ジャーナリスト三宅勝久の気まぐれブログ

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 海自第1術科学校(広島県江田島市)の特別警備課程に所属する25歳の3曹隊員が、訓練と称して15人もの相手と格闘させられ、脳内出血で死亡したという。死亡した隊員はこの課程をやめることになっていた。

 訓練に名を借りた集団リンチであることは疑いようもない。

 もし、同様の事件がいわゆる“娑婆”で起きていたらどうだろうか。逮捕者が出ることは間違いない。企業イメージも地に落ちるだろう。営業停止、もしくは倒産する可能性だってある。

 だが、自衛隊は、何人人が死のうが、どれだけひどいリンチが横行しようが、倒産することはない。首脳がクビになることもまずない。

 捜査する警務隊自体、身内の隊員である。病院も身内の病院。自己完結型の組織は、頑なな文化をつくっていく。暴力容認もそのひとつといえるだろう。

 眼窩底骨折、鼓膜裂傷、顔面裂傷…暴行で懲戒処分を受けた自衛隊員は、昨年1年間で80人を超える。その処分はせいぜい停職一ヶ月どまり。数日から戒告というものも多くある。特に階級が上のものが下級の隊員に対してふるった暴力は「指導」の一環だとして、軽くなる傾向がある。

 武器を扱う隊員らは、本来なら感情をコントロールすることにもプロでなければならないはずだ。そうでなければ危なくて仕方ない。だが、前述の処分の甘さは「指導に熱が入れば」少々の暴力は構わない、という自衛隊首脳の考えの甘さを物語っている。

 隊内で起きていることは、やがて隊外でも起きる。昨年度暴力で懲戒処分を受けた80人以上のうち、30人近くは一般市民を巻き添えにした事件を起こしている。

「隊員なんてモノ以下ですよ」とは、現役幹部の言葉である。隊員がモノなら、一般国民は何なのだろうか。武装集団が暴走しはじめてからでは遅い。「軍事オンブズマン」のような第三者の監視制度をつくるなどしてブレーキをかけなければ、危なくて仕方ない。 

三宅勝久

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これって、15人が一斉に一人をボコった訳ではなく、
1対1、50秒の組手を1セットとして15セットの
15人組手だったんじゃないですかね?
極真系のフルコンタクト空手の昇段試験でよくあるパターンで、
「集団リンチ」とか「集団暴行」とは別物じゃないかと思うんですが…。

コレでまずかったのは、顔面殴打を禁止にしなかった事じゃないかと思うんですが…。
(もしくは、相手がうっかり顔面殴打してしまったか)

2008/10/13(月) 午後 8:39 [ KRTさん ] 返信する

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ひとりずつの対戦だとしても、徒手格闘で15人は危険ではないかと素人目にも思います。はたして対等な「格闘」といえる身体状態だったのか。グロッキー状態で一方的に殴られていた可能性も考えられます。今後真相が明らかになることを期待しています。

2008/10/13(月) 午後 10:53 [ BCON ] 返信する

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>「軍事オンブズマン」のような第三者の監視制度をつくるなどしてブレーキをかけなければ、危なくて仕方ない。
「軍事オンブズマン」を作ってもいいかもしれないが、政治ごっこの
道具と化したら、制度の意義やドイツに申し訳ない。「軍事オンブズマン」制度を詳しく知りたいが、どこか参考になる本なりHPを教えて頂きたい。 削除

2008/10/14(火) 午後 11:18 [ おはおは ] 返信する

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ご指摘もっともです。軍事オンブズマンについて詳しいのは福岡大名誉教授の石村善治名誉教授と元衆議院議員・今川正美さんです。
筆者ももっか勉強中です。参考になる図書等ありましたらご紹介いたします。
筆者

2008/10/15(水) 午後 8:02 [ BCON ] 返信する

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こんばんは。美浦@ニュース・ワーカー挟浜人です。拙ブログに三宅さんのお言葉を引用させていただきましたので、トラックバックをお送りします。 削除

2008/10/16(木) 午前 3:10 [ ニュース・ワーカー ] 返信する

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