読売巨人軍、原辰徳監督(2)
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これは、本来一つのものとしてかかれたものが、制限字数を超過した為に、二つに分割して投稿するものです。今日は、その(2)です。前日の(1)と併せてお読みいただければ幸いです。
江戸時代の禅僧、沢庵さんが、「不動智」ということを言っているが、これは、天風先生言うところの、「精神統一」ということと同じ趣旨だと思うので、次に紹介してみたい。
松原泰道さんの、「とらわれない心、沢庵」(廣済堂出版)からの抜粋である。
「不動とは、うごかずという文字にて候。不動と申し候ても、石か木のように、無性(むしょう、意志や感情の無い)なる義理(意味)にてはなく候。向こうへも、左へも、右へも。十方八方へ動きたいように動きながら、卒度(少し)も止まらぬ心を不動智(不動明王の智慧)と申し候。」
残念ながら、沢庵さんは、「不動智」を作るためには、どうしたらいいか、その方法についてはほとんど言及してくれていない。
要は、どこにも囚われない心を作るには、日常生活の中で起きる小さな事柄に、一喜一憂してはいけない、ということを言いたかったのだろう、と思う。
だから、天風先生は同じ「真理のひびき」という本の中で次のように言っている。
「心の状態をその時その時によって、猫の目のように異変させてしまって、極言すれば、心というものを天風教義で厳戒している感情や感覚の奴隷にあえてしている。そしてその結果、心は絶えず安定を欠いて動揺の状態にある。」
「私は、常に『完全なる人生』に活きるには、先ずその先決問題として、心の態度を積極的に堅持せよと力説し、その作成要諦の中に、有事無事常若無心ということ、すなわち執着なき心を平常心として、人事世事一切の人生に対応していくべきであることを常に、講述しているのである。」
「要するにこの平常心をもって人生に処すれば、得意の時にもまたそうでない時においても、心に高低する波動的変動が来ないから、あえて特に意識的に用意しないでも、極めて容易にそのままの心で『残心』の要訣と同様の、心の備えに緩みのない理想的な心の態度が現実化しうる。」
実は、こういう事に関しては、偉そうに、原さんを責める資格など、私には、まったくない。
現在も、大事に、床の間に飾ってあるが、サラリーマン時代に私淑していた上司から、次のような色紙を頂いている。
六然誦句(りくぜんしょうく)と言う。
自処超然(みずからしょするにちょうぜん。自分の損得は勘定にいれない)
対人靄然(たいじんあいぜん。人に対しては、常に、やさしく、にこやかに)
無事澄然(ぶじちょうぜん。何にもない時には、穏やかに生活し)
有事嶄然(ゆうじざんぜん。事が起きた時は、意気軒昂として)
得意淡然(とくいたんぜん。勝ったからといって、有頂天にならず)
失意泰然(しついたいぜん。不遇のときこそ、悠然として)
一読して、意味は分かると思うが、要は、自分にとって、良いことであれ、悪いことであれ、その時々の、一時的な感覚や感情に、囚われるな、ということであるが、
なぜそういうのかと言うと、一々、自分の感情に囚われていては、天風先生のいうところの、有意注意力が乱されて、その結果、精神が統一しないからである。
さて、天風先生の言う「精神統一」というのは、又、禅でいうところの、「一心」とか「大定心」とかいう言葉と、同じことを意味するものらしい。
天風先生は、「真理のひびき」の中で、「大定心」ということについて、次のように述べている。
「『大定心』というのは、どんなとき、どんなことにも、いささかも動揺せぬ心、いいかえると、いかなる場合にも、怖じず、怖れず、急がず、焦らず、いつも淡々として極めて落ち着いている心である」
だから、剣道で、試合に勝った時でも、「勝った!」ということにも心が囚われない、残心という心がけが、必要なのだろう。
若いころ私は、「自分に正直に、素直に生きよう」と思っていた。
少なくても、心にもないことを言ったり、したり、自分の意志を曲げて、世間に妥協したり、つまり、偽善的な生き方だけはしまいと、誓って生きていた。
今、考えれば、「自分の正直に、自分に素直に」というのは、言葉だけ見れば、いかにも立派そうだが、
実際は、我がままに生きる、ということと、なんら変わりはない。
我がままに生きるとは、つまり、自分の感情、感覚、欲望のままに生きることである。
だから、さきほどの上司も、日頃から、感情や感覚に囚われすぎる私を見て、警告のつもりで、先ほどの色紙を、くれたのだろうと思う。
巨人の原さんも、そうだとは言わないが、テレビの中の彼の態度を見る限り、何かそれらしい臭いがして来ないでもない。
少なくとも、試合の途中、選手のプレーに一喜一憂することが、さして、悪いこととは思っていないように見える。
先日、巨人と、どこのチームの試合だったかは忘れたが、中日の監督を辞めてから、初めて、落合博光氏が、今度は、解説者として、テレビでおしゃべりしていた。
彼の解説を聞きながら、思ったことは、彼は、試合に勝つ方法を知っている、ということと、非常に頭のいい人、ということであった。
かてて加えて、もう一つ思ったことは、道理で、原さんはが、この人に勝てなかったはずだ、ということだった。
と言っても、特別、落合さんのフアンなどではなく、むしろ、個人的には、原さんの方が好きなのだが。
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http://www.psykiryou.comサイ気療研究会
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