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盛岡と北京の炸醤麺。毎日新聞の記者は合格。自分の目と舌で取材している

インターネットで炸醤麺について情報交換を始めてもう12年。当時は夢だと思っていた中国人と掲示板で炸醤麺について語り合いたいという希望は、ちょっと形を変えてBLOGで自由に出来るようになった。おかげで僕のところには沢山の情報が集まって来たんだけど、広めるほうは12年前よりむしろやりづらくなってきた気がする。
 
BLOGでだれでも手軽に情報発信ができるようなって、情報が大量に生まれ蓄積され続ける現在、その中から新事実や、より詳しい情報を見つけ出すのにはかなりの手間だよね。好きなテーマであれば時間をかけて検索するんだけれど、そうでもない話題なら、wikiやサーチエンジンの結果の1ページ目ぐらいしか見ないでしょ。
 
雑誌や新聞記事は、特にその分野に関心が無い人でも読むから、今でも影響力が大きい。そこに誤った事実に基づいた記事が書かれると、大手マスコミが裏書きした「真実」となってネットにも拡散してしまう。
 
毎日新聞2011年9月5日東京夕刊に炸醤麺の記事が出た。全文はここで読んでね。
記者は盛岡に赴任経験があるそうで、盛岡の炸醤麺についても言及している。なかなか良い記事なんだけど、ちょっと補足したい部分もある。
 
赤字が記事の引用だよ。
 
中国・北京 炸醤麺
 ◇夏にも食欲、肉みそ 盛岡では名を変え定着
 
 夏の北京は、サウナのように湿気が多いかと思えば、じりじりと強い日差しが照りつける日も。外出するとすぐ汗が流れ出す。こんな季節にはあっさりした食材が欠かせない。夏の北京で好まれる料理を地元の人に聞くと、麺に特製の肉みそをかけ、混ぜて食べる「炸醤麺(ジャージャンミェン)」との答え。北京の人たちが日常的に口にする家庭料理の代表格だ。
 
北京人は冬でも食べる。記事には出てこないけど、北京では麺をゆでてすくいあげただけの温かいものと、一度水を通したものがある。好きなほうを選べばいい。
 
 北京の中心部では、天安門広場のすぐ南にある前門地区の一帯を中心に本場の炸醤麺が食べられる店が点在する。地元の人によると、一般家庭でそれぞれの味で作られるごくありふれた料理だったため、北京の名物として見直され、本格的に来訪者向けの店が構えられ始めたのは90年代になってからだ。
 
「老北京炸醤面大王」などは新しいそうだ。でも炸醤麺は解放前でも外で食べられた料理で、当時住んでいた日本人の中にもファンが多いんだよ。僕は老舗の炸醤麺店を探しているんだけど、誰か知らないかな?
 
 伝統的な北京の味を求め、世界遺産・天壇公園に近い人気チェーン店「老北京炸醤面大王」本店を訪ねた。店名に「老北京(昔ながらの北京)」を冠し、伝統の味を売り物にしている。
 1、2階の店舗の50近いテーブルは満席。店員がせわしなく行き交う。広東省の親戚と訪れていた北京に住む旅行ガイド、劉瑩さん(24)は「ここは一番北京らしい料理なので、皆に食べさせたくて連れて来たの」とうれしそうだ。
 
北京人の中には、簡単に作れる安い食べ物なので否定する人もいるんだけど、炸醤麺は北京を代表する料理だ。同じ中国でも広東省の物は全くの別物。横浜中華街でも同じものは食べられない。北京に旅行する人は絶対に食べてこなきゃね。
 
 早速、定番の「京(北京の意味)味炸醤面」を注文。運ばれてきたのは、どんぶりに入った白い麺と、ピンクやオレンジ、黄緑など色鮮やかな野菜が盛られた八つの小皿。油で炒め、風味が凝縮された肉みそも出てきた。店員が、手際よく麺に野菜を次々に乗せていく。
 
これは僕が2004年に行った「老北京炸醤面大王」での写真。
 
 最後にみそをかけ、力を入れてまんべんなくはしで混ぜる。白い麺がみるみるみその色に変わった。中国の味付けは、日本人には甘すぎたり、香りがなじめなかったりすることがあるが、この麺は適度な塩味が利き、不思議とはしが進む。結構なボリュームだが、すするうちに15分後には平らげてしまった。
 
