ブログ水族館/中村 元

次回のトークライブ『中村元の超水族館ナイト2017春』は2/5(日)開催。チケット発売は1/5の10:00〜です。

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一昨日、カンチョはなんと12時に布団に潜った。そして、いつもなら就寝時間の5時に起きた!

そして出かけたのが、朝焼けにうっすら染まるこの笠貝島。
イメージ 1

牡鹿半島の付け根女川沖、船で半時間ほどの沖合に浮かぶ孤島で、さっきGoogle Earthで探したら、北緯38°25'23.12"/東経141°35'36.63"Eのところにある、上空から見れば菱形の島だ。
でも水面から見れば、どの位置からも笠の形をした美しい島なのである。

朝に弱いだけでなくて、船にも弱いボクが、なんでこんなところにやってきたかと言うと……。
これだ〜!
イメージ 2

えっ?な〜んもわからん?
カモメやないよ、中央にある岩礁みたいなのをよ〜く見てちょうだい。

画質も構わずに超拡大すれば……
イメージ 3

ラッコ!
でっかい鼻、立派なヒゲ。正真正銘のラッコ。
しかも、野生のラッコなのだ。

しかも+しかも、ただの野生というわけではなく、ココは宮城県牡鹿半島。
つまり、日本最南端の海に生活する野生ラッコなのだ。
北海道の根室半島などでは、けっこう目撃されるラッコだけど、なんの具合かこんな南までやってきて、なんとあの暑かった今年の夏をここ笠貝島で暮らしていたのである。
ラッコは水温が高いと、体がオーバーヒートするのだけど、夏はこのあたりには冷塊水が残っていたとのこと。

ずっと見に行きたかったのだけど、なんせカンチョこれでも「ラッコの道標」なるラッコ本の著者やしwさ、今回は時間ができたので、すでに何度か観察に行っているマリンピア松島水族館に連れて行ってもらったというワケだ。

残念なことにレンズを210mmまでしか持ってかなかったので、大自然の中でのラッコはゴマ粒ほどにしか写らない。
なので、以降はすべて5倍以上に引き延ばした写真です。

ラッコ泳ぎ。すいすい〜。
イメージ 4

どうやらコッチを気にしているらしい。
船頭さん(ラッコを見つけた漁師さん)や水族館スタッフの話では、最初の頃は十数mくらいのところまで寄ってきたのだそうだけど、今は50mは離れていて近づこうとはしない。
最近、この島の周りでフーカー潜水の漁が始まっているので、それに驚いているのと、この日は特別波のない日なので、船がよく見える上に、岸の近くにいても危なくないからではないかとのことだった。

このラッコ、写真でも分かるように、毛の色がかなり白い。乾けばもしかして真っ白かも。なので、どうやら大人なのだ。
さらに左目が悪いらしく白く濁っている。怪我なのか白内障なのかは判明しないけれど、エサを採るのには困ってないようではある。

カモメとラッコ。
イメージ 5

このあたりは笠貝島の両端に伸びた岩礁の一つで、このラッコのお気に入りの場所でもある。だいたいどちらかの岩礁にいるのだそうだ。
エサが豊富なせいだろう。

それにしても、このラッコは、なんでこんな南までやってきたのか?
大阪のおっちゃんが「今日はちょっとミナミへ寄ってこか」というような簡単なものではない。ラッコにすれば尋常ならざる南方なのだ。

先々月、三陸海岸を旅したときに、トド岩とか名前の付いた岩や島が多くて、かつてトドはけっこうな数が住んでいたらしいとされている。
今も、ゴマフアザラシやキタオットセイが普通に南下してくるらしい。
でも、ラッコは記録にないのだそうだ。
もしかしたら、余生を沖縄とかでのんびり暮らしたいという最近の流行が、ラッコにも伝わったのか?

波間にラッコ。
イメージ 6

彼(彼女?)はこのまま住み着くのか?それとも海がすっかり冷たくなったら、千島列島の方に帰っていくのか?
これから、マリンピア松島水族館には、そんな「分かるワケないでしょ!」という質問が、次々に入り出すことだと思う。

それにしても、こんな姿や可愛い顔だったら、うるさく「オナちゃ〜ん」とか呼びかけるファンの声が聞こえてきそうなもんだけど、幸いなことに、ここには漁師さんしかやってこないから静かなもんです。
漁師さんは野生動物に名前を付けたりしないものなのだ。
だいたい、オナちゃんって、ちょっとねえ……。

ラッコ見たければ、マリンピア松島水族館のラッコを見に行きましょう。
船酔いせずに見られます。

●カンチョの最新インタビュー記事→[http://www.magsook.jp/mokuji/nagisa/
小学館SOOK『渚でくらす』]
●カンチョ今年の最新著→『恋人はイルカ〜ドルフィントレーナーにあこがれて〜』

