日々
石川啄木
手袋を脱ぐ手ふとやむ 何やらむ
こころかすめし思ひ出のあり
石川啄木
寒さをしのぐために手袋をはめていると、時々この詩が思い浮かんでくる。
啄木はこの詩を、故郷岩手を思いながら詠んだのだろうか。
僕の故郷は宮崎だが、故郷のことを思い出すと、それと一緒になって家族のことをも思い出してしまう。(特に、小さい頃からずっと育ててくれた祖母のことを。)啄木は少年期より自分を天才と信じ込み、無計画な流転、行動を繰り返してばかりいたのだが、一生のうちに金銭的・作品的評価を受けたことはごく僅かだった。失意のうちに死んでいった天才。
いのちなき砂のかなしさよ さらさらと
握れば指のあひだより落つ
己(おの)が名をほのかに呼びて 涙せし
十四の春にかへ
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