てつどう

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レタッチのはなし

前項では、被写界深度を規定する 「4つの要素」 について述べましたが、
近接撮影では、被写界深度がどうしても浅くなってしまいがちでした。

ですから、前後に長く伸びる「鉄道模型の編成」を、間近で撮ろうとする場合
たとえコンパクトデジカメの広角側を用いて、精一杯絞り込んだとしても、
列車の先頭から後尾まで、被写界深度の中に収めることは難しくなります。

そこで、少し目先を変えてみることにします。
フォーカスポイントが遠くなれば、被写界深度は拡がるのですから
カメラの位置を、列車から遠ざければよいのです。


http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/15/e1/kiha58_1523/folder/924743/img_924743_28571517_0?1275100722

↑ というわけで、カメラを遠ざけてみましたが、これではションボリですよね。 (-_-)...

ですが、デジタル画像では、容易に「トリミング(切り落とし)」を実行できます。
(いわゆる "デジタルズーム" と、行っていることは同じです)

ここでは、4辺にトリミングをかけた後
さらに [セピア化 / 増感 / 縁取り] といったレタッチ(画像加工)を施してみました ↓


イメージ 1

Caplio GX8 / RICOH, manual mode
f:5.8-17.4mm , 7.2mm (35mm), F:8.8 ,Tv:1/1.3sec ,ISO:64
editored by GIMP 2.4:crop, desaturation, sepia-type stained,
layer-manipulation, re-size 40%, frame



光学ズームでクローズアップすると、被写界深度は狭くなってしまいますが
デジタルズームによる拡大なら、被写界深度に影響はありません。

ただ、先頭の機関車と、後方の貨車を見比べたとき
「見た目の大きさの違い」という観点では、いまひとつメリハリがありません。
残念ながら、遠近感(パース)が乏しくなっているといえそうです。


   *   *   *


この作例では、後でトリミングをかけることを念頭に撮影を行った訳ですが、
そもそも、デジタル画像のレタッチについては、賛否両論あるかと思われます。

後でレタッチをせずに済むよう、撮影時に細心の注意を払うことは、大切だと思います。
ですが、セッティング・撮影の段階において、最大限の工夫・努力を払った上で、
RAW現像やレタッチといった「パソコン上での作業」 によって、
作品がさらに向上する余地が残されているのであれば、
積極的にこれらの作業を行っても良いのではないか?・・・と、私は考えています。

もちろん、不用意な/過剰なレタッチ作業によって、
画像に本来備わっていたはずの、自然なトーンや色調、質感といった要素が、
容易に損なわれてしまうことには、留意しておかなければならないでしょう。

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閉じる コメント(5)

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こんばんは。
私は普段RAWで撮影して、画像をPCに転送した後ホワイトバランスや
露出補正、コントラスト、シャープネスを適宜調整しております。

予期せぬ列車がやってきた場合や望遠が足りない場合にも盛大に
トリミングすることがありますが、それに頼るべきではないので
しょうか。 手持ちの機材で可能な撮り方を研究するほうが
より現実的ですね。 今回も貴重なお話し、有難うございます。

2010/5/29(土) 午後 5:35 [ Adm_Issei ] 返信する

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Adm_Issei さん >

パラメーターの詰めに、それほど神経を使わずに済むRAW撮影は
構図やシャッターチャンスなどに、より集中できるという観点からも
有利ではないかと思います。

ただ小生の場合、場面や被写体に応じて、適切なパラメーターを選択する修錬として・・・
また、1カット当たりのファイルサイズを抑え、その分、より多くのカットを撮るために
基本的に、JPEGのみで撮影しております
(強引にレタッチを施すことも少なくないのですが

2010/5/29(土) 午後 6:33 kiha58_1523 返信する

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さて、フルサイズ機と比較した場合、APS-C機ではその構造上
元データの段階で、かなりの領域がトリミングされている・・・と考えることもできます。

そこから、さらにトリミングを重ねることは、
「視野角」という観点で、相当な損失を覚悟しなければなりません。

その場合、「パース(遠近感)」と「視野角」の間に、更なる乖離が発生しますし、
画角の片側だけを切り落とした場合などは、
透視図法の観点からも、不自然な画になってしまいます。
線要素の多い鉄道写真では、特に顕著な痕跡が残るように思われます

結論として、「トリミングを前提とした撮影は、極力避けた方がよい」というのが
現在の小生の考えです。

2010/5/29(土) 午後 6:33 kiha58_1523 返信する

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こんばんは。
APS-C機の特徴を失念しておりました。 より望遠が利く理由は
光学倍率によるものではなく、撮像素子に写らない部分を
トリミングしている効果なのですよね。 仰るように遠近感が
損なわれてしまい、今回の記事でも紹介頂いた内容に通じて
います。 構図の決定には細心の注意を払うべきですね。
貴重なご意見有難うございました

2010/5/29(土) 午後 8:08 [ Adm_Issei ] 返信する

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Adm Issei さん>

パンフォーカスに近い、明瞭な像を得るか?
パースペクティブの利いた/ボケ味を帯びた、メリハリのある画を得るか?

以前、コンパクトデジカメでジオラマを撮っていた頃も
しばしば、このような trade-off に悩まされていました

APS-C機か? フルサイズ機か?
特に鉄道写真の分野で、機材の first choice が
いまひとつ定まらないように見受けられることと、
どこか通じているような気がします。

2010/5/30(日) 午前 9:33 kiha58_1523 返信する

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