県警生活環境課は7日、出資法違反(高金利の禁止を免れる行為)の疑いで男3人を再逮捕した。融資を求める客に対し、クレジットカードで無価値に近い商品を買わせると同時に、カード利用額の一部を現金で貸し付け、違法な高金利を得た疑いがあるという。悪質業者の摘発で「カード現金化」と呼ばれる手口の具体像が浮かび上がった。
「クレジットカードのショッピング(買い物)枠を現金化します」「手続き簡単。審査は一切不要」。こんな看板やチラシで、業者は別府市と中津市に開いた貴金属販売店「ジュエリートラスト」に客を集めた。
昨年4月、来店した別府市の女性(57)に数百円相当のアクセサリーを25万円で販売。女性のクレジットカードで決済させ、商品は後日、女性宅に送付した。
一方で、25万円のカード決済と同時に現金16万2500円を女性に渡した。決済額より8万7500円少ない。県警が押収した書類から、16万2500円を1日1・6%の利息で33日間貸し付ける契約内容が判明した。決済額と貸付額の差額は利息分で、それをあらかじめ差し引いて女性に貸し付けたことになる。
1・6%は、法定金利の上限0・3%の5倍を超える違法金利。「カード現金化」を公言する看板やチラシもあるため、同課は業者の行為を「違法な貸し付け」と判断した。業者の口座残高は約1億円あるとして、余罪を調べている。
カード現金化のうまみは、業者にとって貸し倒れのリスクがないこと。貸した側には、客が決済したカード会社から必ず客の利用額が入る。手数料として利用額の5%程度は差し引かれるが、貸した額からすると高い利益が得られる。
客側にも需要がある。改正貸金業法の完全施行で、個人の借金額は年収の3分の1以下に制限された。日本クレジット協会は「これ以上、借金できなくても、クレジットカードなら使えるという人がいる。そこに悪質業者が目を付けた可能性がある」と指摘する。今回も客の目的は貴金属ではなく、現金の借金だった。貸し倒れのリスクはカード会社に押しつけられる。
「業者と、本来は被害者である客の利害が一致しているため、被害が表に出にくい」と生活環境課。商品の売買を装うこともあって金貸しとは見抜きにくく、摘発が難しい。カード現金化の手口は全国に広がっているが、出資法違反容疑での摘発は警視庁、福岡県警に次いで、まだ3例目だ。
今回の業者は2月にも、金(きん)の販売を装い、違法な高金利で貸し付けたとして、同じ出資法違反罪で起訴された。客との間で金を売買したかのような書類を偽造し、その場で現金を渡していた。法改正で闇金融への監視は強まっても、商取引の決裁方法を巧妙に悪用した新たな手口が生まれる。
同課は「摘発で明らかになった被害は氷山の一角。仕組みを暴いて全容を解明したい」と話している。
:引用終わり
小倉駅前、魚町エコルーフ下にカード現金化の看板を持った人が立っています。
何とか取り締まれないものかと苦慮しているところです。