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前回のつつきです。
世の中に絶えて桜のなかりせば
春の心はのどけからまし
在原業平『古今和歌集』
このの短歌の英語訳,
If there were no cherry blossoms at all in the world,
We would feel calmer in the spring around.
(もし,世の中に桜というものが全くなかったら
春にはもっと穏やかな気持ちでいられるだろうに)
この歌の英訳を,桜のことは知っているが日本で生活体験のない
外国人に見せると全く逆の解釈をすることが多いのです.
つまりね,
「春にあでやかな花を咲かせる桜
もしそんな桜がなかったら,
春の心はもっと静かでつまらないものになるんだろうな」
私はこれを聞いたとき、ちょっとびっくりでしたが,
桜の季節がそろそろ終わりを迎えようとしているこの頃
この解釈もわからないではないです。
でも私たちは、せっかく咲いても、一度雨や風が来れば
すぐに地面に散ってしまう花びらにはかなさを感じるのですね。
だから,今日散るか明日散るか気が気ではない,
春になれば必ず花を咲かせる桜に生命力を見ながら
咲いてもすぐ散る運命にもののあわれを感じてきた.
この詩に読まれたそういう日本人の美しい心情に
思いをはせながら,終わりゆく桜の季節に
名残を惜しみたいと思います。
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