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今日の読売、日経、毎日などの一面に大きな記事が載ったので読まれた方も多かったと
思います。
『「混合診療」禁止は違法、東京地裁が国側敗訴の判決』
今日はこの記事を読み解いていきたいと思います。
まず混合診療とはなんでしょうか?
健康保険がきく診療と保険がきかない診療(自由診療)を併用すること。
原則禁止されており、
歯科診療の一部と特定承認保険医療機関で受ける先進医療などが
例外的に認められてきました。
もし例えば、国が承認していない抗がん剤などを使った場合、混合診療とみなされ
検査、入院など通常は保険の対象となる医療まですべて自費になります。
ただ、この『混合診療禁止』は明文化された規定(法律)は存在せず、
混合診療は認められるべきか、そしてそもそも混合診療の禁止に法的な根拠があるのかについては
かねてより議論がありました。
今回の訴訟では
腎臓がんの治療のため、原告が病院で2001年9月から、保険診療のインターフェロン療法と、
自由診療の「活性化自己リンパ球移入療法」と呼ばれる治療法を併用していたが、
05年10月、病院から「混合診療にあたるので続けられない」と告げられ、併用できなくなった。
そのため国を相手取り保険を受ける権利があることの確認を求めた訴訟をおこしたそうです。
今回は地裁の判決であり、国は控訴するでしょうから確定した話ではありませんが、
混合診療に対する議論が深まるのは確かなようです。
各界からは様々な反応が出ています。
歯科では、他の先進国の4分の1、処置によっては10分の1という低い診療報酬で
さらに総医療費に占める割合が7.7%であるにもかかわらず昨年削減された医療費1200億円
の60%である700億円が歯科医療費であるなど、常に医療費削減のターゲットにされ
最新の技術の導入という次元ではなく安全な診療の確保が厳しいというギリギリのライン
まで追い詰められている事もあり、混合診療解禁やむなしの声も一部ではあがっています。
患者サイドでは、保険を使用しながら先端の治療法も利用できる、そもそも保険制度により
治療の選択肢が狭められる事は生存権の侵害ではないか?という賛成する意見と
所得に応じて受けられる治療が変わってしまう、医療の平等と言う概念から外れる。
保険のカバーする範囲を拡充するべきという反対意見に割れています。
ただ、高齢化社会を向かえ、現状でも毎年自然に1兆円増える医療費を負担する事すら
限界が来ている健康保険制度では後者の主張は現実的に不可能でしょう。
経済界は民間保険業務という莫大な市場がうまれるため概ね賛成の立場
国サイドでは厚生労働省は断固反対ですが、国民の意向を汲むのが仕事の政治家ですので
上記の賛成、反対の意見を踏まえ、政治的には賛否在るようです。
今後どのように進むかはわかりませんが、日本の医療が大きく変わるターニングポイントに
なる可能性を大きく含む判決でした。
歯科医師 細田大治
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