たちはこれからも チミクリ草 で扱ってゆきたいと思っている。懐かしい故郷の風景を忘れないように・・・・
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