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今日は子どもの日にちなみ、子どもに関する話題を一つ。
日本の子どもは、市場開拓を狙う精神医療産業に狙われています。それを示す最近のニュースがあります。
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多動性障害児向け治療薬、ヤンセンが承認申請
子供の疾病である「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」の治療薬開発が国内で相次いでいる。米系のヤンセンファーマ(東京・千代田)は厚生労働省に製造販売承認を申請した。米系の日本イーライリリー(神戸市)も開発の後期段階を迎えている。いずれも病院での処方薬として商品化を目指している。
ADHDは極端に落ち着きがなく、じっとしていられないなどの症状が出る。
ヤンセンは4月末に治療薬「塩酸メチルフェニデート」を承認申請した。塩酸メチルフェニデートは成分としては国内ですでに過眠症(ナルコレプシー)などの薬として使われているが、ヤンセンがADHDの子供用に効果を高める工夫をした。過眠症用の従来品は1日2−3回服用する必要があるが、ゆっくり効いて1日1回で済むという。
[2006年5月2日/日本経済新聞 朝刊]
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今年3月11日に共同通信が発表したニュースでは、「年内にも申請」となっていましたが、どうやら事態は急ピッチで進められていようです。また、最近はイーライリリーのさわやかなイメージの治験広告が新聞折込で大量に配布されています。
さて、いずれも米系の製薬会社となっていますが、本国の状況はどうなっているのでしょうか?
アメリカ精神医学会による精神疾患の診断統計マニュアル(DSM)でADHDという障害が定義された1987年以降、ADHDと診断される子どもが激増しました。アメリカ精神医学会自身が認めるように、客観的な診断手法が存在しないにもかかわらず、周囲にとって問題のある子どもたちが次々と根拠無く障害のレッテルを貼られ、今や1000万人近くの子どもが何らかの向精神薬を服用しています。一方で、次々と診断や投薬に関する問題点が明らかにされ、政府も対応に追われています。
上記の2薬剤についても、FDA(米国食品医薬品局)が警告を最近出したばかりです。昨年にはイーライリリーが販売する「塩酸アトモキセチン」に対し、臨床試験を再検査したところ、自殺衝動・自殺行動を引き起こす危険性が確かめられたため、製品にブラックボックス警告を表示することを命じています。また、今年に入ってからはADHD治療薬服用者による死亡事例を発表し、特に塩酸メチルフェニデートに対しては、死に至る心臓障害を引き起こす危険性について警告表示するよう勧告しています。
日本での動きは、今年度に入ってから急展開を迎えます。超党派の「発達障害者支援を考える議員連盟」が4月に再結成され、総勢150名以上が名を連ねるようになっています。気になるのは、最初の結成集会で、治療薬の早期承認が当事者団体の代表から要請されていたことです。議員連盟の中には、当然製薬業界や精神医療業界と強いつながりのある議員も数人存在しています。
今回のヤンセンファーマの早期申請が、それとどのような関わりがあったかわかりません。ただ、さらに危惧される要素があります。今年度、文部科学省が1億2千万円以上の予算をとって、浜松医大と大阪大学の精神科が中心となる大規模事業を展開しています。その事業は発達障害の治療薬の開発が目的の一つとされ、ヤンセンファーマが民間企業として支援していくものです。
日本の教育を司る文部科学省が、教育的支援ではなく、発達障害の診断や薬の開発という支援という方向に偏ることは教育の崩壊を意味します。勉強できない子を、科学的根拠無く「脳の障害」あるいは「脳の機能障害」とみなして、教育の責任を放棄して医学的問題にすりかえることができるからです(科学的根拠無く、という理由は、発達障害は脳の障害が原因とされ、それが常識であるかのようにされていますが、それを裏付ける科学的証拠はいまだ何一つとして見つかっていないからです)。特定産業の利益のために、それは子どもの未来を、ひいては日本の将来を犠牲にすることは決してあってはならないことだと考えています。
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