本当においしかった。でもこの店の味は、なぜか北京在住の日本にはしょぱすぎだと、評判が悪いんだ。
 
 でもこの味、どこかで食べた覚えがある……。初任地・盛岡市で好物だった「じゃじゃ麺」だ! ゆでたてのうどんにキュウリ、真っ赤なショウガを乗せ、特製みそを乗せて混ぜる。当時「麺の鮮度が味の命」と耳にしていたので、盛岡でしかほとんど口にできないと思っていたが、約2000キロも離れた北京でまた口にすることになるとは。
 
貴重な証言だ。僕の場合は、同じ味であることを期待して行ったので、客観的な評価にはならないかもしれないけど、これは口にできないと思っていた記者さんの感想だもんね。
 
 盛岡市のじゃじゃ麺の老舗「白龍(パイロン)」によると、創業者の高階貫勝さん(故人)が、戦時中に大陸で出合った味をもとに、帰国後に味を改良して売り出したのがじゃじゃ麺の始まりだ。北京の炸醤麺は野菜をたっぷり入れる。一方、岩手の麺は野菜は少ないが食後に「チータンタン」と呼ばれる卵入りスープがつくなど、食べ方は異なる。しかし中国の「炸醤麺」が海を渡り、日本で「じゃじゃ麺」と名前を変えて味が伝えられていたのだ。
 
 北京に住んでいると、あっさり味好みの日本人と、辛さや甘さを惜しみなく加える中国人の味覚のかなりの違いを実感する。しかしこの味だけは、どちらの口にも合っているようだ。【工藤哲】
 
確かに「老北京炸醤面大王」や上の「海碗居」のように麺に添える野菜は多い。
 
でも北京人は何も載せないこともある。家庭ではキュウリが多いみたいだよ。上は北京のLeeさん作。
 
これは面湯。麺のゆで汁のこと。炸醤麺を食べ終わった後に飲むんだって。工藤記者も今頃この面湯の存在に気づいているんじゃないだろうか?盛岡の炸醤麺との比較、続編を期待してるよ。

閉じる コメント(6)

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炸醤麺はいろいろな種類がありますね。
重慶留学時代によく行っていたお店は汁がたくさん入っていました。
でも、重慶万県で、汁が別になっているのを食べたこともあります。
食べる前に全部かけるから同じなんですけどね…(あれって、本来はかけるものではなかったのかな…。みんなかけて食べていたけど)。
上にかかっているピーナッツがおいしいですね。
ピーナッツも、そのまま入っていたり、砕いて小さくなっていたり…。
ちなみに私は砕いた方が好きです。

2011/11/20(日) 午後 0:16 [ jiitanio ]

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四川ではまず、炸醤と雑醤が同じものを指すのか?という問題があります。↓の記事のコメントと成都で数軒調査した限りでは、炸醤と雑醤が同じ店のメニューに別の料理として同時に存在していないので、この2つは同一のものを指すのだろうと思います。
http://blogs.yahoo.co.jp/jimmy_arakawa/23401353.html

僕が成都で食べた素椒杂酱面は↓です。
http://blogs.yahoo.co.jp/jimmy_arakawa/45329109.html
この店では清湯杂酱面がスープ入りというように区別しているようです。

2011/11/20(日) 午後 1:24 ジミー荒川

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なるほど。
四川語では「炸」も「雑」も同じ「za」ですからねえ。
もとは「炸醤面」なのでしょうけど、四川や重慶風のものは「雑醤面」といった方が正しいのかな…。
私が四川や重慶で食べていたのは「雑醤面」だったんでしょうね…。
勉強になりました。

2011/11/20(日) 午後 2:14 [ jiitanio ]

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炸醤という意味が先なのか、音が先かわかりません。
中国には、○ン○ンメンとか、△ー△ーメンとかいう名前の麺料理がいくつかありますよね。

2011/11/21(月) 午後 11:05 ジミー荒川

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とても面白かったです。傑作!

言葉は音が先ですよ。
中国語は音があるのに漢字がないから当て字にする、というのが多いですからね。
台湾では榨醤麺というのもありますし。
しかも北京など一部地域を除けば、巻舌音があるかなしかの区別がないですからね。

同じ店でも、看板には炸醤麺と書いてあるのに、メニューは雑醤麺だったり。
店員に聞いたら、まったく気にしていなかったようで、変な顔をされたことがあります。

2011/12/9(金) 午後 3:04 ちゃいなたわ〜

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ちゃいなさん、炸醤麺と雑醤麺が同じ料理として同時に存在している台湾では二つを区別していないことがはっきりしていますが、成都はまだjiitanio さんも納得する証拠がみつかっていません。

2011/12/10(土) 午前 8:30 ジミー荒川

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