13時から作業開始。
私たちは、つい「ガレキ撤去」などと言ってしまいますが、
「瓦礫(ガレキ)」と言うのは被災者に配慮が欠けた言葉。
なぜ「ガレキ」と言うのがタブーなのか?
被災者でない方の目には全く価値が無い物にしか見えませんが、
ガレキの中には被災者にとっては大切な思い出の品があるかもしれないからです。
なので「ガレキ」ではなく「漂着物」と言うのが、
被災者に配慮した適切な言葉というのを歌津ボラセンの方に教えていただきました。
以後、「漂着物」という言葉で統一します。
13日の午後、当初予定していた作業は、津波が押し寄せて山肌に残った漂着物の撤去。
しかし前日(12日)はかなりの雨が降り、山肌が濡れて崩れやすく危険な状況なので、
中止になり、急きょ別の場所でできることをやることになりました。
それは伊里前橋という橋に引っかかった漂着物の撤去。
作業するにあたり「RQ市民災害センター」と書かれたオレンジ色のチョッキを貸してくれた。
ヘルメット・ゴーグル・マスク・グローブ、それぞれが装備をして、
歌津VCの清水さんの引率で車で5分の現場に向かうためボラセンの場所から街に下りる。
橋の上流側にはアングルの中にパイプが通っており、
そこには津波の引き波で漂着物が溜まっていた。
身軽な方が橋の欄干からアングルの上に乗り移る。
足場は不安定。3メートル下は川。落ちる可能性はある、ちょっと危険な作業。
アングルにはパイプが通っていてそのスキマに網、木片、衣類など様々な物が挟まっている。
それらを拾い橋の上にいる人間に渡す。
受け取った人間は橋のたもとで待機している軽トラに乗せる。
時折木片には釘が刺さっているので十分に注意して運ぶ。
写真や本、思い出の品と思われるものは別の箱に保管。
この地域の方はみんな揃いの法被を持っていて、それが発見されると特に喜ばれるそうです。
軽トラがいっぱいになると漂着物置き場に捨てに行く。
この流れで作業は進む。
時折、絡まった網や針金や布などがあり、取れないときはナイフやはさみで切って除去。
海のすぐそばを走る歌津バイパスは高架橋の道路で津波で橋げたが流され通行不可となっていた。
全ての車が迂回するように街の中を走るので、私たちが作業している橋も交通量は多い。
通行の邪魔にならないように中止しながら作業するが、大きな物を橋側に渡す時は、
交通の流れを見て、車が来ないときにすばやく除去する。
私は橋の上で漂着物を受け取る係だったが、ゴーグルをしていても
時折目にゴミが入ってしまうほど、かなり埃っぽい。
作業開始から1時間、14時ごろ休憩。
ここまでで約半分くらい橋の漂着物撤去は完了。
この日はお昼にパン(ランチパック)しか食べていないので、軽い空腹感。
それほど激しい空腹感では無いのですが念のためソイジョイで栄養補給。
被災者への配慮で写真は報道係の方以外撮ってはいけないと言われていました。
でも他の方が普通にデジカメで撮っているのを見て、
私もこの休憩時間に周りに被災者がいないのを確認してケータイで撮りました。
その写真を公開していいものか迷いましたが、チーム日光の報道係を担当した
元新聞記者の方に相談したところ、「行った人には伝える使命もある」と助言を
いただいたので以降の記事に私が撮った写真の一部を公開することにします。
13日、チーム日光が漂着物を撤去した伊里前橋。
約半分くらいまで撤去完了。
奥に見える「田束山」の看板の高さまで津波が来たそうです。
15時、作業終了。
ボランティアの作業は基本的に15時くらいまでというルールがあるらしい。
これから日照時間が延びて夕方まで作業可能になっても、
15時で作業をやめなければならないのはちょっと理解できないですが、
あくまでルールはルールなのですね・・・。
15時までに橋の漂着物撤去が完了したのは嬉しい。
ひとえにチーム日光のチームワークと集中力の高さによるものでしょう。
現場監督のような役割をしてくれたRQ歌津VCの清水さんも軽く驚いていたようだ。
ここでちょっと悲しい知らせが・・・
午前中に設営したテントのいくつかが風で飛ばされたらしい・・・。
誰のテントが飛ばされたのかドキドキしながらVCに戻ると・・・
私が入ったテントが飛ばされてました・・・。
飛ばされたテントは3つくらい。
テントと荷物はRQ歌津VCの100m上の広場にWFP(国連世界食糧計画)のでかいテントがあり、
そこに一時片付けて収容してくれていた。
テントと荷物を引き取りに行って、戻るとRQ歌津VCの方に
WFPのテントの中に雑魚寝しても良いと言われたが、
みんなと同じ並びようにしたかったので、とりあえずテントを設営して一段落。
夕食は18時。それまでは各自の自由時間となる。
1泊2日のKtyngさんは登山の上級者で、
チーム日光に40mくらいのザイル(ロープ)を寄贈しました。
その方の指導で、もやい結び、8の字結びなど、
基本的な結び方の即席講習があり、みんなで軽く盛り上がる。
18時になり夕食の時間。
RQ歌津VC本部のコンテナのような建物2つ(炊事場・事務所)に
垂木を出してブルーシートを貼って屋根を作り、地面から約5cmの高さに
コンパネを水平においてプルーシートを敷いた、この場所で食事をする。
ごはんとスープをいただくため食器を二つと、箸と、
おかずはコンビーフを持ってVCの食事場所へ行く。
食べるだけご飯をよそり、開けたコンビーフを乗せる。
今日のスープは、青森名物せんべい汁でした。
どちらも、おいしかった!
食事が終わると日帰り組5人が帰路へ。
入れ替わるように別の地区から来た2名が合流。
19時からミーティング。
総務担当の“ひめ”(ニックネーム)が進行。
その内容は・・・
今日あった事の報告、明日の予定、
明日の料理当番とトイレ掃除当番それぞれ2,3名を決める。
料理人数の確認など様々な伝達事項の確認
消灯は21時。
すぐ近くに民家もあるし、いつまでも騒いで迷惑をかけてはいけないので、
その時間以降は足音、話し声がしないようにしましょうと説明された。
ミーティングが終わったのは20時を回ったくらい。
消灯の時間が迫る中、チーム日光の仲間で軽く談笑したあと、それぞれのテントに戻る。
寝袋で寝るのもかなり久しぶりだったし、
やたら風が強くテントがバタバタしてなかなか寝付けない。
それでもいつしか浅い眠りに落ちて5月13日。
1日目のボランティア活動は終了。
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