迷い
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「ねえ 私たち、毎日、日中ここにこうやって座らされてるけど、いつまで続くのかしら?」
「そうさなあ、この店の人の気が変るまでじゃねえかぁ。」 「もう通行人を見るのも飽きちゃったわねぇ。」 「そうだよなぁ〜。おいっ、またこっちにカメラを向けてるヤツがいるぜ。」 「いつも思うんだけど、こっちにカメラを向けるひとは、大抵、カメラの右肩を上げたり戻したりして、 構える角度に迷っているわね。」
「そうだな。この坂に身を任せちゃうと楽なのにな。おれたちみたいに。」 「人間って、いつも、ああでもない、こうでもない、って迷いながら生きている動物なのかもしれないわね。」 「そうに違いないな。コイツはとくにじれったいぜ、まったっく。はやくしてくれよ。こっちも落ち着かねえよ。」 「決断力がないのね、きっと。」
「おぅ、ようやく構図が決まったようだぜ。仕方ない、愛想笑いでもしておくか。」
「私は、正面より斜め左からのほうが写りがいいからそっちを向くゎ・・・。」 カシャッ !
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