創価学会の池田大作名誉会長(84)が、「原発に依存しないエネルギー政策への転換」を早急に検討するよう呼びかける内容を含む提言をまとめ、2012年1月26日付の聖教新聞で公表を始めた。
これを受け、「創価学会を支持団体とする公明党のエネルギー政策論議にも影響を与えそうだ」(読売新聞ネット版)との報道も出ている。消費税増税論議などで公明党の顔色をうかがっている民主党へ影響が出る可能性も否定できない。
聖教新聞に提言掲載

聖教新聞の1面などに提言が掲載された。
池田名誉会長の提言は、1月26日の「第37回SGI(創価学会インタナショナル)の日」に寄せる形で、同日付の聖教新聞に載った。提言掲載は例年の恒例だ。上下に分かれており、「下は次号」だ。「上」は、1面のほぼ全面のほか、計4ページに渡る長文だ。
「生命尊厳の絆輝く世紀を」との題で、提言内容をまとめた形の聖教新聞1面の見出しは「人間の『無限の可能性』信じ 苦難を乗り越え、勇気の前進!」となっている。
提言全体を紹介する前文によると、原発については「福島での原発事故を踏まえ、日本のとるべき道として、原発に依存しないエネルギー政策への転換を早急に検討することを呼びかけている」。
「上」では、福島第1原発事故に関連して、「未曽有の被害をもたらしました」と指摘し、「原子力にエネルギーを依存する現代社会のあり方や、巨大化する科学技術のあり方に対し、重大な問いを投げかけました」としている。
原発について「政策転換の早急な検討」という表現は「上」では見あたらず、「下」で指摘されるようだ。
池田名誉会長の提言を受け、公明党のエネルギー政策論議はどう進むのだろうか。
公明党はすでに、原発再稼働については「徹底した安全性の確保、また国民並びに住民の納得が前提」との姿勢を示している。
また、将来的な原発の位置付けについては、かつては過渡的エネルギーとして容認していたが、2011年9月の衆院代表質問で、公明党の井上義久幹事長が、「原発に依存しない社会への移行に今こそ本格的に取り組むべき」「段階的に原子力発電を縮小していくべき」「今後、原発の新増設は基本的には行うべきではない」と主張するなどしている。
創価学会はラディカルな仏法団体として、リベラルな現実主義へと移行するべきだ
このニュースを昨日拝見し、明朝さっそくSGI提言「上」に目を通した。
そこには日蓮大聖人の「立正安国」の原点を再確認するラディカルな姿勢が厳然としていた。
そしてリベラルな現実主義に則り、近々の課題である原発問題に意見ではなく、提案をしている。
単なるイデオローグの脱原発主義ではなく、生活を見据えた再生可能エネルギーへの移行を提示した。
こうした方向性は池田名誉会長の名言百選に於ける「憲法9条擁護」などと共に、
創価学会の方向性を明確に物語るものと言っていいだろう。
それぞれの組織には役割というものがある。それぞれの立場の価値観がある。
創価学会は仏法団体としてどのようなメッセージを発し続ける「役割」があるのか_?
こうした提言は斯様な視座に基づいているように思えてならない。
公明党はあくまで国民政党であるからして、現実的な政策を喧々諤々妥協の中で実行していく存在だ。
しかし、創価学会は仏教団体である。妥協は組織主義の産物であるからして、
どこまでも「理想」や「希望」を語り続けることもまた、必要なのではないかと考える。
過去に於いて、創価学会は政治にも社会にも宗門にも「妥協」し続けて来たと思う。
もう創価学会は厳然たる土台を持った、堂々たる仏法団体に成長した。
妥協の時代への反省を踏まえて、この提言は新たな次元へと飛躍していく一歩を記した訳だ。