文部科学省による放射線量等分布マップ平成23年8月30日
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文部科学省による放射線量等分布マップ
(放射性セシウムの土壌濃度マップ)の作成について
本年6 月6 日から実施してきました、平成23 年度科学技術戦略推進費「放射性物質に
よる環境影響への対策基盤の確立」『放射性物質の分布状況等に関する調査研究』について、
放射線量等分布マップ(土壌濃度マップ)のうち、放射性セシウムの土壌濃度マップを作成
しましたので、お知らせします。 1.本調査の実施目的
文部科学省は、地表面に沈着した放射性物質による住民の健康への影響及び環境への影
響を将来にわたり継続的に確認するため、梅雨が本格化し、土壌の表面状態が変化する前
の時点において、東京電力(株)福島第一原子力発電所から概ね100km圏内の約2,200 箇
所で、空間線量率を測定するとともに、各箇所5 地点程度で表層5cm の土壌を採取し、土
壌についてゲルマニウム半導体検出器を用いて核種分析を実施した。(空間線量率の測定結
果は8 月2 日、12 日に公表済み、土壌採取方法及び核種分析手法については別紙1のとお
り)
なお、本結果は、全試料数の3%程度について、分析機関を替えて核種分析結果の相互
比較を実施した上で、文部科学省内に設置した「放射線量等分布マップの作成等に係る検
討会」(別紙2)において、核種分析結果のばらつきの程度の確認及び、その他のモニタリ
ング結果との比較等を行い、妥当であることを確認した。 2.本調査の詳細
○土壌採取日:
第1 期6 月6 日〜6 月14 日
第2 期6 月27 日〜7 月8 日
○土壌採取者:
国立大学法人大阪大学、国立大学法人筑波大学、国立大学法人東京大学、
(独)日本原子力研究開発機構、電気事業連合会「現地支援チーム」ほか(詳
細は、8 月2 日、12 日公表済の放射線量等分布マップの作成に向けた調査
の協力組織一覧参照)
○核種分析者:
(財)日本分析センター及び国立大学法人東京大学ほか19 機関(詳細は別
紙3参照)
○対象項目 :
地表面に沈着した単位面積あたりのセシウム134,セシウム137 の濃度
3.本調査の結果
採取した土壌について、セシウム134、セシウム137 の核種分析結果をまとめた「土壌
濃度マップ」は別紙4−1、4−2のとおりである。
また、核種分析結果の妥当性の検証のため、本調査で採取した一部の土壌について大学
及び日本分析センターがそれぞれ核種分析した結果とこれらの土壌を採取した同一箇所で
行ったゲルマニウム半導体検出器を用いたin−situ 測定※の結果を比較(別紙5)すると
ともに、土壌の核種分析結果と第3 次航空機モニタリングの結果を比較した (別紙6)。
※ ゲルマニウム半導体検出器を用いたin−situ 測定: 可搬型ゲルマニウム半導体検
出器を環境中に設置し、地中に分布した放射線源からのガンマ線を検出することに
より、地中に蓄積している放射性核種の濃度を分析する手法。実際の地面全体を対
象として測定を行うため、近くに建物等のない平坦な場所において、その場所の平
均的な放射能濃度を求めるのに有効な方法である。
なお、上記の土壌濃度マップの作成にあたっては、以下の条件をもとに作成した。
○平成23 年度科学技術戦略推進費「放射性物質による環境影響への対策基盤の確立」
『放射性物質の分布状況等に関する調査研究』において、文部科学省が6 月6 日から
7 月8 日までに採取した土壌の核種分析結果をもとに作成した。
○土壌の核種分析にあたっては、全国21 研究機関のゲルマニウム半導体検出器を用いた。
○今回の調査では、第1期土壌採取期間から第2 期土壌採取期間までの日数があいてい
ることから、マップを作成するにあたっては、第1期土壌採取の最終日である6 月14
日に揃えて、核種ごとに半減期を考慮して放射能を補正した。
○4 月に実施した航空機モニタリングの結果において、東京電力(株)福島第一原子力発
電所から80km 圏内に、放射性物質の沈着量が多い箇所が集中していることが確認され
たことから、原則として、80 ㎞圏内は2km メッシュに1箇所の地点について調査を実
施し、80〜100 ㎞及びこの圏外の福島県においては、10 ㎞メッシュに1 箇所の地点に
ついて調査を実施した。
4.考察
○今回採取した土壌は、ある程度の広さを持った撹乱のない土地を選んで採取、測定され
たものであり、6〜7 月時点の放射性物質の濃度分布について、広域かつ詳細に確認する
ことができた。そのため、被ばく線量評価や今後の放射性物質の濃度の経時変化を追跡
するための貴重な初期データとなることが期待される。
○また、別紙5に見られるように、ゲルマニウム半導体検出器を用いたin−situ 測定の結
果と同一箇所で採取した土壌をゲルマニウム半導体検出器で核種分析した結果を比較し
たところ、7 箇所中、5 箇所のセシウム134、セシウム137 の分析結果は、約20%以内の
範囲で一致していることが確認された。
○さらに、別紙6に見られるように、採取した土壌中に含まれるセシウム134、セシウム
137 の核種分析結果は、局所的には測定結果の違いがある程度見られる地点はあるもの
の、全体の傾向としては、航空機モニタリング手法で測定された結果と同様の傾向を示
していることが確認された。
○なお、今回採取されたセシウム134、セシウム137 の合計濃度と土壌の採取地点におけ
る空間線量率を比較した結果、一定の相関があることが確認された(別紙7)。今後、ゲ
ルマニウム半導体検出器を用いたin−situ 測定等により、セシウム134、セシウム137
の土壌濃度の比率を算出するとともに、地中への核種移行の度合いを適切に評価するこ
とで、実測した空間線量率から土壌濃度を概算することが可能である。
5.今後の予定
○本日は、放射性セシウムについて公表したが、それ以外の核種(特にヨウ素131)につ
いては、濃度が非常に低いことから、現在、測定結果の妥当性の確認及びマップの表現
方法等について専門家の意見を踏まえた検討を行っている。今後、妥当性を確認し、マ
ップの表現方法等を決定しだい、公表する予定である。
○また、放射性物質の移行状況の確認調査については、測定結果を9 月中に取りまとめし
だい、公表する予定である。
<担当> 文部科学省 原子力災害対策支援本部
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