黄金旅風 飯嶋和一 小学館文庫 (読書記録)
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江戸寛永年間、栄華を誇った海外貿易都市・長崎に、二人の大馬鹿者が生まれた。「金屋町の放蕩息子」「平戸町の悪童」と並び称されたこの二人こそ、のちに史上最大の朱印船貿易家と呼ばれた末次平左衛門(二代目末次平蔵)とその親友、内町火消組頭・平尾才介である。卓越した外交政治感覚と骨太の正義感で内外の脅威から長崎を守護し、人々に希望を与え続けた傑物たちの生涯を、三年の歳月をかけて、壮大なスケールで描いた熱き奔流のような一千枚!「飯嶋和一にハズレなし」と賞される歴史小説の巨人が描いた、一級の娯楽巨編。
飯嶋和一にハズレ無しというのは、間違いない。 この本で、三冊目であるが、1,000枚の大作、熱狂の一冊。 私は特に歴史好きというわけでもない。江戸時代の長崎といえば、長崎→出島→鎖国 くらいの連想しかわかない。 この本の舞台は、二代将軍家忠から、三代将軍家光の時代の長崎。西暦でいうと、1628年から1633年までの時代を描いている。江戸時代の諸制度というのは、このあたりではまだ流動的であり、海外渡航による貿易も、御朱印船・御奉書船という形で続いていた。この本の表紙にあるような船で、台湾、中国などと盛んに貿易をおこなっていた。 この本の主人公である平左衛門も朱印船貿易家であるが、父平蔵の死により 長崎代官となり、長崎の民を苦しめる横暴な長崎奉行 竹中重義と生命をかけた戦いをすることになる。 また、この時期は、キリスタンへの大弾圧が始まる時であり、竹中はキリスタン弾圧の急先鋒であった。 戦うといっても、竹中は、二万石の大名であり、単なる代官の平左衛門よりはるかに地位が上であり、直接政治闘争をおこなうすべもない。 平左衛門は、丹念に竹中の悪事・不正の証拠をあつめ、最後に一気呵成に幕府に対して上訴を行う。 平左衛門の人物造形、また、幼馴染の火消し組頭才介の人物造形は見事である。 信念をもって行動する男たちを描き、読者に生きる力と勇気を与えてくれる飯嶋和一の小説はどれも素晴らしい。
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読書メモ『黄金旅風』
音楽祭が終わってたくさん本が読めます。 この前からずっと読んでいた飯嶋和一『黄金旅風』が読み終わりました。凄く面白かったです。重厚さが良い、と思いました。ただしこの前も書いたように主人公の思考がもろに「近代人っぽい」感じでちょっと違和感を覚えることはありました。
2008/12/24(水) 午後 8:31 [ 自由の森学園図書館の本棚 ]
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