お道具箱日記

アシスティブテクノロジー・AAC・AIMについての情報を提供します。今年は支援技術4年(2012年が元年と私が勝手に決めました。

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 このブログを読んでいる方にとって、コミュニケーションブックと聞くと、自閉症ノブ君が使っていたことを思い出す人も多いのではないでしょうか。

 あるいは、PICOT コミュニケーションブックを思い出す方もいらっしゃるかも知れません。

参照
自閉症ノブの世界 コミュニケーションブック

PICOT コミュニケーションブック - (株)おめめどう

 こういった紙ベースのコミュニケーションブックは、持ち運びの便利さや扱いのしやすさからいって、十分に使えるものです。

 でもこのブログでは、最新のデジタルによる支援技術の話題を伝えることを目標にしていますので、今回も例によってホットな海外のネタを元にして、音声入りのコミュニケーションブックの作り方について投稿します。

イメージ 8

 ちなみに、元ネタは以下です。
Interactive Communication (PECS) Books on iPads.  SEN - iPads 2015/2/23

 さて、私の場合は上記の記事を参考に、以下のアプリをそろえました。

1、ドロップ シンボルメーカー「おくるんです。」イメージ 1無料


イメージ 2
2、Moldiv コラージュフォトエディター 無料


3、イメージ 3Book Creator 無料版 1冊のみ電子書籍(固定レイアウト EPUB)を制作できる。
 簡単に電子書籍ができ、音声入り教材を作るのにお勧めです。

 複数の本を作る場合はこちらの有料版
Book Creator for iPad 500円

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4、iBooks 無料 
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●手順

1、「おくるんです。」でタイトル入りのシンボルを作成して、写真アプリに保存しておきます。

 適当なものがない場合は、Safariを使ってグーグルの画像検索で探します。
イメージ 10

 その際、画像が表示された状態になったら、上部に表示された"検索ツール"→"ライセンス"
で、たとえば"改変後の非営利目的での再使用が許可された画像"などを選択します。(右図 クリックで拡大)

 そうすると、上記のフィルターにあった画像が表示されます。

 この中から画像を選ぶと、一応制作するコミュニケーションブックの著作権上の縛りが少なく、授業以外でも使いやすいかと思います。

 さて目的の画像を見つけたら、長押ししてポップアップメニューから"画像を保存"で写真アプリに保存しましす。

2、次に、Moldivで適当なグリッド(升目)のフレームを選択(写真を1枚から9枚まで入れることが可能)します。その後"背景選択"をしてください。

3、次は、グリッドに写真を挿入する前に、"フレーム調整"をしておいたほうが、きれいに写真が入ります。(下図 参照)

 フレーム調整では、あとで使うBook Creatorの本の横:縦の比を考慮して、2:3(縦長),1:1(正方形),4:3(横長)を最初に決めておいてください。次に右列の余白や間隔、左列の縁取りや影を決めればと思います。

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4、次に枠内をタップして、画像を"ギャラリー"(写真アプリ)から選択し挿入していきます。(下図参照)
 写真に効果や回転なども設定できます。

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5、できた写真のフレームを、中央右下の共有アイコンをタップして、"カメラロール"(写真アプリ)に保存します。

6、つぎに、Book Creatorで"新規の本"をつくり、本のページにMoldivで作った写真を、挿入します。(それぞれ、中央の+アイコン、右上の+アイコンをたっぷするとメニューなどが表示され、そこから選択します。)

7、次に、Book Creatorで、サウンドを追加します。サウンドは録音するか、"iTunesライブラリ"(ミュージック)の曲を選択できます。

 「おくるんです。」に使われているドロップスシンボルの場合なら、次のようにして一括でiPadのミュージックに音声ファイルを入れる方法もあります。
PadでVOCA(音声データ):まほろば
 
 ちなみに、音声を止めるのには、無音の音声ファイルを張り付けたシンボルを作っておけば、それをタップすることによって可能です。

8、追加したサウンドを、フレームの各写真に丁度重なるように移動・拡大をします。
イメージ 11

9、重なったら、サウンドが選ばれた状態で、右上のiマークをタップして、表示されたメニューから"iBooksで非表示にする"をオンにします。(これが味噌 右図 クリックで拡大)

10、右上のファイル共有アイコンをタップして、表示されたメニューから"iBooksで開く"をタップし、作った本をiBooksで開きます。

 これで、最先端のコミュニケーションブックが1冊できあがりです。

 いくつものアプリを利用しますので、面倒なように思えますが、すべてのアプリが日本語化されていますし、Book Creatorは操作がわかりやすいアプリです。あとは単機能なアプリなので、慣れればそれほど時間はかからないかと思います。

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 Book Creatorのファイル共有機能を利用すると、iBooksで開けるだけでなく、Dropboxに保存したりAirDropを使って、他のiPhoneやiPad、たぶんiPod touchなどにも、音声の入ったコミュニケーションブックを送ることができます。(右図参照)

 ページ数も何枚でも行けそうですし、出来栄えも良いし、複製や変更も簡単、(容量に注意する必要がありますが)すぐにメールでも送れます。

 メールで送る場合は、Book Creatorの最初の画面に行き、中央右下の共有アイコンをタップして、"ePubとしてエクスポート..."を選択してください。

 欠点としては、VOCAコミュニケーションブックは、画像をタップしても、録音した音によるフィードバックしかないということが挙げられます。

 タップしても「押した気がしない」という状態を少しでも改善するためには、録音音声の出だしの無音の領域を少しでも減らすことです。

 他の欠点としては、VoiceOverやスイッチコントロールの"音声読み上げ"では、フォーカスはグリッドにあたるのですが、「オーディオ」としか読み上げません。

 スイッチコントロールで音声を利用しないのであれば、外部スイッチでVOCAとして使えます。
 
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 まあ、フリーでこんなものまでできてしまう時代になったのですね。

 あと、丈夫なケースにキーガード(?)を自作すれば、10年ほど前なら、何十万円もしたVOCAが、iPadやiPodで簡単にできてしまう。
 
 今は、そんな時代なんですね。

参照
sanocch's note 特別支援よもやまブログ:
droptalk用の簡易キーガード。

 支援学校などで、有料アプリを買うことできない場合など、このスマホ時代のコミュニケーションブックを試してみたらどうでしょうか?

 iPhoneやiPodでもおなじコミュニケーションブックが使えるし、Book Cratorを使って修正も可能だし、汎用性は高いと思います。

 

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