こころ

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「Shell」 22・23・24章 更新しました(^^)

「修二、その辺、泳いでこない?」

 シェルは沖に向かいパドルを始めた。修二もすぐにその後を追った。

 少し岸から離れると、手に感じる水の温度が冷たくなってくる。その感覚は、この海が自然であり、汚れていないような気にさせる。でも、よくよくその水を見ると、それは自分の知っている透明な色とは全く異なる別のものであることに気付かされた。

……いつから、この海はこんな色になってしまったんだ。この臭いもそうだ。

 修二はパドルをやめて、その手に付いた水の臭いを嗅いだ。

……うわぁ。これは違う。あの俺たちが知っている自然の香りじゃない。潮の香りで隠されているが、これはもう水槽に近い臭いだ。

「ポンタ、俺、ちょっと潜ってくる。」

 修二はリーシュを外すと、そのまま海の中に潜っていった。

……何だ?濁っていて、全然前が見えないじゃないか。視界がまったくない。俺の知っている海とは違う。それに5年前とも違うぞ。

 修二は、突然、言い知れぬ不安に襲われた。

 この海を、この広大な海を、ここまで変えてしまう程、力のある人間。

……このままでは、人間は、この自然をすべて破壊してしまうぞ。

 修二は自然がどれ程大きな存在であるか知っていた。

……俺がイルカだった時もそうだ。俺たちが何をやったって、自然はその大きな力ですべてを受け止めてくれていた。毎日毎日、俺たちがちゃんと生きていくことができるように直してくれていた。自然の中でうまくサイクルが出来ていたんだ。俺たちは、ただ安心して生きていけば良かったんだ。他の生き物もそうだ。自然に守られ、その中で、自分が存在するだけでその役割を果たし、うまく助け合っていたんだ。

……その大きな自然をこれ程まで傷つけることのできる人間。

「修二、私、怖い。私たちの力では止められない。人間には莫大な破壊の力があるの。そして、それを止める心がない。私たちがいくら自然を保とうと努力しても、この世界を守っていくことができないの。私たちの力よりも人間の破壊する速度の方がはるかに速いのよ。」

-chapter 22より-



忙しさで更新が大分遅れてしまいごめんなさい(^^;
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