図書館で借りた本

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ビンボーになり、でも、本は読みたい・・買わずに、借りる。こんなごく当たり前のことに最近まで気づかなかったことは口惜しいけど、今では週末の図書館通いは恒例。ついでに、印象に残ったものは、感想でも書きとめておこう。
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鉄槌 高田 侑 著

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ホラーっぽい設定と展開だが最後まで読むとそうでもないのが著者の特徴。
超常現象ではなく「人間の怖さ」に重きを置くところは本作も変わらない、が・・・?
 
なんというか、「打ち切りにあったマンガ」のような印象だ。が、「本書は書下ろしです」
と書いてあるので、ますます「???」だ。
 
本作のテーマは母に捨てられ慕ってきた父を亡くした3キョウダイとその母、若松屋との
対立・対決だろうと思って読み進めていたのだが、どうもいいところまでいったところで残りページ数が少ない。
 
と、思っていると対決が始まらないうちに母が死んでしまう。
 
あらら。ここからが面白いんじゃないの?と思って更に読み進めると、それまで読者の(少なくとも俺の)
関心が全くなかった母の最初の相手の男の顛末に話題が移り、そして最後は池さんが・・・と、キョウダイ
自体が脇役に追いやられる。
 
なんというか、せっかく積み上げてきた設定や脇役達も、全く生かされないまま「過去の事件を、過去の人たちで解決する」という結果になってしまった。
 
泣き女とか
鬼女とか
怒声の隣人とか
 
せっかくのいいキャラ設定も、「いったい、何のために出したの?」という扱われ方だった。
藤巻ゆかりに至っては、最後「誤解のお詫びにダンナが現れてキョウダイの無罪を証明する」などというどうでもいい役。投稿写真の導入が良かっただけにこの顛末は残念だ。
 
書いてる途中で、作者が飽きたのかな、という印象の本だ。

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エリカ 小池真理子 著

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さほど魅力があるようなわけでもない女に
絵に描いたような軽い男が言い寄る物語。
男の軽さを当初嫌いつつ、惹かれていってしまう・・・
 
って、今どき成り立つ設定なのかこれ。
 
導入こそ友人の死という形で始まるので読み出せるが、そのうち「そんなこと」は、物語上何の関係もないことに気づくと、その先は読む気がしなくなる。
 
盗聴男とかは若干興味を引くが、なにしろ主人公男女になんの魅力もないため、読み手としては取り付く島がない。単なる中年女の恋愛日記。
 
電車の中での時間つぶしにするにも別の本を選んだほうがいいだろう。

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殺し合う家族 新堂 冬樹 著

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金曜ナイトドラマは最近見てないけど、隠れた傑作ドラマの時間枠だ。
 
なんというかどれもこれもB級なんだけど、「A級になりそこねた」わけではなく、
最初から「B級の頂点を目指している」感が強くて、そこがお気に入り。
 
今をときめく北川景子も「モップガール」などというマヌケなドラマで殴られて
ばかりいたし。北川を一流女優と認めたくないのは、どれを見ても「モップガール」
より面白くないからだ。金曜ナイトドラマではないけど仲間ゆきえがなんとなく
今ひとつなのは、どうしても「トリック」「ごくせん」以上の作品がないから。
 
なんの話だっけ。
 
そうそう。
 
ナイトドラマの中でも抜群な作品が「スカイハイ」と「黒い太陽」。
 ここで釈のイズコについて書き出すとまた外れるので、それは置いておいて。
 
「黒い太陽」の作者の作品ということで読んでみた・・・のだが。
 
全然ダメ。
 
何が書きたかったのかわからないけど、序章を読んで展開が全部わかる話を
何百ページも読むほどヒマじゃないし、興味もない。
終章だけ読んで、終わり。
現実事件をパクるにしたって、やりようはあるだろうに。

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小沢一郎 嫌われる伝説 渡辺乾介 著

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「何故小沢一郎はマスコミから嫌われているのか」というのは新聞を通常読んでいる日本人の普通に持つ疑問だと思う。ワタシもその一人。小沢が何か言ったり、あるいはその近辺の人間が何かを、それどころか政界の誰かが小沢のことを何か言っただけでもすぐに小沢批判の記事になる。そこにあるのは「壊し屋」とか「権力2重構造」とかのイメージばかりで、結局のところ「アイツ気に食わないから記事で叩いてやる」みたいなネットの掲示板レベルと変わらない。「小沢を叩けば部数が伸びる」とかマヌケな思惑があるのかもしれないが、新聞読者はとうにそのことに気づいている。
 
本書はそういった「嫌われる理由」について明快に理解のできる理由が述べてある、今まで読んだ本の中でも上位における楽しい本だ。筆者が「小沢より」であることを明らかにしているが、それが書中で弁解になっていないし、「小沢が嫌われる理由」は、そのまま「小沢が好きになる理由」にもなる。
 
昔読んでいた「票田のトラクター」(第一部は面白かった。第二部以降は・・・・だが)の原作者であること読み終わって初めて知った。画がもうちょっとアレだったらもっと面白いマンガになっただろうになぁ・・・と思う。たまに思い出して読み返したいと思うのだけど、ネットカフェで見つけたことは一度もない。

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少女達がいた街

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「傑作」とは、このような作品を指す。
 
「お勧め」を通り越して、「必読」の部類に入る稀な作品だ。
 
前半部において、ノンノ、チアキ、ナツキなど、匿名性を活かした流れは、「70年代渋谷」という設定によるところもあるが、その仕掛けが後半で分かるに従い、推理小説のような謎解きが読者の頭の中に自然に浮かび上がってくる。そのあたりの組み立てが絶妙だし、「ああここが謎だったのか」とわかっていくあたりが読んでいてとても気持ちよい。
 
後半部は、誰が加害者で、誰が被害者であったのか、ということを追う流れになっているが、そもそも「どんな事件」が起こったのすらわからない状況からのスタートであるため、徐々に事件の姿がわかっていく流れを追ううちに最終ページまで一気に読んでしまう。
 
が、途中で思うのだ。
 
一気に読みきってしまってはもったいない。
 
そこで、わざと最初に戻ったりして、最後に来るだろう満足感をできるだけ大きく味わおうと考えたりする。
わざと自分をじらすのだ。PinkFroydの「OneOfTheseDays」の、いつになったらサビになるのかわからないような延々と続くメロディーを聴くような気持ちで。

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