無題
贈り物
2009年2月14日。
彼女は僕にそれを渡す為にやってきた。
彼女は今、自分の心をコントロールすることが難しい状況にある。
それがいつから始まったか自分でも分からないようだ。
四ヶ月前、六年になる関係に「距離を置きたい」という突然の申し入れがあった。
僕は彼女を責め、放って置いた。
男女の関係に良くある一過性の出来事と思っていたからだ。
しかし、現実は想像と全く異なるところにあった。
日に日は連絡がとりづらくなり、距離を置くと言うよりも離れていく感覚に近いものとなった。
そして、週に一度の連絡もままならなくなったひと月前、「うつ」かも知れないというメールを受け取った。
彼女からの贈り物には伸縮性の強い白い帯が巻かれていて、そして彼女を想わせる香りが沁み込ませてあった。
それは相反する二つのものが一
すべて表示
その他の最新記事
記事がありません。
