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常はさね 思はぬものを この月の 過ぎ隠らまく 惜しき宵かも   常者曽  不念物乎  此月之  過匿巻  惜夕香裳   万葉集1069

<再掲載>


サ7 1069;雑歌

[題詞]詠月

常者曽  不念物乎  此月之  過匿巻  惜夕香裳

常はさね 思はぬものを この月の 過ぎ隠らまく 惜しき宵かも 

つねはさね おもはぬものを このつきの すぎかくらまく をしきよひかも
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いつもはこんなことを思ったこともないが

この月が西に傾いて隠れてしまうのが

とても惜しまれる今宵です

何故ならあなたと過ごす夜だから
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
* 「常はさね」普段なら別に、
 
* 『万葉集』に収められている歌の約半数弱、2100首あまりが作者未詳歌となっている。とくに巻七・巻十〜十四に多い。巻七・巻十〜十二の歌は、奈良時代の人々が歌を作るときの参考資料だったとする説がある。そのためこれらの中には類歌が多いという。
7世紀半ば、宮廷社会に誕生した和歌は、国家機構の整備にともなって増加した官人たちや、その生活を支える庶民たちに広まり、やがて各地に波及していった。7世紀末に造営された藤原京、8世紀初頭の平城京と、大規模な都が営まれるようになると、畿内の国々を中心に、その他の地域からも多くの人々が都に集まり、また各地との往来も盛んになった。このため、宮廷社会に始まった和歌は、中・下級官人たちや庶民へと急速に広まっていったが、その時期は7世紀末〜8世紀、とくに奈良朝の時代である。「作者未詳歌」といわれている作者名を欠く歌は、その大半が中・下級官人たちや都市周辺部の庶民たちの歌とみなされ、地名などからみて畿内圏のものであることがわかる。<[万葉集に親しむ]より記事転載。>

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