□オススメの水族館本(中村元著・監修)→水族館の本
■水族館を選ぶなら→WEB水族館:決定版!!全国水族館ガイド
□携帯版もできた!→水族館ワールド

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閉じる コメント(22)

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今年は太平洋側の海水温が高っかったと聞いていましたが、冷たい海域があってヨカッタ〜!
ラッコの記事を読んで検索して…
ジャイアントケルプがあるところにしか住んでいないとばかり思っていたら(笑)
ラッコにはアラスカ・カリフォルニア・アジアラッコがいるのを知りました!
このラッコはアジアラッコなんですよね?
島の周辺には、貝・ウニ・カニとかがきっとたくさんいるんでしょうね^^;
貴重な日本の野生ラッコ南限記録画像にポチ〜☆

2008/9/26(金) 午後 6:23 [ - ] 返信する

やっぱりラッコは広い海の中にぽつんといると絵になりますね。寒そうだし、望遠レンズ覗くと酔いそうですね。カモメと一緒だと童話の世界ですね。最後の波間の写真なんて、雄大で、こんなところに暮らしてるんだなって改めて思いますよ。耳も可愛いし!こういう写真を紹介していただくと、水族館でのラッコの見方が変わりますね。頭の中で水槽を大きく傾かせて、カモメを飛ばせなきゃって思います。温暖化とはいわれますが、局地的には海流とかさまざまな要因で寒くなっているところもあるのですね。もともと日本にもいたのだから、天敵がいなければ、戻って定住すればいいのにね。でも、この子達はウニやらアワビやらぜいたく品をたくさん食べるから、増えたら増えたで漁業被害とか問題になるのでしょうね。ポチ☆

2008/9/26(金) 午後 8:30 眼とろん星人 返信する

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野生のラッコが見れるなんて羨ましいですね。
見つけた時はすごい感動されたのではないですか?


オナちゃん…笑
すごく良いと思いますよ(^_^)

2008/9/26(金) 午後 9:02 [ 潜水馬鹿 ] 返信する

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カンチョさんお元気そうで、安心しました。
私も、久々にゆっくり、このHPにお邪魔しました。

野生のラッコいいですね〜!
神秘的です。
尾鷲の海にも来ないかな。 削除

2008/9/26(金) 午後 10:48 [ たまうみ ] 返信する

すごいですね〜★野生のラッコって!!!
いるんですね〜ほんとに!!
白内障みたいなんは左目ですね…みえます〜★

2008/9/26(金) 午後 10:54 ミーサン 返信する

HITOMさん。日本(北海道)には野生のラッコ、けっこう現れるんですよ。北方領土を返還してもらったら、かなりの数いると言えるようになるかもw。
もし知らずに船に乗ってたら、ラッコと認識することができるできない以前に、そこに生き物がいるかどうかさえ分からないと思いますw。

2008/9/27(土) 午前 1:24 kapaguy 返信する

コリドラスくん。タマちゃんたちアザラシ漂流グループは、たいていの場合若い個体が多いのだけど、このラッコは若くはなさそうなので、ホントになんでやってきたのか知りたいよねえ。

2008/9/27(土) 午前 1:29 kapaguy 返信する

ふぉとせんさん。ボクらはアジアラッコとは言わずに「千島ラッコ」と呼んでます。
でもちょっと前までは、ラッコは一種類とされていました。
まぁ、それを見分けられる人はいないんやないかな…。

最南端ポチ、ありがとうございました。
ラッコもここまでやってきたかいがあったというもんですわw。

2008/9/27(土) 午前 1:35 kapaguy 返信する

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このラッコ、すごく逞しい感じがしますね^^。
特に浪間のラッコって、大自然にさらされてるって感じ
で、海の男っぽいです〜。
二枚目三枚目のラッコは、頭に手ぬぐいを乗せてあげたいですね〜^^。
必死で生きてるラッコさんに勝手な妄想で失礼いたしました。
あ、もちろんポチ!

2008/9/27(土) 午前 5:40 maru 返信する

眼とろんさん。童話の世界、そうですね。岡野薫子先生の『銀色ラッコの涙』という童話の挿絵に、波間に浮かぶラッコと空飛ぶカモメがいるのがあって、その光景を思い出しました。
眼とろんさんも心配されるように、漁業被害のことが言われはじめないかとちょっと心配してます。ラッコの1日に食べるエサの量は体重の4分の1以上。それが毎日やものね。だから、これが群でいると地元の漁師さんは困りまくりです。
元々日本に住んでいたとは言っても、知床から千島列島にかけてです。北方領土がロシアと曖昧なことになっているおかげで、千島ラッコは少しずつ復活してきているらしいです。ラッコにとっては今のままがいいのでしょうねぇ。
ポチありがとうございます。写真の解像度は悪いけど、なかなか撮りには行けない場所です。

