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こちらの店の外構えは、ちょいと雰囲気が違っていて気にはなっていました。
ホテルにチェックインする前、伊達市内を車でぐるぐる廻り、良い居酒屋がないか探しているときにこの店の前を通っていたのでした。
市内をぐるぐる廻っていたもう一つの理由は、約25年前の函館からの帰り道、ここ伊達市内でフライシッシャーの中村さんと言う方が喫茶店をしていて訪ねたことがあったので、その店にも寄りたくなって探してもいたのです。
記憶がまったく飛んでいて当てずっぽうだったものですから結局見つかりませんでした。
中村さんは、自分がその頃読んでいたフライの同人誌「FFJ」(Fly Fishing Journal)の同人の方でした。初めてお会いした中村さんに、折れたロッドの修復方法を聞いたり、釣り談義をしたり、気さくでおもしろい雰囲気の方でした。
ホテルから乗ったタクシーの運転手さんに尋ねたところ、市内にはもう喫茶店というものがなくなってしまったとか。
今、中村さんはご健在なのでしょうか・・・?
さて、遠回りをしてしまいました。
■京味 ひろや■
夕方五時過ぎに店に入りました。
中庭に面した窓際の一番奥のテーブル席につくやいなや、「ビールを下さい!」と叫んでしまいました。
「瓶ビールですが・・・」
「かまいませんよ」
店のおかみさんはビールを持って来た時、「何か、先付けでもお持ちしましょうか」
「ああ、そうですね。何かお願いします。お任せします」。
蓮根のキンピラ、海苔のキムチ風、大根とニシンの炊き出しがわっぱの小判盆に品良く盛られています。すこし濃い目の味は旅疲れの身が飲むビールに良く合うのでした。
中庭に差し出た軒先には鮭が二十数本簾のように垂れ下がっています。
おかみさんの親戚が鮭の加工業をされているそうで、初冬、本山漬けにしたものをこうして一年間吊るしておくのだそうです。塩を十分鮭の身にまわさないと、ハエなどの虫に集られるのだとか。なるほど。
吊るし終えた鮭は廃棄処分にするのですが、これまでに一回だけ、お客さんが一本貰い受けていったとか。その方はどのように鮭を楽しんだのでしょう。食べたのか、飾り物にしているのか、興味があります。
庭の向こうには梅の花が二〜三分咲いていて、右側には母屋からつづく離れがあり風情がありました。梅は昨年実をつけなかったそうです。今年は多分成るので、食前か口直しの一品として提供できたらと話をしてくれました。
ビール(中ビン)を二本飲んだところで、静岡産ウナギの鰻重を一つたのみました。ついでに冷酒も。そして、おかみさんには茄子と胡瓜のあっさり糠漬けをサービスしていただきました。
鰻重のご飯は見た目よりずっと薄いタレの味がついていてしかも山椒の香りとすこしだけピリッとした味が上品に調和していて楽しい食事(酒の肴)になりました。
旅先で、日が沈む前から一杯やりながら、店のおかみさんと話をする。旅の楽しみですね。
(ちなみに、これらの会計は、具体的にはここには書きませんが、びっくりするくらい安かったのでした)。
■蕎麦屋 そば順
「ひろや」さんを出て、少し先の歓楽街(タクシーの運転手におしえて貰ったところ)に向かうつもりでしたが、ひろやさんの斜向かいあった蕎麦屋の看板に釣られ入りました。
そこで自分は田舎風の蕎麦を一枚食べました。(蕎麦は不思議で、腹がいっぱいでも食べられますよ、きっと皆さんも)。
小春さんはお腹いっぱいなので、こちらの名物の「たこ天」単品300円とビールを注文しました。
「たこ天」はタコ焼きに入っているくらいの大きさのタコだけを、プレーンなかき揚げに混ぜてもの。タコがもうちょっと柔らければいいのになぁ・・・。
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