流通の歴史と未来のブログ

食品流通は凄く面白い世界です。昔・今・未来を語りたい

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地ものと旅もの 5

 卸というのは、どのようなポジションを設定するのか、産地側を自身の商売の基盤にするのか、消費側を基盤にするのか、その間のどこら辺をポジションとするかによって商売の形が変わり、自身の強さも決まって来るところがあります。それはつまり経営の安定性であり、収益の拠り所でもあり、発展の方向でもあります。

 これは別に固定されたものではなく、経営陣や経営を担う課長クラスの力にも左右されるものです。ここらは組織の力も大切ですが、個人の能力にも強く左右される面を持ち、ライバル同士で競うこともしばしばです。個人が担う部分が大きいために、何らかの事情でその個人がいなくなると、勢いを失うこともしばしばです。

 地もの、旅ものという形で語ってきましたが、この基本的スタイルは国内と海外とも同じように論じることが可能であることです。つまりはグローバリゼーションと言いながら、そんなに世界各国と輸出入をする訳ではなく、遠隔地の産地が国内ではなく海外になるという意味でしかない場合が少なくないことです。

 勿論、海外ですから国内とは違ったリスクが生じやすくなる事は確かです。商品が確実に行くのか、来るのか、途中で品質劣化しないか、そもそも約束通りの商品が来るのか。通関は?、税は?、為替は? 等々心配は国内とは比べものにならないほど大きいですが、それでも取引の基本形は同じです。

 青果卸に係わっていた時には、北朝鮮からの松茸の話をよく聞きました。仲介者は在日朝鮮人であったり、中国の商社が間に入ることもあったようです。商品として少なくとも当初は相当に良いものでしたし、なかなか日本産は希少ですし、カナダや中国ものに比べれば価値の高いもので、卸としては魅力がありました。

 まぁ、こんな話をしていると長くなってしまいますが、このように輸入と言っても直接現地に行って買い付けをするという形では始まりません。誰かを介しての話から始まり、軌道に乗ってくれば現地との契約栽培にまで至るようなケースもあります。

 要は当該産地のものを自身の商売のどの辺に位置づけるかに係わった話になる事です。

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