2008/9/27(土) 午前 11:37 kapaguy 返信する

sensuibakaさん。北海道の自然写真家としては、ラッコはいつか狙いたいやろねw。でも北海道と言っても、チャンスも場所もなかなか厳しいものね。ブルゾンはおっただけで、お気楽に会えるなんて思いもよらなかったです。

でもさ〜、オナちゃんはやっぱりあかんやろ……w。
》オナちゃん…笑
》すごく良いと思いますよ(^_^)

2008/9/27(土) 午前 11:41 kapaguy 返信する

たまうみちゃん、尾鷲の海にラッコは無理があると思うよ〜さすがに。
20年くらい前にセイウチが来たということはここにも書いたけどね。(牙があったからか、猪猟の鉄砲で撃たれた)
あと尾鷲の海にはペンギンが泳いでいたこともあって保護したよw。

2008/9/27(土) 午前 11:46 kapaguy 返信する

みーさん。野生のラッコ、いるさホントにw。でも、水族館で見てるだけやと、まるでペットのような感覚に陥ってしまう人が多いのも事実。
だから、時折はこんなふうに野生の姿を見せに来てくれるのはいいことよね。うまいぐあいに、一般人は行きたくてもいけないところやから、もうちょっと有名になればいいのにな。

2008/9/27(土) 午前 11:49 kapaguy 返信する

maruさんの想像と同じように、ボクもすごく逞しく感じた。で、やっぱり海の男つまりオスっぽく思ったw。
ボクが今までに見た野生のラッコは、アメリカのモンテレー湾のラッコだけで、そこはいつ行っても静かな入江。ラッコはのんびりノビをしたりしてるのね。
だから、こんな風に波やうねりのあるところのラッコは写真でしか見たことなくて、たいしたもんやな〜と思った。しかもこの日は、稀に見る凪の日で、風も波もまったくなかったの。普段はそりゃたいへんな波になってるはずです。ますますラッコはたいしたもんです。
ポチありがとうございます。

2008/9/27(土) 午前 11:56 kapaguy 返信する

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館長さま
ようこそ☆私の地元にいらっしゃいました☆
来ていたんですねー残念です。
御一緒に鮨でも食べたかったですねー。
地元でもニュースになっておりましたが、もしかしてTVと御一緒
していましたか?

2008/9/27(土) 午後 4:45 tok**with*118 返信する

しゅうさん。そうですね、地元やったんですね。
あ、もしかしてTVの片隅にでも映ってました?
そうそう、ボクがというより、松島水族館が船を出すということを聞きつけた仙台放送が同行取材にやってきて、ふと気づいたら写真撮ってるところを撮されてしまってました。
なんか最近、水族館と関係ないことでばかり、仙台のTVに出てしまってますw。

2008/9/28(日) 午前 1:13 kapaguy 返信する

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え〜〜〜。いいなぁ〜〜〜。><
ラッコに会いにいってしまうとは、さすが中村さん。
うらやましい限りです・・・。

でも、日本で野生のラッコが見られるなんて、すごい感動ですよね。
肉眼でここまで近くでは見られませんが、
私が初めて見た野生のラッコは、日本でだったのでそれはもう感動でした。
あとはカリフォルニアのラッコに会いにいかなくてはです。(笑)

こちらの記事、HPで紹介させていただきたいので、よろしくお願いします〜。 削除

2008/9/28(日) 午前 1:16 [ muny ] 返信する

munyさん、やっぱり羨ましそうな顔で現れたねw。
それにしても、すでに日本の野生ラッコ見てるというmunyさんの方がスゴイよ。さすが、日本一のラッコホームページ主宰者!munyさんのHPにはボクもよく情報収集に行きますw。
→「らっこ!らっ こ!ラッコ!」 http://www.toshima.ne.jp/~seaotter/

もちろん、HPではご紹介下さい。全国のラッコファンのみなさんに、うらやましがられたいですw。

2008/9/28(日) 午後 4:00 kapaguy 返信する

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トドの島って大船渡ですね!昔にトドが休んでいたことから海馬(トド)島という名が付いたらしいです。
「オナちゃん」、、、、じゃない名前はないかしら? 削除

2008/9/29(月) 午後 9:59 [ K2 ] 返信する

ありゃ、きょんちゃん久しぶり〜!
そうそう、大船渡やった。でもね、他にも2つトド島とトド岩があったんよ。三陸はもうトドだらけのトドメ色w。
オナちゃんねぇ……、オシカちゃんもなんかイマイチやしなぁ。

2008/9/30(火) 午前 0:14 kapaguy 返信する

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