監督、ジョン・カサヴェテス
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1929年ニューヨーク生まれでして、1989年に60歳と言う若さで亡くなっております。
妻はご存知ジーナ・ローランズ、息子は俳優であり監督業にも進出したニック・カサヴェテス。
ジョン・カサヴェテスは1954年に俳優として映画デビューをします。
その5年後、1959年に 『アメリカの影』 で監督デビュー。 ニューヨークを舞台に街頭でのオール・ロケ、脚本無しのアドリブ演出で撮り上げた青春群像劇となる一作。 即興の演技とセリフ、チャールズ・ミンガスによる即興の演奏。 クローズ・アップの多用など無謀とも言える映画作りでした。 それまでのハリウッド映画に慣れてる観客にとっては相当に斬新で奇異な一作となる映画だと感じたでしょう。
そしてこの映画は本国アメリカでは完全無視の憂き目に遭います。
しかし折からのヌーヴェルヴァーグ活動の真っ只中にあったヨーロッパにおいて評価され、数年後に世に知られる作品となります。
当時、ハリウッドというメインストリーム以外でも、自分たちで映画を撮ろうじゃないか、という映画人が存在しておりました。 このカサベテスス監督が仲間たちに働きかけ集めた制作費は2千ドル。 メジャーじゃなくとも僅かな制作費で映画は撮れるのである、という事を証明してみせたのが、このデビュー作 『アメリカの影』 です。
まさにアンチ・ハリウッド、いわゆるニューヨーク派の先駆けが、このジョン・カサベテス。
後に 『ニューヨーク・インディペンデントの父』 と呼ばれる所以はここにあります。
最近ではインディーズとメジャー映画の境界が曖昧になってきておりますが、このジョン・カサヴェテスの精神を受け継いだ映画人たち。
ジョン・ウォーターズ
ジム・ジャームッシュ スパイク・リー ジェエル&イーサン・コーエン デヴィット・リンチ クエンティン・タランティーノ
などなど・・・メジャー映画とは異なる映画文法の模索を行なってゆく映画人の登場と相成るわけです。
このジョン・カサヴェテスの 『アメリカの影』 がインディーズ映画において決定的な影響を与えた訳になります。
このインディーズ映画の手法も、元をたどればドキュメンタリー映画から出てきたムーブメントである、シネマ・ヴェリテ (Cinema Verite) が基礎となっているようです。 フランス語で、邦訳すると 『真実の映画』 というニュアンスになるでしょうか。 要は作り物ではない真実の姿をカメラに収めようという事ですね。
ジョン・カサヴェテスが残した言葉を書き添えておきます。
商業的な配給にしようなんて事は思わなかった。
『アメリカの影』 は全面的にひとつの実験であり、主たる目的はただ学ぶという事にあった。 役者たちは自分に対する仕事の報酬を受け取らなかったし、技術者たちも何も要求しなかった。 それは情熱だった。 僕たちは自分たちがしたいことをするという楽しみのために働いていた。 どっちにせよ、バカげた事に使う小銭を稼ぐよりも、創造的な仕事をする事の方が重要だ。
個人的にインディーズ映画が好きな理由として、こういう自由で斬新な発想の映画人の情熱が好きだからかもしれません。
この 『アメリカの影』 が後のアメリカン・ニューシネマに影響を与えたのもひとつの事実でしょう。
ちなみに、"アメリカン・ニューシネマ" と言う用語は、映画理論誌 『フィルム・カルチャー』 のジョウナス・メカス氏による定義づけだったそうです。 |



映画ファンとしては、こういうフィルムメーカーがたくさん、世の中に出てきてくれればな〜、と思いまッす。
コーエン兄弟も初期は良かったんですが、近年は商業的に流されているような気も。。
2007/9/15(土) 午前 0:43
彼の精神は「ものを創る」ということそのものですね。映画界に限らず商業主義に走る現代において、この精神を持ち続ける人が多く出てくれることを期待します。
2007/9/15(土) 午前 0:47
へぇ〜〜〜。息子達は、あたしも好きな監督さんが並んでおりますので、
そんな彼らの父の作品も今度観てみたいと思います。
情熱はスクリーン越しでも、スクリーン越しだからこそ、伝わってきますものね。
2007/9/15(土) 午前 1:03
なんとタイムリー!!お勉強になりました〜。
最近ではインディーズのものにも(ものの方がだったりw)いい作品が多いですよね。
その先駆けとなった人だったんだ。真の映画人ですね。
「アメリカの影」ヨーロッパで評価されたというのも興味深い。観たくなりました。
2007/9/15(土) 午前 1:09
>サムソンさん。そうですよねぇ〜〜、こういう監督さんが多くなったら映画もバラエティになるだろうな〜。
コーエン兄弟もそうだけど、やっぱ売れるとね。(^o^;
