全体表示

[ リスト ]

 50年のプロ野球人生に区切りをつけた王貞治氏(68)が、日本プロスポーツ大賞の特別賞を受賞した前日の12月24日は、兄・王鐡城さんの告別式だった。26日の産経新聞は、一面トップで偉業と共にその家族愛を讃えた。要約しコメントする。
 
 「“兄貴にはかないませんが、王家の家訓をしっかりと守りながら生きていこうと思います”。鉄城さんの通夜で王さんが発した言葉である。王家の家訓とは『誠実』。王貞治という人物に30年余り接して改めて『王=誠実』を感じざるを得ない。
 
 父・仕福さんは戦前、中国から日本にやってきた。中華料理店を営み、日本人の登美さんと知り合い、必死に働いた。中国籍を受け入れてくれた隣人に、常に感謝を忘れない父の姿があったという。
 
 家庭崩壊が言われ、崩れゆく日本。“家庭でのしつけも大事なんじゃないかな”と口にしたことがある。家族を愛する、人を愛する、さらには国を愛する心。“父の血”を受け継ぎながら日本人以上に日本人として生きてきた。
 
 2年前のワールド・クラシックで、海外メディアから辛辣な質問が飛んだ。“あなたは日本人ですか?”。王は顔色ひとつ変えずに答えた。“父は中国人だが、母は日本人です。私は生まれたときから日本で育ち、日本の教育を受け、日本のプロ野球人として人生を送ってきました。疑うことなく日本人です”。
 
 誰よりも日本人らしく生きているが、台湾籍である。昭和36年、巨人が海外キャンプを張るためにパスポートが必要になった。父は中国浙江省出身、王さんは日本で生まれ、どちらともゆかりはないが、日本と国交があった中華民国(台湾)を選んだ。

 それ以来、何度も訪ねて熱烈な歓迎を受け、友もできた。国際情勢の変化で国交がない状態になったが、訪台は続いた。平成14年5月、日本プロ野球は海外で初の公式戦を行った。王ダイエー監督は、その地として台湾を選んだ。

 子を思う親と、親を尊敬する子。王家には人の出入りが多い。まだ子供が小さいころ、“ちゃんと、ごあいさつをしなさい”と、しつける王さんがいた。何度会っても、子供たちの礼儀正しさには感心する。自然と振る舞えている。

 仕福さんには夢があった。2人の息子を1人は医者、1人は電気技師。 “兄貴は約束を守ったけど、オレは”と言って笑ったことがある。だが2年前のWBCで優勝すると、ヤンキースのトーリー監督は、“サダハルこそ真の世界一監督だ”と讃えた。」

 亡くなった王鐡城さんは以前、わが市立病院の外科部長だった。その関係で私も告別式に参加した。「厳しい父でした。しかしやさしい父でした」と悲しみを堪えながら、父親の後を継いで医師となった息子さんの最後の謝辞が、故人を知る者の心に響いた。その横で、兄の写真を抱えた「世界の王」が、その一言一言に、小さくうなずいていた。

この記事に

閉じる コメント(4)

顔アイコン

( ´ー`)y─┛チァーパーボェー
台湾映画なのですがTBさせて頂きます。

たいした映画ではないですが 題名の「感恩歳月」というのは 王さんの生き様なんでしょうね。

ポチ

2008/12/27(土) 午後 4:46 にっぽに屋にっぽん 返信する

顔アイコン

nipponiaさん、コメントとポチと、参考になるトラックバックありがとう。世界のホームラン王であり、世界を制覇した監督なのに、あくまでも謙虚なところが、王貞治さんの最大の魅力ですね。兄さんの告別式でも、会場を出るところで、すべての弔問客にいちいちお礼の挨拶をしていました。できないことです。

2008/12/27(土) 午後 10:07 [ kim**3hiro ] 返信する

顔アイコン

こういうお話を聞くと、主義主張や信条の前に人間として最も大切な本質的なモノがあるという事に気付きます。
王貞治氏は多感な時期に国籍問題で苦労し、その思いがあって謙虚に振舞うことが自然と身についたのかも知れません。
私も王監督の記事を一度だけ書きました。
傑作&TBします。

2008/12/28(日) 午前 8:38 千葉日台 返信する

顔アイコン

千葉日台さん、コメントとポチ、それに参考になるトラックバックありがとう。ご指摘に全く同感です。この兄にして、この弟ありという感じの素晴らしい兄弟でした。あれだけの業績の人たちが、謙虚でいられるというのは、普通では考えられないことです。

2008/12/28(日) 午前 10:04 [ kim**3hiro ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(2)


.


みんなの更新記事