私の高橋真梨子論

真梨子さんの歌は勇気の源です。

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■キプロス戦争

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 ファマグスタ門、キレニア門、パフォス門の3つの門は都市の安全を守るために朝に開き晩には閉められたそうです。まるで江戸時代の町木戸みたいです。
 16世紀、100年ほど続いたヴェネツイア支配にピリオドが打たれます。引導を渡したのは当時その絶頂にあったオスマン・トルコ帝国です。オスマン帝国は、トルコ系の帝室オスマン家を皇帝とする多民族帝国で、現在のトイスタンブールを首都とし、最大版図は、東西はアゼルバイジャンからモロッコに至り、南北はイエメンからウクライナ、ハンガリー、チェコスロヴァキアに至る広大な領域を支配しました。
 スレイマン1世の時代、オスマン帝国の国力はもっとも充実して軍事力で他国を圧倒するに至り、その領域は中央ヨーロッパ、北アフリカにまで広がりました。陸上においては、1521年のベオグラードの征服、1526年のモハーチの戦いにおけるハンガリー王国に対しての戦勝、1529年の第一次ウィーン包囲と続き、クロアチア、ダルマチア、スロヴェニアも略奪を受けることになりました。また、海上では、1522年のロードス島でムスリムに対する海賊行為を行っていた聖ヨハネ騎士団と戦ってこれを駆逐し、東地中海の制海権を握り、1538年のプレヴェザの海戦でアルジェリアに至る地中海の制海権の掌握に成功しています。更には、東ではサファヴィー朝と激突、1514年にサファヴィー朝をアナトリアから駆逐すると、イラクのバグダッドを奪い、南ではイエメンに出兵してアデンを征服しています。
 日の出の威勢のオスマンに抗しきれる国はありません。ヴェネツイアもキリスト強国と連合してオスマンに当たることを画策しますが、頼りになるのはスペインだけでした。フランスは国内の新旧教徒の宗教戦争に手を焼き、ハンガリーは自国の防衛に精一杯でオスマンと独自に和平を結んでいる有様でした。スペインとてオランダ問題を抱えていましたが、対オスマンでは他国に比べればヴェネツイアと共通する利害がありました。
 オスマン帝国がキプロスに牙をむいたのは大帝スレイマンの死後でした。46年に及ぶ治世で帝国の絶頂期を築いた偉大なスルタンの後を継いだのは「アルコール中毒」で名を馳せたセリム二世でした。このスルタンの取巻きが彼の「ご機嫌取り」宜しくキプロス征服を画策したのです。ヨーロッパ各国が宗教戦争その他で手を離せない時期、オスマンにとって地中海のヴェネツイア領の攻撃はもっけの幸いでした。
 セリム2世の関心はもっぱら当時の世界最高級の葡萄酒の産地として有名だったキプロスを手中にすれば好きな酒が自由に飲めるいうことにしかありませんでした。ヴェネツイアは急ぎ対トルコ同盟を結ぶべくローマ教皇を動かしますが、交渉は遅々として進みません。そうこうするうち1570年6月、キプロスに対するオスマンの大攻勢が開始されます。160隻のガレー船や兵士を満載した多くの帆船がキプロス島近くの海上を埋めました。上陸したトルコ陸軍は10万とも云われます。総指揮はムスタファ・パシャです。昨日訪ねた聖ニコラス大聖堂をモスクに変えて名を冠した将軍です。
 一方のキプロス防衛軍は500のギリシャ兵を含めて僅か4千でした。ヴェネツイアも本国から応援の大艦隊を派遣しますが、伝染病が乗員を襲い支援を阻まれました。

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