2007/9/15(土) 午前 1:57
>くみょんさん。そうなんですよ、純粋なクリエイターなんですよね、彼は。(・ω・)bグッ
ぶっちゃけ実際に商業映画にはウンザリするときがあります。(-o-;
2007/9/15(土) 午前 1:58
>miyuぽん。やっぱ映画という「モノ」を作る人は「創造」に情熱的でなければね。
そのアタリが、今の時代は「興行」との釣り合いが難しいもんですなぁ。(-o-;
2007/9/15(土) 午前 2:01
>pu-koさん。そうですね、このカサベテス監督は映画を作る事に関しては凄いものがあったと聞いています。 あの妻のジーナ・ローランズさんの出産費用も制作費につぎ込んだ、なんて事も聞きましたよ〜。(^o^; あはは、嫁はんタマりませんなぁ。
2007/9/15(土) 午前 2:04
商業映画に出演しながらも、監督作品は実験的な映画、使い分けが見事ですね。わたしも公私使い分けなきゃ(笑)
2007/9/15(土) 午前 4:28 [ yaskaz2006 ]
あ、やっぱりお顔が息子と似てるね〜。この精神を受け継いだ映画人が凄い人たちだものね〜。偉大なヒトなのですね。
2007/9/15(土) 午前 6:37
もともと疎いところにインディーズ系の監督さんなどは特に無知なわたしなので、とってもお勉強になりました。
息子さんはお母さんも出ていた「きみに読む〜」の監督さんですね。
精神を受け継いだ方の顔ぶれが凄いですね。「アメリカの影」観たくなりました。
2007/9/15(土) 午前 8:08
なんでも最初は、毛嫌いされるもんなんでしょうな〜。
さ、これもそろそろ見るか〜
2007/9/15(土) 午前 8:57
>yaskazさん。おぉ、公私使い分けますか!?
って言うか、それが当たり前か。(^o^;
う〜ん、映画を作る側に回ったら、こうなるんでしょうね、この監督は。(・ω・)bグッ
2007/9/15(土) 午後 7:11
>らぐなっち。似てるよね、顔は。(・ω・)bグッ
う〜ん、これは先駆者的な偉大さですよねぇ〜〜〜。
2007/9/15(土) 午後 7:12
>Choroさん。そそ、あの「君に読む〜」の監督が、この方の息子です。
「アメリカの影」はまさにインディーズ映画ですよ、エェ。(^o^;
2007/9/15(土) 午後 7:14
>る〜さん。そうですね、新しいものには困難が付きまといます。
あっ、観ますか?( ̄∀ ̄*)
2007/9/15(土) 午後 7:15
ある意味、ハリウッド映画に行き詰まりを感じている私ですが、そんな中で彼の精神を受け継いだ若手が活躍して、もっともっと味のある個性的な映画を観ていきたいですね〜。
2007/9/15(土) 午後 8:59
>Fummyさん。今、ハリウッドは慢性的なネタ不足ですもんねぇ。
行き詰まりと言ってもイイね。
そういうときこそ、こんな人達が活躍して引っ張っていく時ですもんね。(・ω・)bグッ
2007/9/16(日) 午前 0:06
ジョン・カサベテスの記事を拝見して、色々なことを思いました。
高額な制作費がかかっていることさえ、宣伝材料になるような映画ももちろん楽しいですが、
制作費が高くなく、あまり一般受けしない内容でも、自由な発想で作られた映画を観る機会が、
もっと、増えたらいいなあと、つくづく思います。
2007/9/17(月) 午前 10:54
>swingさん。自由な発想と言うか、まぁ映画人がホントに作りたい映画が製作されれば、それが映画界にとっても良いことだと感じますね〜。
商業映画が悪いというわけじゃないですが・・・。
2007/9/17(月) 午後 8:04
Kazさんは、ジョン・カサベテスがお好きだったんですね。僕もこの映画は好きです。今思えば、人種的偏見を描いた社会派的な要素もありました。監督の、自ら商業的な映画に出演し稼いだお金で、自分の撮りたい映画を撮るというスタンスも珍しく、感心しました
個人的に強く印象に残っているのが、『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』。これは傑作でした。あのベン・ギャザラ演じる執念のナイトクラブ・オーナーは、カサベテスの自画像(かなり謙遜した自画像ですが)が一部含まれているような気もしました。
2008/11/23(日) 午後 8:00 [ user t ]
>userさん。そうですね、自分もこの方を初めて知ったのはメジャー映画に出演者として知ったんですが、かなり個性派ですよね〜。
けっして商業的じゃない作品群でしたが、このスタンスは一時代を築いたと思います。
『チャイニーズ・ブッキー〜』も名作ですなぁ〜〜。
ベン・ギャザラ、イイですね〜〜。(・ω・)bグッ
2008/11/23(日) 午後 8:35