ツーピース・パズル10
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「お弁当、とっても喜んでくれましたよ」
放課後、綾は教室に入ってくるなり笑顔で紡にそう言った。彼は半ば上の空で「そうか」とだけ答える。するとすぐさま綾が首を傾げた。
「どうかしたんですか? 元気ないようですけど……」
「うん、何かまだ物足りない気がするんだよ」
「でも、お弁当はもの凄く喜んでくれていましたよ」
「それでも、根本的な解決にはならないような気がするんだ」
「根本的な解決?」
「あ、いや……」
ピースのことを話してしまえばすぐに説明が出来るのだが、一般人には存在すら知らされていないそれを説明することが出来るはずもなく、どうしても説明がおかしくなってしまう。綾が首を傾げて不思議そうな目で紡を見るので、彼は愛想笑いをしてごまかした。
「そ、それより、あれだけ色々尽くしてきたからそろそろ大丈夫だと思うんだけど、一回告白してみるのはどう?」
「こ、告白!?」
「そう、告白」
紡の提案に、綾は勢いよく顔の前で手を左右に振った。
「無理ですよ! まだ早すぎます!」
「そうかな……」
紡はわざとらしく一拍開けてから再び口を開く。
「仮に失敗しても、告白は一度って決まっているわけじゃないし、そこから何かしらのヒントが得られると思うんだけど……」
「ヒント……ですか?」
ヒントという言葉に綾の心はグラリと揺らぐ。現状で浩人の情報が足りないというのは確かだった。
「どう? これを機に一度告白してみない?」
「……でも、もし失敗したら、もう一度告白っていうのはしづらいし……」
綾は自分に自信がないのか、はっきりとしない。その外見を持っていてまだ迷うとはと紡は少しばかり嫉妬してしまい、またもどかしく思う。
そのもどかしさがやがてイライラに変わり、気付いた時には紡は綾の両手をしっかりと握っていた。
「大丈夫。自信もって!」
その一言が背中を押したのか、やがて綾は大きく深呼吸すると、頷いた。
「分かりました。私、告白してみます!」
「よし、じゃあ日時と方法はよく考えて。どうしても浮かばなかったら案を出すから」
綾は紡という強力なバックをよほど信用しているのだろう。一度頷くと意気揚々と部屋を出て行った。
さてと、紡は教室の扉から視線を移し、再び椅子へと座る。少しでも彼女の力になれるよう、彼は精一杯の思考を始めた。
To be continued
どうもこんばんわ、Ifです。
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