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ルー・ザロメの詩

『ルー・ザロメ著作集別巻-ルーザロメ/ニーチェ、リルケ、フロイトをめぐって/Ilonka Schmidt Mackey/後藤信幸訳』、を読んでいたら、ルーがニーチェに書き送り、彼をいたく感動させたという詩が2編載っていました。最初の詩は「生の賛歌」として、ニーチェが作曲もしています。

「生への祈り」

不可思議なる生よ、わたしはおまえを愛する。
友がその友を愛するように。
わたしが おまえのなかで歓ぶにせよ 泣くにせよ
おまえが わたしに歓びをあたえるにせよ
苦悩をあたえるにせよ わたしはお前を愛する。
おまえの悲嘆ともども わたしはおまえを愛する。
もし おまえがわたしを滅ぼさねばならないのなら
わたしはおまえの腕から 自分をもぎとる、
友が友の胸から 身をもぎはなすように。
力のかぎり わたしはおまえを抱く!
おまえの炎を わたしに点火させよ、
闘いの白熱のさなか わたしになお
おまえの神秘の深さを ただ窮めさせよ。
いく千年も生きるために! 思索するために!
両腕に わたしを抱いておくれ、
もし おまえがわたしにもう幸福を贈れないのなら――
よろしい ――おまえにはまだ苦悩があるのだ。

「苦悩に捧ぐ」

もしおまえがきびしいまなざしを向けたら
おまえがとらえた者で 一体だれがおまえから逃れることができよう?
おまえがわたしをとらえても、わたしは、逃れようとはしない、
おまえがただ破壊するにすぎないと、これまで思ったことはない!
おまえが 地上に生きているすべてのものを通って行かねばならぬことを わたしは知っている、
そして この地上には おまえの影響の及ばぬものはないことを、
おまえがいない生は――美しいことだろう、
それでも――おまえはやはり生きるに値するのだ!

2番目の詩について、ニーチェは友人のペーター・ガストへの手紙のなかでこう述べています。

「この詩はわたしに圧倒的な力を及ぼしているものの一つです。わたしはこの詩をいまだに涙なしには読めません。それはわたしの子供のころから待ち望んでいた声のように響いてくるのです。」

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